稲葉稔のレビュー一覧
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武士の流儀というよりは、より広く、人生の流儀というテーマになってきた。
家庭内不和、まさかの貧困。
[この世に楽なことなどない。
みんな苦しみもがきながら生きているのだ。自分だけが不幸だと思うのは身勝手なことだ。
そんな幸せな人はいない。ほとんどの人は、苦しんだり、辛い思いにたえて、ほんの少しの幸福を得ることができると思うの。]
夫婦で価値観が合っているところが、面白い。
妻に先立たれて支えがなくなって男の再出発や、孤独から立ち直る料理人の話。
孤独な男の話は、身につまされる。
[人の命には限りがある。これからはその恨み辛みを水に流し、人のいうことを受け入れ、そして褒めてやれ。] -
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この巻で学んだ武士
昔の男
糠喜びだったことに、泉之助の気持ちは激しく落ち込み、そして武士への未練を消失させた。
道草
教えてやる。無垢なる心で、そして人知れず尽くすことだ。金やもので返せばいいというものではない。誠の心をもって日々感謝しなければならぬ。その心を失っていなければ、今からでも遅くはない。世話になった人たちに陰ながら尽くしてやることだ。
敵討ち
ものはいいようだ。咎め立てするのではなく、かくあれば助かるといった按配の話をするのだ。聞いてくれなければ、まあ機会をあらためて話をする。相手も馬鹿ではない。二度でだめなら三度、辛抱強く諭すことが肝要。決して責めてはいかぬ。そのよう -
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私が、コレクションしているシリーズ物。
北町奉行所与力を労咳で引退し息子に譲った若き隠居。
桜木清兵衛は、遺書の見立て違いで気管支炎で完治。暇だらけの隠居時代を妻安江と二人暮らしで散歩ばかりをして、暮らしている。
元々敏腕の与力、ついつい市井の人々を観察しては、通りかかった災いに手を貸してしまう。妻からはもはやおせっかい病といわれている。
こんかいも、与力をしている息子の憂鬱や、昔馴染みの元岡っ引き、腕はいいのだが生来実家でも冷たくされ、人付き合いのできない板前などを救うことに。
このシリーズ、全編悲惨な情景もなし、殺し合いや、剣撃も少なく、大きな事件を解決するでもなく淡々とすうんで行く