松原秀行のレビュー一覧
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ネタバレわずか、800文字以内で書かれた数々の怖い話達。それは、両の手のひらに収まるほどの小さな話ですが、途方も無く怖い話達なのです。あっという間に終わってしまう、短い話だからと油断していると、痛い目をみますよ。
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発売前から気になっていた一冊。ポプラ文庫、MFダウィンチ文庫を経て、ポプラキミノベルへと様々な本を渡り歩いているこちらの人気シリーズ。現在も第一線で活躍しているホラー小説作家、怪談作家が集まり織りなしていく。800文字以内、原稿用紙に換算してわずか2枚という短い物語たちであるが、流石、そうそうたるメンバーである。何とも恐ろしい物語がつづられていた。
純粋に怖い話、不思議な話、意味 -
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小学生4年生からパスワードシリーズを読み始め中学生になって読まなくなってしまいましたが、10年ほど経った今無性に読みたくなり前の続き(この本)を読みました。本を開いた瞬間から小学生の頃の気持ちに戻り読み耽り、一気に読み切ってしまいました。なぜ中学生になって読むのをやめてしまったのか、不思議に思います。パスワードファンには読まずにいられない卒業編なのでとても楽しめるはずです!残念ながら、これまでのシリーズを読んでいない方には話に少しついていけない部分があると思います。中学生になってからの電子探偵団の活動、恋愛がどのように動くのか楽しみになりました。ささっと読めて楽しめるパスワードが好きだなぁ早く
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番外編ということで、何となく読むタイミングを逸してました。
タイトルのイメージで、問題があって1ページめくると答えがあるという、ありがちななぞなぞスタイルの本を想像していましたが、一応、ストーリーらしきものがあります。
p.14「あれ、ここ、どこだ?」電子探偵団5人のメンバーは、気が付くと本の中に引き込まれていまいた。そして、今までのパスワードシリーズに登場してきたキャラクタに出会いながら、様々な謎を解いていくというものです。
本の作者であるMが登場したり、電子探偵団団長のネロは本の外にいるままだったり、いろいろ設定はありますが、やはり中心は問題を解くところにあるので、問題が -
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“「ほほう。これはアンデルセンの『雪の女王』だな。まどか?」
ネロがこの日はじめて、電子捜査会議に参加してきた。
「ええ。わたしがいちばん好きな童話なの。ゲルダがカイを助けにいくシーンって、いつ読んでも涙がでてきちゃう。」
答えながら、まどかは思っていた。わたしもいつかゲルダみたいに、好きな男の子を救出にいく大冒険ができたらいいな。でも、むりよね、そんなのって……。”[P.121]
昔分からなかったコンピュータ関係の話が今はちゃんと分かる。
“「決めたっ!」
みずきはみんなに宣言した。
「あたし、パパにいって、ハチを買ってもらうんだ。ぜったいそうする!」
「あ、それ、名案じゃないか。」
男 -
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“「うーん、だったらスマートフォンか?」
「残念、ぼくはまだ子どもだからね。そんなツールは持ってないぞ。」
「そうかあ……だとしたら、それこそ超能力でもつかわないかぎり、アクセスできっこないと思うけどなあ。」
「マコト、もちろん本気でいっているのではあるまいな?」
ネロが加わってきて、ぴしゃりといった。
「超能力をトリックにつかうのは、ミステリーでは厳禁ではなかったかね。」
ミステリーのトリックには反則がいくつかあって、超能力やオカルト現象もその中にふくまれているのだ。
「わかってるよ、ネロ。けど、ほかにどんな方法があるのさ。ぜったいに不可能だよ。」
「ほんとうに、そうかね?いつかもいったが、 -
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“電子探偵団、というのがそのへんな「教室」の名前だった。
なんだ、これ?マコトは首をかしげた。つい数日まえまで、こんなのはなかったはずだ。電子探偵団か、なんだか知らないけど、おもしろそうじゃないか。五年の「教室」はぜんぶパスして、さっそくマコトはなかにはいってみた。
こんなメッセージが、いきなりマコトをでむかえてくれた。
『名探偵諸君、よくアクセスしてくれた。わたしこそ、電子探偵団団長のネロである。まずさいしょにいっておくが、当探偵団にはいるためには、入団資格テストに合格しなければならない。テストを受けるかね?』
マコトの目がかがやいた。これだ。こういうのを、ぼくは待っていたんだ。テストを受け