稲葉稔のレビュー一覧

  • 本所見廻り同心控 : 1 ぶらり十兵衛

    Posted by ブクログ

    この作品は、拾い物である。こう言っては失礼だけど、初めは、あまり期待してなかった。でも、なかなか面白い。全体的には、連続ものなんだけれど、事件は、短編で、すぐに片付くところが、読みやすい。それに、勧善懲悪で、バッサバッサと悪人を成敗する、というのではない、のも良い。続編が読みたい。

    0
    2025年12月03日
  • 武士の流儀(一)

    Posted by ブクログ

    正しく、武士の流儀。
    侍とはかくあるべきという、流儀を学ぶことができる。大当たりのシリーズに会えた。

    今回の武士の流儀
    世の中には許せる罪もある。本当はよくないことかもしれぬが、人の道は寸法どおりには行かないものだ。許すことで、その人間がまともに生きることができるなら、それに越したことはないはず

    潔く身を捨てる覚悟があれば、浮かぶ瀬もある

    0
    2025年10月10日
  • さらば武蔵

    Posted by ブクログ

    宮本武蔵のたどり着いた境地、五輪書が生み出されるところを、静謐に、厳格に、されど心の通う温かみのある物語として描き出している。
    吉川版宮本武蔵で描かれた武蔵像や世界観とも繋がる。
    剣の道と、人間の懊悩。後悔と心のふれあいと。
    万理一空。
    『万物のものには存在する理があり、万物の中にその理がある。』兵法と治世につながるものはないか。


    高校時代に生徒手帳にメモしていた独行道が、小説の冒頭に出て来て、なんか、懸命に鍛錬していたことを思い出す。
    今のこの物語を味わえることを踏まえて、改めて五輪書を読みたくなる
    自然環境を守ること、自然との共存と、禅、体幹を使って走ることなど、つながるのかもしれな

    0
    2024年09月23日
  • 五分後にホロリと江戸人情

    購入済み

    宝箱

    7人の作家の小品集で、江戸人情小話が、いっぱい。どれも、ちょっぴり切なく、ホロリとさせられる。次々と色々な話が、ポンポン出てくる宝箱のようだった。

    0
    2023年04月21日
  • 裏店(うらだな)とんぼ 決定版~研ぎ師人情始末(一)~

    購入済み

    おもしろい!

    主人公の菊さんがとても良いです。優しく厳しく、闘うと強い。でも美人の前だとおたおたしてヘタレになる笑。完璧なヒーローじゃないところが魅力です。シリーズ全部読もうと思います。

    0
    2021年07月05日
  • 武士の流儀(四)

    Posted by ブクログ

    好きだなぁ〜。このシリーズ。
    死病である労咳を患ったとの宣告を受け、息子に職を譲り隠居となったのは桜木清兵衛。
    風烈廻り同心だった。

    だが、看病すると気管支の病だったようで完治。

    そんな早すぎる隠居であったが、今はその自由な時間を満喫している清兵衛だ。

    何か趣味でもと釣りや、俳句をしてみるのだが、続いているのは散歩のみ。

    ついつい散歩の途中で知った困りごとなどに首を突っ込み世話を焼く。

    これがたった一つの趣味と言ってもいい。

    今回は、八百屋の息子の親子げんか。

    大きな役をしていた隠居の頑固で厳しい様に周りがストレスを溜めていると聞き、お節介にも話し相手になり悩みを解決。

    母親が

    0
    2020年12月03日
  • すわ切腹 幕府役人事情 浜野徳右衛門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    幕府役人事情「浜野徳右衛門」最終巻。

    どこでどうなったか、御先手鉄砲頭、角南刑部が火盗改の短期に助ける「増役」になってくれと頼まれる。

    上役からの指令を断れるはずもなく、徳右衛門は役目につくが、今までの門番とは違い、人を切る事もあれば拷問もと言う。

    ところが、一年ほど前に行き倒れの男を仕事を世話してやったのだが、その男は押し込み強盗の片割れで、事件の後殺されていたのだった。

    そこで、浜野徳右衛門にもプレッシャーがかる。
    妻に聞かれ、事情を話すと、立ち聞きしていた長男まで、捜査を秘密裏にすることになった。

    マイホームパパの江戸版!
    もっと続けて欲しかったが、だいぶ前のシリーズなので、こ

    0
    2020年09月02日
  • 五つの証文 幕府役人事情 浜野徳右衛門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今回の事件は?
    従兄の山崎が殺人事件の容疑者に。
    札差の評判の良い番頭が殺され、5人分の証文が紛失していたのだった。

