石田衣良のレビュー一覧
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小学生女児が殺害されて平穏な町は騒然となる。
その女児は中学3年生の主人公の妹と同級生。
そして犯人は中学1年生の主人公の弟だった。
ってことを軸に物語が展開される。
もちろん犯人はすでに分かっている。
タイトルの「うつくしい子ども」っていうのは、単純に言えば主人公の弟と妹は非常にかわいらしくて子役モデルなどもしていて母親から溺愛される。
でも一方の主人公の容姿は決してそうではない。だからと言って母親から嫌われるとかも全然ないけど。
主人公は「どうして弟がこんなことをやってしまったのか」という疑問を持ち、それを調べていく。
弟はいつまでたっても弟で、だから分かってあげなきゃいけないんだ。
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Posted by ブクログ
町を歩けば彼岸花の赤い色が目につくシルバーウイーク。
この季節、こちらも年に一冊、おなじみIWGP第7作。
階級化社会、オレオレ詐欺、絵画セールス、少年犯罪、自主制作映画…。
今回も当時(今でもか)社会を賑わせていた事件を題材に、池袋の街をマコトが走る(相変わらずマコトがお店でかける音楽はCD買って聞きたくなっちゃうよね)。
前作、マコトがみんなに頼りすぎといった感じで、緊迫感と斬れ味が薄らいできていると書いたけど、今回テイストは変わらないながら、事件の解決は程々に(一応解決はするんだけど)、解説にもあるようにマコトは狂言まわしに徹し、依頼者の人となりをお話しの中核にして、前よかちょっといい感 -
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おなじみIWGPシリーズの第6巻。
いつも通りに一冊の中で四季が巡り、池袋の移ろう季節の中で起こる事件の数々。
盗撮映像売買で恐喝されるハメになった小学生、足に障害を負わされた兄の敵討ちを頼んできたブティックの販売員、ロリコンの噂を立てられた無認可保育園のアルバイト…。
相変わらず世相を切り取ったテーマ仕立てやクラシック音楽などのディテールには飽きないものの、お話の展開はいささか呆気なし。
今や誰もがマコトを知らぬ者がなくなり、タカシもサルも礼にいもゼロワンも必要な時にはすぐに頼りになるとなれば、それも宜なる哉。
まあ「オール讀物」に載せる時の頁の制約があるんだろうけど、もうひと山あるとね。
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石田衣良本人の垢抜けた印象から、軟派でライトな小説を予想していたが、意外と硬派な犯罪小説だった。女の子は妖艶というよりは健気で献身的。お色気シーンはほとんどなく、男臭い話だ。伝説のギャンブラーの唐突な登場とか、安易なハッピーエンドとか、多少ご都合主義はあるものの、イケブクロのアンダーグラウンドを舞台に二転三転するストーリーはテンポがよく、文章も素晴らしくうまい。脇役たちのキャラクターもいちいち個性的で面白く、最後まで楽しく読めた。
主人公は映像ディレクターという職業柄、目に映った映像を記憶する特殊な能力がある。昔、子供向けの翻訳童話で「名探偵カメラちゃん」というシリーズを読み漁っていたことを思 -
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オタクって定義が難しい。
本物のマニアからすればド素人レベルでも「オタクなんです」と言いたがる人も居れば、比類ないレベルでも隠したがる人も居る。レベル分けは実はかなり難しいと思われる。
本作はTVドラマ、映画化、コミックス化されている。IWGPなどから考えても、石田衣良の独特のハイテンポが活きている作品で◎
ただし、登場人物の設定もまた独特すぎるので意見が分かれるだろう、とも思う。あまりにもリアルなオタクが描かれていたら逆にひく気もするけれど…。
私的には映像や漫画のほうが受け入れやすいに違いない!と思った(…読みにくかった…。)のですが、ページの言葉にははっとさせられるものがあったので