稲葉稔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
江戸・御蔵前の札差商「小泉屋」の跡取り息子・新兵衛は放蕩三昧な暮らしをしていた。新兵衛は、見かねた両親が勧める縁談を保留し、後学のため見聞を広めると称して旅に出る。
お伴は、馴染みの太鼓持ち・和助と用心棒として雇った浪人・稲妻五郎。
三人は一路、箱根を目指すが、物の怪騒ぎや宿での盗難事件など、行く先々で、いろいろな騒ぎに巻き込まれる。
その過程で新兵衛が「小泉屋」を守る弟に対して心中抱く思いや、武張ったものいいをする稲妻に意外な一面があることが明らかになってくる。
間の抜けた太鼓持ち・和助と新兵衛のやりとりで始まる旅立ちまでの展開は、まるで落語を聞いているような感じがした。
江戸時代のロードム