    その証文の中に山崎の一枚が。

    やっとお役につけ、これからと言うところのいとこ。
    畳に頭を擦り付け懇願され、徳右衛門は、仕事終わりと非番の日に捜査をすることとなる。

    知り合った奉行所の同心にも、町人ならいざ知らず、旗本の操作ができにくいと、助けを頼まれ、事件の進展を教え合うことで話が決まる。


    今回もやっとのことで事件が解決するが、ことの真相を家族にも中間にも知らせずじまいだったので、風当たりが。。。。

    0
    2020年09月02日
  • 侍の大義 酔いどれて候5

    Posted by ブクログ

    男!という感じの主人公。
    もうちょっと色気のあるストーリーも期待したいところだが、
    これでいいとも思う。

    0
    2020年07月25日
  • 激闘~隠密船頭(四)~

    Posted by ブクログ

    文句なしの五つ星です。
    最初から最後まで、ぎっしり詰まった物語は、読んでいても迫力があって、気持ちの良い時間でした。

    今回の話は、しくじりをして一旦やめた同心を、浪人になって一時扇動をしていた沢村伝次郎。
    奉行の内与力扱いという、特別扱いを恨む同僚もいて、風当たりは強い。
    そんな中、前の上司だった松田久蔵と、店主を始め総勢26人も殺し、強奪した押し込み強盗の捜査の助けをすることに。
    半目し合う二人と沢村と松田。
    ほとんど証拠が残されていなかった事件だけに、困難を極めた。

    0
    2020年06月28日
  • 喜連川の風 明星ノ巻(一)

    購入済み

    ほろっとします

    中間管理職の親が、仕事で苦労しながら家庭問題も抱えている。江戸時代からこの構図は変わらないのか?
    子を持つ親の気持ちに熱くなる巻でした。

    0
    2020年02月08日
  • 喜連川の風 忠義の架橋

    Posted by ブクログ

    意地悪い上司によって期限を縮められた橋の普請。
    不慣れな仕事に手探りで挑む一角。
    重なるトラブルに苛まれながらも、前に進む。
    悩みのタネは今も昔も同じ。
    一角の一本気な心意気のみが真っ直ぐに貫かれる。
    爽快感の増したシリーズ二作目。

    0
    2017年11月04日
  • 喜連川の風 江戸出府

    Posted by ブクログ

    何もかも異例づくしの小国、喜連川藩。
    飢饉に喘ぎ、江戸に出向き大藩に借金を申し込む。
    さて、借りられるか? がテーマ。
    が、トラブル、事件、が次々起きて物語はどんどん膨らんでいく。
    これがページをめくらせる。
    池井戸潤の時代小説版の趣き。
    読後の爽快感も合わせて、痛快な時代小説だ。

    0
    2017年10月30日
  • 百万両の伊達男 : 2 落とし前

    Posted by ブクログ

    人が良くて、志が高邁だけど
    やっていることはドジで、やや黒くて
    アンバランスな作品だけど・・・笑える

    0
    2016年03月04日
  • 死闘向島~剣客船頭(十一)~

    Posted by ブクログ

    伝次郎と千草の信頼し合う様子が微笑ましい
    相愛になる前は些細なすれ違いや勘違いで
    焼きもちしていたのに
    さて、二冊に渡る事件が解決しました
    伝次郎の推理が冴え渡るなあ

    0
    2016年02月18日
  • 本所騒乱~剣客船頭(八)~

    Posted by ブクログ

    仇を討ち転居先で新たな生活をする伝次郎
    ひょんなことで船を新調せざるを得なくなった
    千草との生活・・・

    0
    2016年02月10日
  • 深川思恋~剣客船頭(五)~

    Posted by ブクログ

    好きでも一緒になれない
    事件の疑いをかけられたままでは先に進めない
    伝次郎は信じて疑いを解くための探索をする

    0
    2016年02月03日
  • 真・八州廻り浪人奉行:6 月下の剣

    Posted by ブクログ

    このシリーズは知りませんでした
    面白いなあ
    時代の間に生まれ出た奇形種〝八州廻り”
    キャラが立つ主人公は気分良く読みやすい

    0
    2015年08月13日
  • 酔眼の剣 酔いどれて候

    Posted by ブクログ

    主人公「曾路里新兵衛」
    なんと魅力的な人物なんだろう。
    久々に快哉を叫びたい傑作に出会えた。
    シリーズを楽しみに読んでいきたい。

    0
    2014年04月09日
  • 武士の流儀(五)

    Posted by ブクログ

    武士の流儀というよりは、より広く、人生の流儀というテーマになってきた。

    家庭内不和、まさかの貧困。

    [この世に楽なことなどない。
    みんな苦しみもがきながら生きているのだ。自分だけが不幸だと思うのは身勝手なことだ。

    そんな幸せな人はいない。ほとんどの人は、苦しんだり、辛い思いにたえて、ほんの少しの幸福を得ることができると思うの。]

    夫婦で価値観が合っているところが、面白い。

    妻に先立たれて支えがなくなって男の再出発や、孤独から立ち直る料理人の話。

    孤独な男の話は、身につまされる。

    [人の命には限りがある。これからはその恨み辛みを水に流し、人のいうことを受け入れ、そして褒めてやれ。]

    0
    2025年11月24日