大道珠貴のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
読書開始日:2021年11月27日
読書終了日:2021年11月27日
所感
【しょっぱいドライブ】
面白い作品だった。
どうしても「わたし」を好きになることはできない。
それは、自分が男で、さらに九十九さんと似たようなタイプだからだ。
全ての言動、行動に自信が無いが、自分の中だけで対処する術を身につけている。
全て背負い込む覚悟は持っている。
わたしは気の弱さに付け込んだ。
完全な優良物件のキープだ。
部屋探しをしているときと似ている。
表現がかなり上手い。
既視感がある。
それは自分の態度だったか、過去の女性の態度だったか。
目を背けたくなるほど体験したことがある作品だった。
【富士額】
ひきこもってしまった中学生の女の子の話し。
この女の子はつきつめればゆっくりしたかっただけだった。
お相撲さんのペースがこの子にはあっていた。別れの場面はお相撲さんがペースを乱し、女の子は正気にもどった。
お相撲さんから送られてきただるまのぬいぐるみで、お相撲さんの腕枕を思い出す。
一つの思い出
【タンポポと流星】
毬子のような人間は確かに存在する。
プライドが高いが精神的に弱いことを心のどこかでわかっているため、自分よりもさらに弱い人間を捕まえ威張る。
威張られた人間は、衰弱し、次第に判断が出来なくなる。
決死の覚悟で上京を1人で決めるも、委ね切っていた判断力は戻らず、会社でも男にもいいように使われてしまう。
結局最後までうだつの上がらない女だったが、毬子との適切な距離感を見つけた。
木崎のような男には反吐がでる
あれは告白のつもりだったのだろうか。私としては頼んでもいないのに聞かされ、重たかった
すれ違うたび、なにかひとつ、彼は楽しいことをしかけてきた。
花言葉はね、はかない喜び
このふたりはわたしをネタにして、引き合っているのだと思う。私抜きにしたいのに、まだ言い出せない仲だ。
【しょっぱいドライブ】
いいひとって結局ひとがいいってことでしかないんじゃないか
しゃべっていないと間が持たなかったからだ。でもしゃべることはお互いの名前しかなかった。
ああ役に立ったんだな
九十九さんはもくもくと一人の世界にいた。あまりにも自分ことだけすぎていた。
としよりにはとしよりの、秘密があるのだろう。全然おかしくないから、堂々としていたらいいじゃない
まずは博識ぶらない
遊さんはわたしの貞操なんてどうでもいい
返し切ったところで、この罪悪感は消えないだろう。もう、ありがとうございました、ではなく、ごめんなさい、許してください
夜のほう、からっきしだめで
釣り人=遊さん ふぐ=わたし
わたしがこのひとのそばにいたいのは、結局、先がみえているぶんやりやすいからなんだろう
一から、始める。ああなんて新鮮な響きだろう
九十九さんは、わたしの顔色ばかり見ている。だから車の中でわたしはまた!いいかげんなことをいって
血生臭さなんか、まるで縁のないままここまできたのだろう
こう言う暮らしには目が眩む
右半分ごっそりない
くるくる思考を変えて遊んでいる
【富士額】
どこにでもいるんだなとイヅミは思った。ずっと笑ってなきゃいけないって雰囲気を強制する人
【タンポポと流星】
あれは告白のつもりだったのだろうか。私としては頼んでもいないのに聞かされ、重たかった
すれ違うたび、なにかひとつ、彼は楽しいことをしかけてきた。
花言葉はね、はかない喜び
このふたりはわたしをネタにして、引き合っているのだと思う。私抜きにしたいのに、まだ言い出せない仲だ。 -
Posted by ブクログ
総勢11名の情勢が、酒にまつわる、まあ総じてどうしようもない、どうかしている経験とその反省と言うか自らを省みて飲酒の鋼材と何故に人は記憶を失うまで泥酔しなければならないのかをシリアスに語るエッセイ集。非常に秀逸。
なかでも山崎オナコーラさんの「ひとりでお酒を飲む理由」には身につまされてなるほどなるほどと、自分にとってのお酒の立ち位置、のみならず人との関わり方、一人でいることの楽しみ、みたいなものを的確に表現されていて膝を打つ思い。
しかしまあ、みんな記憶をなくすんだね。ちょっと心配していたけれど、まあ、酒飲みなら普通だわな、うんうん。
三浦しをんさん、角田光代さん、平松洋子さんといった大好きな作家のみなさんの文章が読めて幸せだ。
これは酒好きのバイブルだな。酒場巡りしている女の子たちには是非読んで欲しいなあ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ12人の女性作家などの酒に関するエッセイです。「泥酔懺悔」、2016.9発行(文庫)。面白かったです。①三浦しをんさん、30代から泥酔すると記憶を失う。朝起きると下半身裸で便器を抱いた形で寝ていたと。飲酒の習慣に並ぶのは読書ぐらいとか。②角田光代さん、飲み始めたら途中でやめられない。とことん飲んで記憶がなくなる。覚えていない泥酔時間、角田さんはどうなっているのか?w。③大道珠貴さん、女のひとのグラスについた口紅を指二本で拭うしぐさ、あれ。あの指をあとどこへなすりつけるんだろう、すごうく、気になる。
12人の女性作家の酒にまつわるエッセイ集。「泥酔懺悔」、2012.11刊行、2016.9文庫。私の懺悔度ベスト3選定は: 角田光代さん「損だけど」、三浦しをんさん「下戸一族vs飲酒派」、平松洋子さん「18の夜の話」。 -
Posted by ブクログ
文庫本のカバーは写真なんだ。
僕が手にしたのはハードカバーの方で、かわぐちみおによる装画が、本書に収められた三つの短編の雰囲気やテーストを見事に凝縮しているような気がします。
それはある少女を描いた非常にシンプルなイラストなんですが、19歳のホステス、各地を転々とする33歳の処女、はみ出してはいるがヤンキーにも成りきれない女子中学生、といったそれぞれの短編のヒロインに見事に重なるんですよ。
もちろん錯覚なんでしょうけど、本書を通じて三人のキャラクターを愛でながら、僕は愉悦の境地にありました。
著者の『しょっぱいドライ』や他の作品も読みましたが、デビュー作のこの短編集が一番好きです。九州の方言も程よくブレンドされ、少女を中心とした女たちの揺れる立ち位置を目で追いながら、軽くめまいを覚えるもまたいいです。
それにしても「ゆううつな苺」、誰か映画にしてくれないかな。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。