小浜逸郎のレビュー一覧

  • 死にたくないが、生きたくもない。

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    著者は老いを曇りない
    目で見つめている。

    老いてますます盛んに、

    社会の一隅を支える力
    になれと言われたとて、

    人は各々の私的関心と、

    きびしい生活条件とに
    規定されて生きるほか
    ないのだ。

    あることを語ることは
    同時に何かを語らない
    ことでもある。

    長寿至上主義で鳴らす
    イケイケ思想の多くは、

    その先にある介護負担
    などの側面を語らない。

    本書は普通の人たちを
    代弁する名著であると
    思います。

    どうあがいても自分は
    こんなもの。

    そう開き直ったところ
    に生まれる自由がある。

    青年期の自由は行動の
    自由だが、

    熟年期の自由は態度の
    自由である。

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    2023年08月27日
  • ポリコレ過剰社会

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    ■フェミニズム思想の欠陥。それは私たちの実生活において差し障りなく流通している男女「差異」の深い意義を認めずそれらをすべて「差別」の指標の方に引き付けて解釈していしまう点である。そこには抽象的な観念で思想を立ち上げてきた人たちに特有の現実に対する鈍感さが見られる。
    ■フェミニズムはすべての女性が社会進出して男性と対等の待遇や地位で働くことを推奨し、それがかなえられていない場合があると「女性差別」として告発することを思想原理にしている。
    ■かつてユング派の心理学者・林道義氏がフェミニズムのこうした思想を「働けイデオロギー」と批判していた。フェミニストたちに刷り込まれた、そして今ではほとんどの人が

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    2022年05月03日
  • 福沢諭吉 しなやかな日本精神

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    君臣情誼の空気
    伝統的な日本人のメンタリティがここにあると福沢諭吉はおっしゃってます。
    合理主義的な福沢諭吉でも国の安寧は皇室に委ねないと維持できないという主張です。

    さらに学問においては
    私徳
    公徳
    私智
    公智
    に分けて論じています

    徳と智
    徳義至上主義のように智を軽んじるだけでなく排斥するような考え方はナンセンスです。
    しかし今は逆に智に走るところがあります。
    道徳の教科化で軍国主義やと騒ぎ立てるのは論外ですが。
    どちらを重んじるということなくバランスなんやろなと。

    明治期の人物で一番好きな方です。
    もちろん
    小栗上野介
    河合継之助
    横井小楠
    も惹かれる人たちです。

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    2018年06月20日
  • エロス身体論

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     文の難易度が簡単すぎるわけでもなく、読みごたえがあり、内容も面白かった。フーコーやバタイユなどの評論は正直に言って、難しすぎるのか言っていることが良く分からない部分が多い。そのような難しいものについての内容も紹介してあり、分かりやすく表現してくれていたので良かった。書かれている内容も、身体論については大学の講義で初めて聞いて興味を持っていたもので、エロティシズムについても興味があり、かなり関心のある内容だった。

     性愛に対する多くの人々が抱く「いやらしいもの/すばらしいもの」というアンビヴァレントな感情に対する考察や、男女の性に対する認識の違いなどについての考察、女性がセックスが好きでもな

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    2010年09月19日
  • 「弱者」とはだれか

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    「差別」というわかりにくい概念を、そのわかりにくい部分について感覚的な視点から解明している本です。
    弱者とかそうゆう問題ではなく、「自分はほんまにかわいそうな人間やねん」と思ってる人が一番かわいそうです。
    差別問題に違和感を感じている人なら、大方同調できるのではないかと思います。

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    2009年10月04日
  • 「責任」はだれにあるのか

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    おすすめ!!

    小浜氏の著書は個人的に好きです。

    大変バランスの取れた考え方をしています。

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    2009年10月04日
  • 正しく悩むための哲学 生きる自信を手にする14のヒント

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    若い時分に是非、読んで頂きたい一冊。
    勿論どの年齢で読んでも構わないが、高校生大学生ぐらいがベストなのでは? 生きる自信は読み手次第だが、著者が『たたかう哲学者』と評されるに頷いてしまう熱さがこの中にはこめられている。<知>は、我らが生きていく為には有効な武器なのである。(小賢しい知ではなく、純粋な『知』のことですよ)

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    2009年10月04日
  • 正しい大人化計画――若者が「難民」化する時代に

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    大人とは何か、子どもとは何か。理想論よりはむしろ現実をとらえ、過激ではありながらも計画を提示する。しかし、その方向は「保守」よりもベーシックを向き、手段は「革新」よりもラディカルである。

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    2009年10月04日
  • 結婚という決意

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    結婚はなんのためにあるのかについて考察した本。
    この人のは結構視点が面白いし深く書いてあるから面白い。

