諸田玲子のレビュー一覧

  • 四十八人目の忠臣

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    きよ(後の月光院)が、恋仲の十郎左衛門と恋を取るか忠義を取るかを悩みながらも忠臣として貫き通す強い思いに引かれる

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    2012年05月13日
  • 遊女のあと

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    ただの恋愛ものとならない最後が、らしい。東と西から繋がる物語構成は、読んでいてとても引き込まれました。軽すぎず重すぎず。読みやすい作品。

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    2012年03月04日
  • 四十八人目の忠臣

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    昨年6月から1年間、毎日新聞夕刊に連載されたものの単行本化。

    江戸時代の男社会をひたむくに生き抜く女性を描く作者が忠臣蔵を書くと、なるほどここうなるのか、という作品。


    赤穂浅野家に奧女中奉公した美貌の「きよ」と、内匠頭(たくみのかみ)長矩の寵童から近習に取り立てられていた美青年磯貝十郎左衛門は、かつての幼馴染だったことに気づき恋に落ちるが、ごくたまに人目を忍んで会うことしかできない。

    そこに起きたのが松の廊下の刃傷事件で、内匠頭は即日切腹、浅野家5万石は取り潰し。

    仇討ちを心に秘めて十郎左衛門は酒屋に身をやつし、きよは一緒に住んで束の間の新婚生活を味わうが、十郎左衛門の母に忠義の心を

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    2011年12月09日
  • 王朝まやかし草紙

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    ネタバレ

    平安ミステリ。なので歌の謎賭けやら宮中でのあれこれやらちょっとなじみないものが多めです。が、すらすら読めてぐいぐい引き込まれました。ミステリ部分も歴史部分も面白かったです。

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    2011年10月18日
  • 灼恋

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    柳沢吉保(保明)の側室・飯塚染子が徳川綱吉の愛妾であったという俗説を元にした小説。
    零落した公家の姫で京の文化や教養を愛した染子は、朝廷の権威を取り戻そうとする公家達の意向を受けて江戸に下る。母代わりとも言える常磐井(右衛門佐)の要請で大奥へ上がると、将軍綱吉の寵を受け懐妊。綱吉の母・桂昌院の一派から危害を加えられることを避けるため、大奥を去ることとなる。
    綱吉の忠臣・柳沢保明の屋敷へ身を寄せた染子はやがて保明への激しい想いを胸に秘めるが、身体は綱吉に愛され将軍の胤を懐妊し続ける。将軍家との断ち切れない絆に苦しみもがく染子が、恋の焔から自由になるために選んだ道とは。

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    2011年08月10日
  • 鷹姫さま―お鳥見女房―(新潮文庫)

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    女だてらに男装し、将軍の鷹と心にかよわす鷹姫さま。
    剣客商売の三冬にも相通ずる、かっこよさ。
    映像化するなら、満島 ひかりに演じてほしい。

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    2011年07月26日
  • お順(上) 勝海舟の妹と五人の男

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    ネタバレ

    武家に生まれたものの、明治維新を迎え幕府は崩壊、時代は幕末の動乱。報われない一途な恋もし、25歳も年の離れた人に嫁いだものの夫は暗殺され、どうしようもない男に惹かれてしまう。時代に翻弄されながらも歴史とともにたくましく生き抜き、恋をし続けた女の一生を感じます。

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    2011年07月04日
  • 狸穴あいあい坂

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    母から下がる。
    函館までの道中のお供にキヨスクで購入したそう。


    火盗改の孫娘と町方同心の捕物話。


    登場人物のキャラがよく、短編連作(より短め)のスピード感で読み進む。

    次のシリーズは私が買う。

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    2011年07月04日
  • 末世炎上

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    ネタバレ

    貴族の男共に拉致され、そこで起きた出来事から記憶を失った極上の髪を持つ貧民とうだつの上がらない役人、空しさを苛立ちに変える貴族の青年。この三人の視点から描かれる応天門の火災の再現。
    ハッピーエンドかはともかく、ラストは爽やかで割と好きでした。
    ただ、髪奈女という存在はこの話では割と適当な扱いを受けているような、という印象があったのが残念。
    男二人があっさりと彼女を手放したのはそのせいだろうなと思うと、余計に寂しくなります。

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    2011年08月07日
  • あくじゃれ 瓢六捕物帖

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    弥左衛門の恋の行方が気になります。瓢六は頭が良くて口も上手くて格好良いのね。これはお袖じゃなくても惚れるわな。それと大牢内の個性的な面々も良かったです。

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    2011年05月12日
  • お順(下) 勝海舟の妹と五人の男

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    その後は佐久間象山を夫とし、彼の死後は村上俊五郎に惹かれる。村上は剣豪ではあったが、どうしようもない男で、家族は彼にふりまわされる。剣の達人だった初恋の男のイメージを引きずったせいで。
    それにしても妹の気質を知悉し見守る勝海舟は大きい。
    おもしろく読んだ。

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    2011年05月05日
  • お順(上) 勝海舟の妹と五人の男

