折原一のレビュー一覧
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ネタバレ2016年40冊目。
なんていうか、読むのが大変だった(;´・ω・)河原が冤罪ならいったい誰が犯人なのか、いや本当はやってんじゃないのかとか悶々としながら読んでた。後半からは冤罪ネタよりも真犯人に迫っていくのだけれども、これまたぜんっぜん分からなくてめっちゃ混乱した。
ラストの怒涛の展開に圧倒され、何とか読み終えたところ。
この作品はどんでん返しものだと知らずに読んだので、犯人が分かった時にはえええええええーーーーっ!?って必要以上におどろかされた。
ちょっと待って。
ネタバレした今だからこそもう一度最初から読んで整理したいんですけど(;^ω^) -
Posted by ブクログ
これは徹夜本だった。
新生児誘拐事件から始まる物語だけど、プロローグから仕掛けがあったとはなぁ。叙述トリックの名手・折原一だけに注意して読んでいたんだけど、う~ん、さすが!と言わせる内容。
構成も緻密で登場人物も多く、頭の中を整理しながら読んでいたんだが、もう序盤から謎、謎、謎のオンパレード。一つの謎も解明されないまま、また新たな謎が提示されて、多くの謎を宙ぶらりん状態で抱えたまま終盤へ。
ラストは少し急いだかな、って感じだけど、サスペンス要素もあって、ページをめくる手は止まらなかった。
殺害の場面なんかは、我孫子武丸の「殺戮にいたる病」に似てるな、って思ったんだが、それだけ、ドギツイ描写 -
Posted by ブクログ
作家夫婦の合作というので読んでみました。面白かったです。だいぶ前に出た本で、今回が二度目の文庫化だそうです。読みながら、ところどころ違和感というか、ん?と引っかかりを覚えたのですが、原因はそのあたり(最近書かれたものではないこと)にあるのでしょう。内容には全く違和感を覚えず、一気に読みました。プロローグに置かれた殺人事件が、登場人物にどう影響してくるかを考えながら読むのですが、「幕間」の章が入っていたり日記や独白が挟まれていたり、すぐには犯人にたどり着けないよう、巧妙に仕組まれていた印象です。ヒントはあったのですがあまり重要だと思わず、犯人がわかったのは物語のかなり終盤でした。それも含めて騙さ
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自分の婚約者が殺害された連続婦女暴行事件の容疑者として逮捕された河原輝男から、自分は冤罪であるため助けて欲しいと手紙が届く。
葛藤を感じながらも過去の事件を調べていくうちに、河原は無罪放免となる。だが、河原の釈放後も事件は発生する。果たして河原は本当に無罪なのか……。
やや長編気味の作品ですが、読みやすく中だるみもなく、一気に読めた作品でした。
作品名から、河原は冤罪で真犯人がいるんだろうなと思いながら読んでいたのですが、河原が一癖も二癖もある人物で、本当に冤罪なんだろうかと途中で思ったりもしました。
終盤は、さすがと思わせる展開で、十分楽しめたのですが、ある登場人物の性格設定には、少し無理 -
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埼玉県蓮田市の黒沼近くに建つ名家・吉沢家で5年前に起きた一家惨殺事件。そして、もう一つの名家・滝沢家では、一家失踪事件が起こる。
滝沢家の失踪は、突然だった。朝食の準備がされたままの状態で、不思議なものだった。
ライターである五十嵐みどりは、滝沢家周辺での取材を通じて、四人家族の抱える秘密を暴いていく。
そして、戸田市では謎の連続通り魔事件が発生。売れない推理作家の「僕」は、電車で痴漢だと男性に殴られ、そこから思わぬ事件に遭遇する。そして、小説の取材にと容疑者の尾行を開始。
全く関係のないように見える二つの事件…いったいどうなるのか?
先が気になり、猛スピードで読んでしまいました。
たんたん -
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ネタバレ折原一による「○○者」シリーズの第一弾。「○○者」シリーズは,ノンフィクション作家の五十嵐友也が共通の登場人物として出てくるが,冤罪者では,五十嵐友也が主人公として,深く関わってくる。
五十嵐友也の婚約者である水沢舞を殺害した容疑で裁判がされ,冤罪を主張する「河原輝男」。物語の前半部分は,五十嵐友也が新たな証人を見つけるなどし,新たな証拠が見つかったなどの理由から,「河原輝男」が控訴審で無罪を勝ち取るまでの話である。警察による厳しい取り調べと冤罪ができる仕組みが、バックグラウンドとして描かれている。
しかし,後半部分は,物語が一変する。通常であれば,冤罪で逮捕,勾留されていた河原輝男はい -
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読み始めは、様々な視点から物語が語られており、若干、読みにくいなぁと感じた。父親の視点、子供の視点、編集者の視点・・・これがどうやって繋がるんだ?と思いつつ読み進めた。が、さすが折原作品、序盤を過ぎると物語に引き込まれる。
プロローグからの伏線もきれいに回収されていて、読み終わって感じるのは、「上手いなぁ」って事。
中学校でのイジメの問題を書いてるハズなのに、学校でのイジメの場面が希薄(ほとんど描かれていない)など、読んでいて違和感を感じさせる進行。このへんは叙述トリックを得意とする折原一、ラストが気になってサクサク読み進めた。
ただ、終盤が好みじゃないんだよな。ラストの一行、最後の1~2 -
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ネタバレ叙述トリックの名手、折原一の長編ミステリー。「━者」シリーズの中の一冊。
このシリーズ、以前に「冤罪者」を読んでいて、なかなか良かったので今回も期待して読み始めた。
一家四人の惨殺事件に始まり、その後、発見される別の老夫婦の他殺体。一方、池袋で万引きで逮捕された男が、自分の名前も明かさないまま裁判が進められる。この沈黙者は何者なのか。二つの殺人事件と沈黙者の関係は・・・?
読み始めてからグングン引き込まれた。謎の提示、様々な視点で語られる文章など、退屈させない進行でどんどんページが進んだ。「私」とは誰なのか?「沈黙者」はなぜ名前も住所も明かさないのか・・・?こんな謎を提示されたら、そりゃ睡 -
Posted by ブクログ
読み終わった日とレビューを書く日がバラバラになっているので、うろ覚えで書いている時があります。
場合によっては読み直しをしてたりも…意外と頭に残ってないのですね。
大沢芳男の仕事場の上にある屋根裏部屋からは、向かいのアパート201号室がよく見えた。
覗きを日課としていた大沢は、偶然発見した201号室の居住者の遺体の幻影から逃れるためアルコール中毒になってしまう。
病院で治療を受け、伯母の住む家に帰ってきてからしばらくして、再び201号室の新入居者の生活を気にし始めてしまう。
窓を開け放したまま、無防備な姿を晒す女性に対して一方的な妄想を膨らませる大沢。
覗く男と覗かれる女の視線が倒錯し、衝撃