田中英道のレビュー一覧
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冷静に、声高にではなく、自虐史観を修正して、日本という国の成り立ちとその歴史的変遷を、日本の独自性を明らかにしようという意図のもとに描いた歴史書。
多くのことをこの著者から学んだが、さしあたりふたつのことを書き留めておきたい。
一つは「国家の最小単位として機能していた惣村」の話。自然に恵まれ、他者から略奪せずに生きていけるという生活の条件を与えられていた日本人の穏やかさ、安定感。そしてそれを可能にしていたのは、連帯と平等で成り立っていた惣村という共同体であったという。その指導者である乙名は、選挙で選ばれていた、これが日本の民主主義の原点の一つであったと。そして豊臣秀吉は「惣無事令」によってこの -
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多くの創見と深い洞察に満ちた、まったく新しい日本「国」史。
そもそもこのタイトルが、日本史ではなく日本国史であるところから驚がされる。著者は、日本には古代から村落共同体が緩やかに結びついてつくられた国があった、という。
縄文土器の文化レベルの高さ、縄文文様に込められた古代人の願いとその精神性の豊かさ、美術としての素晴らしさ。
日本書紀の生活指針の中には、魚を中心にタンパク質を摂ることが記されており、肉食のヨーロッパ人が森を切り開いて牧草地を広げ、土地が乾燥して荒れてしまう結果になったことと比べ、農業を専らとする日本は緑にあふれた国土が今に続いている。祖先の知恵の賜物である。
老人医療と介護も光 -
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ネタバレ饒速日は初代神武天皇であること
これひとつとっても衝撃的ながら、説得力のある解説の数々が見事でした。田中さんは、フォルモロジーという、形から歴史や哲学を見出す感性の達人なので、これまでの型通りと違った解釈が大変に面白かったです。
私もしては、久米は「くべ」であり、囲いを作る人たちということは、古代日本において既に、ユダヤ的な生き方をする人(おそらくは秦氏)がいたという事実も興味深かったです。囲いを作るようになってからが弥生時代というのはしばしば聞く話ながら、そうした囲いの生活が当たり前になるほどに、生活様式が違う人たちが、『同化』を終えた時代だったからなのだろうと、見方が変わりました -
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長袖・長ズボンで、長い顎髭、長いもみあげの、「人物埴輪」は、どう見ても日本人とか東アジア人には見えませんし、渡来系の人達が作った埴輪だとしか考えられません。
大和朝廷以降の人たちは、埴輪がなんのためにあるのか、どうやって作るのかさっぱりわからなかった、調査とか研究とかもしなかったのは、自分たちとはまったく違う人達(民族)が作ったものだということがわかっていたからだという話も読んだことがあります。
まえがき 茂木誠
・主に関東地方の古墳から多く出土する「武人埴輪」が、正統派ユダヤ教徒のファッションとよく似ているが、偶然かもしれない。
・山伏(修験者)が額につける兜巾が、ユダヤ教徒が儀式で額につ -
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大学生の時、秦氏の本を読んだことがあり、それもあってこの本も読んでみた。ローマ帝国にイスラエルを追い出された、ディアスポラのユダヤ人が多く日本に来ていて、日本の政治、経済に関与し、そして同化していった。その中心にいたのが秦氏であった。いちいち納得いく話ばかりで、日本人の多くはユダヤの血を受け継いでいると考えるしかない。著者は関東が高天ヶ原で、鹿島から西に向かったという建国論を持っているようだが、ただ一つわからないのが、関東の日高見国のユダヤ人(ユダ国滅亡の紀元前〜卑弥呼時代)や、始皇帝の末裔で中央アジア弓月王の一族が、神功皇后、応神天皇、仁徳天皇時代(400年前後)に来たとなれば、そのユダヤ人
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田中英道
昭和17(1942)年東京生まれ。東京大学文学部仏文科、同美術史学科卒業。ストラスブール大学に留学しドクトラ(博士号)取得。文学博士。現在、東北大学名誉教授。フランス、イタリア美術史研究の第一人者として活躍するかたわら、日本美術の世界的価値に着目し、精力的な研究を展開している。また、日本独自の文化・歴史の重要性を提唱し、日本国史学会(平成24年設立)の創設に尽力、代表を務める。著書に『日本の歴史 本当は何がすごいのか』『日本の文化 本当は何がすごいのか』『世界史の中の日本 本当は何がすごいのか』 (いずれも育鵬社)ほか多数。
田中英道さん美術史科卒業してて、美術的な視点か -
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歴史好き必読の書
誰だが歴史の授業で習う 645年 大化の改新:豪族:蘇我氏の滅亡
蘇我氏って 妙な豪族名だなぁっと思ってましたが、改めて字を確認すると
本書で触れられている通り、『蘇』る 『我』 キリスト教の系統?ということで、
本書でそれを教わった時、思わず背筋がゾクッとしたものです。
このように、古代史から現代までの流れでの新説は、これまでの歴史の授業では語ってこられなかった
事実とその背景を推定した一説から成り立っており、新しい世界に出会いたければ、
この書を読むこと以上に重要なことはありませんと断言できます。
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「リベラル」を名乗る者の危険性
一部、紹介します。
・「リベラル」の思想の原点は、「父親を殺さなければ母親を独占できず、自分は幸福になることはできない」というエディプスコンプレックスにある。
それが、国家や体制、伝統や慣習など、あらゆる意味で人間を規制するものすべてに対する憎悪につながる。
・人間は、万能ではない。必要なこと、できることをやって生きている。「あらゆることは役割分担」という約束事が社会にはある。階級闘争史観は、この約束事を反故にし、社会の秩序を破壊する危険思想だ。
・日本の左派勢力が、日本国憲法の九条に固執するのは、「憲法九条は自分たち(左派勢力)のテロを潰されないようにするための実利的な条 -
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借りたもの。
ルネサンスの芸術家の横顔、当時の人々の息遣いを今に伝える良著。その中で“万能人”レオナルドと”神のごとき”ミケランジェロについて書かれた部分訳。
本来は100人を超える、ルネサンスに活躍した画家・彫刻家・建築家について言及されている。
レオナルドよりもミケランジェロについての言及が圧倒的にページを割いている……
ヴァザーリがミケランジェロの弟子で、より身近にミケランジェロについて書けたことも相まってか。
後書きによるとヴァザーリはミケランジェロの偉大さに結びつけるために、この『芸術家列伝』を執筆したとか……
他の芸術家に関しては、見聞による想像で描かれていることを指摘されてい -
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題名のままですが、日本史に出て来る世界一のものを紹介しています。こんなにあるの!ってびっくり!しかし、何年か前「千年やってきました」とかいう老舗会社が日本に多いという本読んだのを思いだし、通じるものを感じました。
ちなみに世界最古の老舗、金剛組ももちろん取り上げられてます。
どんな世界一があるかちょっと紹介。
最古の土器、縄文土器
古代の超高層建築、出雲大社
聖徳太子の17条憲法の「和」の思想
最古の木造建築、法隆寺
太古の国旗、日の丸
最古の博物館
最古最大の和歌集、万葉集
最古の国歌、君が代
世界一の信長の軍事革命
世界一の経済大国、16世紀の日本
世界一長い並木道、日光杉並木