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    おきゃんな江戸娘順の父、 勝子吉はなかなかおもしろい人だったようだ。問題は多いが愛嬌があり、人に好かれる資質があった。その娘として育ち、周辺の男たちや政治の動きもしっかり読み取る賢さを備え、初恋の島田虎ノ助への愛を貫く。結局は結婚しないまま亡くなってしまうのだが……。
    この著者の作品は初読み。順の人柄もあってか、明るい作風だと感じた。

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    2011年05月05日
  • 鷹姫さま―お鳥見女房―(新潮文庫)

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    控え目な次女の恋、長男はツンデレな気位の高い姫に惚れるし、次男は訳あり美女との恋…珠世さんはなかなか気が休まる暇がないけど、えくぼで乗り切るのですよね。みな心に傷が有る…と言うのは、リアルだし共感します。ほんと、秀作。

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    2011年04月15日
  • 蛍の行方―お鳥見女房―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    珠世さんも相変わらず素敵なのだが、今回は次女の君江が良かった。想い人に誘われてウキウキ出かけた菊見である事件に巻き込まれてしまい、髪を振り乱して必死で人助けをしてる姿を彼に見られ落ち込む・・・。けど、珠世さんに「綺麗になりました」って言われて、「菊見より大事なものを体験させてもらった」と気付く・・・・。良い娘に育ったのだな、と目頭が熱くなってしまった。

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    2011年04月11日
  • お鳥見女房(新潮文庫)

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    えくぼが可愛い主人公の珠世の、おっとりとしながらも何人もの居候を抱えて力強く生きている様が好もしかった。居候が敵討ちの女剣士や豪快磊落な浪人てのも良い。

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    2011年04月11日
  • お順(下) 勝海舟の妹と五人の男

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    ネタバレ

    上巻に引き続き、さくさく読みました。
    象山が殺され、復讐を誓う順。

    勝気な順に引っ張られて読んでいけるのですが、
    時折、順が象山に子どもを産むことを望まれて妻となったけれど
    子どもに恵まれず、「一度もやや子を抱いたことがない」と思う箇所があって、切ないです。

    義姉は庶子をも自分の子として育てているのだけれど、
    それでもやはり子どもたちに囲まれて生活できることが羨ましいと述懐する部分もあります。

    そういった部分が時折あることで、より順の魅力が出ているのかもしれません。

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    2011年03月02日
  • お順(上) 勝海舟の妹と五人の男

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    ネタバレ

    勝海舟の妹?
    ということで読んでみました。全く幕末を理解していない私ですが、とても読みやすかったです。
    海舟の妹・順と関わった5人の男性を中心に描かれています。

    佐久間象山の妻になったことすら知らなかったんですが、面白かったー。
    上巻は象山さん蟄居することになったところまで。

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    2011年03月02日
  • お鳥見女房(新潮文庫)

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    御鳥見役とは、将軍の鷹狩りの下準備をするお役目。
    じつは、幕府の密偵のような仕事も担っていた。
    江戸郊外に暮らす矢島家。
    お鳥見の妻・珠世は、23をかしらに4人の子持ち。旗本に嫁いだ長女・幸江には5歳の孫までいる。
    小柄で丸みのある外見、いかにも優しそうでいて、しっかり者とは、理想の女性?
    広くはない家に、居候が転がり込んでくる。
    父と一度会っただけの浪人・源太夫が仇に追われ、小さい子供らと共に。子供の人数にさすがの珠世もびっくりだが、飢えた子供を放っては置けない。
    窮状を見かねて食べ物を届けてくれる親戚もいるありがたさ。
    珠世の次男の久之助は、道場で若い娘・多津に試合を挑まれる。
    行く先がな

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    2010年11月28日
  • 末世炎上

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    平安の時代に生きる人々が二百年前の祖先の人生を生き直すような不思議な話。和歌は特に好きでなくとも百人一首を聞きかじった程度でなんとなく楽しめるし、紀貫之の子孫に在原業平の子孫にと、日本史に出てきて耳なじみのある人たちがそれぞれの先祖の因果をわかりやすく背負っていて読みやすい。スパイのような要素もあり、平安の世と現代とをちょうど良くミックスした感じの娯楽小説。なかなか面白かったです。

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    2010年10月12日
  • 狸穴あいあい坂

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    火盗改与力の娘・結寿と八丁堀同心・道三郎の二人が不思議な事件の謎を解く、という連作時代小説。
    恋愛要素もあって、その観点からすると手柄を競い合う仇敵関係にある組織に属す二人の恋は前途多難。設定も面白いしキャラも立っていて特に結寿の祖父で元火盗改・幸左衛門がいい味出している。
    連作ということで一話一話が短いし読後の後味も悪くないので初めて時代小説を読む人にはおススメ。
    私は時代小説というよりも恋愛小説として読みました。だからか、道三郎が鰥夫で子持ちだと知った時、ちょっとテンションが下がりました。
    今後に期待ということで★4。

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    2010年10月05日