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    2019年11月18日
  • [新訳]歎異抄 「絶対他力」の思想を読み解く

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    テレビ番組で歎異抄を知って、初めて読みました。偏りなく訳しているように感じられ、入門として良い本だと思いました。

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    2019年10月02日
  • 「弱者」とはだれか

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    ずいぶん昔にこの著者のいじめについての本を読んでなるほどなあ!と思ってたところにたまたまこの本が目についたので。
    そこまでおお!みたいなのはなかったけど、難しいテーマに斬り込んでいくのはさすが。(今ひとつ納得いかないのも多いけど)
    世の中空気を読み過ぎて臭いものに蓋してばっかり、てのはほんとにそう思う〜

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    2019年08月26日
  • 「弱者」とはだれか

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    個性と平等、部落問題をしっかりと捉えるのに役に立つ書。大学教授にもなって、成績上位者の掲示に反対して、成績下位者の人権が保たれないという。成績が悪いことを明らかにするほうが、人権が確保されるとでも言うのだろうか?

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    2018年11月12日
  • 結婚という決意

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    結婚は迷って当たり前。
    一緒に住むだけではなく、「わたしたちは結婚します」と周りに宣言するのが結婚。
    などが印象的だった。
    結婚前に読み、うん、これでいいのかなと思えたり…
    結婚とは何であるかがよく考察されてる本。

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    2015年07月14日
  • やっぱり、人はわかりあえない

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    分かり合えない、というと寂しい気もするけど、この人たちはある意味「分かり合ってる」と思う。互いに相手のことを分かっているが、受け入れないという意味で分かりあっていない。
    でも、中川義道さんの方が子供だと思った。まあ、そんな人も好きだけど、彼の意見は集積体としてしか役に立たない。その考え方についてはスペシャリストだが、他の事は理解しようとしない。誰でも彼でもその傾向はあるけどね。彼を見る人は、彼の特徴を汲み取るだけで、彼を否定したりする必要はない。彼も自分の考えを人に押し付けるような事はしないだろうし、そこが素敵なところだよね。
     そう思うのは自分の心の弱さと、それに付随する自己顕示欲のせいなん

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    2015年01月17日
  • 死にたくないが、生きたくもない。

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    老後の世知辛さのようなものを散々味わうことになる本。50代から来るようなのですが、まだまだ先のことなのか、もうすぐなのか、、、

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    2014年11月25日
  • 結婚という決意

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    ネタバレ

    自分の結婚に際して、期待や予感を誰しもいだくと思う。
    また、自分の生き方についてのイメージや理想型を形づくると思う。

    重要なのは、
    ◎結婚生活は絶え間ない努力の連続であること、
    ◎結婚生活は個人の自由意思だけでなく、個人を取り巻く周囲の現実と、強固に結びついていること、
    ◎結婚生活は企画の実現過程であるということ、
    ◎結婚生活は互いの存在を「理想」から、常在的なものに変えるということ(舞い上がりから、地に足をつける)
    ◎結婚前の不安や心配をどれだけしたって、わからないものはわからないし、起こったら仕方ないものは仕方が無い。しかし、腹がためは必要。


    わたしは、結婚をしたいと思う。
    だけど、

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    2014年05月20日
  • 「弱者」とはだれか

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    原発事故や生活保護不正受給等々で「弱者」が騒がれるこの世の中、弱者ってなんなのかを考えた本。

    読んで損はしないとは思う。もうちょっと踏み込んだ話を展開してほしかったが、それは新書の限界か。

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    2012年05月27日
  • やっぱり、人はわかりあえない

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    あたしの大嫌いな哲学者・中島義道さんと、あたしの大尊敬する思想家の小浜逸郎さんの往復書簡。

    そもそも、わかりあおうとする気のないお2人です。

    中島さんはねぇ、嫌いなんだけれども、とっても興味を抱かせるお方なんですよね。
    やっぱり、ある意味、好きなんだな。

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    2012年05月17日
  • エロス身体論

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    やっぱ小難しいので、読むのはなかなか大変。

    小浜先生の本はたくさん読んでいるので、まぁ他の本と重なる内容でした。
    読みながらおさらいする感じ。

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    2012年04月24日
  • 正しい大人化計画――若者が「難民」化する時代に

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    本のタイトルが、何だか押し付けがましそうなので、手に取るのを躊躇してしまうと思われ、損していそう。

    内容は、小浜先生の提案する教育制度改革案です。
    面白いです。

    自分で、こういう制度で教育受けたい…って、選択できたらいいのにね。
    所属する国家が選べたら、みんなどんな国を選ぶんだろう。

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    2012年03月28日