大道珠貴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書開始日:2021年11月27日
読書終了日:2021年11月27日
所感
【しょっぱいドライブ】
面白い作品だった。
どうしても「わたし」を好きになることはできない。
それは、自分が男で、さらに九十九さんと似たようなタイプだからだ。
全ての言動、行動に自信が無いが、自分の中だけで対処する術を身につけている。
全て背負い込む覚悟は持っている。
わたしは気の弱さに付け込んだ。
完全な優良物件のキープだ。
部屋探しをしているときと似ている。
表現がかなり上手い。
既視感がある。
それは自分の態度だったか、過去の女性の態度だったか。
目を背けたくなるほど体験したことがある作品だった。
【富士額】
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Posted by ブクログ
総勢11名の情勢が、酒にまつわる、まあ総じてどうしようもない、どうかしている経験とその反省と言うか自らを省みて飲酒の鋼材と何故に人は記憶を失うまで泥酔しなければならないのかをシリアスに語るエッセイ集。非常に秀逸。
なかでも山崎オナコーラさんの「ひとりでお酒を飲む理由」には身につまされてなるほどなるほどと、自分にとってのお酒の立ち位置、のみならず人との関わり方、一人でいることの楽しみ、みたいなものを的確に表現されていて膝を打つ思い。
しかしまあ、みんな記憶をなくすんだね。ちょっと心配していたけれど、まあ、酒飲みなら普通だわな、うんうん。
三浦しをんさん、角田光代さん、平松洋子さんといった大 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ12人の女性作家などの酒に関するエッセイです。「泥酔懺悔」、2016.9発行(文庫)。面白かったです。①三浦しをんさん、30代から泥酔すると記憶を失う。朝起きると下半身裸で便器を抱いた形で寝ていたと。飲酒の習慣に並ぶのは読書ぐらいとか。②角田光代さん、飲み始めたら途中でやめられない。とことん飲んで記憶がなくなる。覚えていない泥酔時間、角田さんはどうなっているのか?w。③大道珠貴さん、女のひとのグラスについた口紅を指二本で拭うしぐさ、あれ。あの指をあとどこへなすりつけるんだろう、すごうく、気になる。
12人の女性作家の酒にまつわるエッセイ集。「泥酔懺悔」、2012.11刊行、2016.9文庫 -
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Posted by ブクログ
文庫本のカバーは写真なんだ。
僕が手にしたのはハードカバーの方で、かわぐちみおによる装画が、本書に収められた三つの短編の雰囲気やテーストを見事に凝縮しているような気がします。
それはある少女を描いた非常にシンプルなイラストなんですが、19歳のホステス、各地を転々とする33歳の処女、はみ出してはいるがヤンキーにも成りきれない女子中学生、といったそれぞれの短編のヒロインに見事に重なるんですよ。
もちろん錯覚なんでしょうけど、本書を通じて三人のキャラクターを愛でながら、僕は愉悦の境地にありました。
著者の『しょっぱいドライ』や他の作品も読みましたが、デビュー作のこの短編集が一番好きです。九州の -
Posted by ブクログ
表題作含む三編
表題作は、九十九さんという妻子持ちで60代の冴えない男に
日々の不満からか、恋人とは言えないかもしれないが
つき合いだす主人公の30代の女性の話
あらすじでは何のことかわからないだろうが
題名の通りなかなか”しょっぱい”話
残り二作は、相撲取りとつき合う中学生の話と
幼なじみの女友達が嫌で逃げる女性の話
どの作品も共通して言えるのは、見えない何かから逃げることを
何かに具現化して逃げる女性を描いていると言うことか
星々の舟と比べるとあちらが何となくリアリティの無い話だったのに対して
本作はなんとなくリアルな話
でもこんな女性は嫌だな
正直、好きな本
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