あらすじ
御蔵前の札差「小泉屋」の跡取りの新兵衛は、放蕩三昧の日々を過ごしている。ある日、両親に縁談の話を持ち掛けられる新兵衛だが、まだ身を固めて家を継ぐ気はなく、縁談を保留し、後学のためと称して諸国を巡る旅に出る。馴染みの太鼓持ちの和助と、訳ありげな用心棒の稲妻五郎の三人連れで、東海道で箱根に向かう新兵衛だが、行く先々で様々ないざこざに巻き込まれ……。笑いあり、涙ありの大注目シリーズ、堂々開幕!
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Posted by ブクログ
まったりとしたお話。
すごく大きなトピックがあるわけではないけど、非日常の事件は描かれている。
東海道中膝栗毛ほどのインパクトはないけど、さりげな〜く(?)事件に巻き込まれている。
猛烈に続きを読みたいわけではないけど、暇なら手に取ってなんとなく読み終わるだろう。
Posted by ブクログ
江戸・御蔵前の札差商「小泉屋」の跡取り息子・新兵衛は放蕩三昧な暮らしをしていた。新兵衛は、見かねた両親が勧める縁談を保留し、後学のため見聞を広めると称して旅に出る。
お伴は、馴染みの太鼓持ち・和助と用心棒として雇った浪人・稲妻五郎。
三人は一路、箱根を目指すが、物の怪騒ぎや宿での盗難事件など、行く先々で、いろいろな騒ぎに巻き込まれる。
その過程で新兵衛が「小泉屋」を守る弟に対して心中抱く思いや、武張ったものいいをする稲妻に意外な一面があることが明らかになってくる。
間の抜けた太鼓持ち・和助と新兵衛のやりとりで始まる旅立ちまでの展開は、まるで落語を聞いているような感じがした。
江戸時代のロードムービーとして、波乱の末、収束する展開で、同様の作品と比較して、取り立てて差別化できる要素はないが、気楽に読める本ではある。