諸田玲子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
平安時代、貧民でありながら都一の髪をもつ少女・髪奈女。
ある日、誘拐され、ショックで記憶をなくす。
行き倒れとなった彼女を助けるのが下級役人・橘音近。
少女は髪奈女としての記憶を失い、代わりに吉子という女性の記憶を手に入れた。
次第に蘇る記憶の数々。
その頃、都では付け火が多発していた。
なんにしてもあまりやる気がおきない上級貴族の子息・在原風見。
ひょんなことから音近とともに付け火の犯人を捜すこととなる。
これらは全て二百年前のある事件が関わっていた。
平安後期が舞台なだけあって、豪華絢爛といったものではなく、貧民の貧しい暮らしも描いている。
貴族と貧民との激しい差を描いているのは珍しいか