あらすじ
日本が豊かな歴史と文化を育んできた最大の要因は「自然」を「神」とした宗教観にある!
なぜ日本人は「自然」を「神」と呼んだのか、『古事記』と『旧訳聖書』の決定的な違いは何かなど、比較文化の視点から日本人の宗教意識を解き明かす。
第一章 日本の宗教は本当にすごい
第二章 一神教の「虚構」
第三章 一神教の衝突
第四章 「共同宗教」と「個人宗教」
第五章 神道は「自然道」
第六章 ユダヤ教とキリスト教の対話
第七章 一神教以前の宗教
第八章 自然はどう語られてきたか
*
◎神様はどのようにして生まれたのか?
◎『三種の神器』とは何か? どのような意味があるのか?
◎神様と仏様は何が違うのか?
◎神宮寺は神社なのか、お寺なのか?
◎奈良の春日大社には、なぜ鹿がいるのか?
◎ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通点は何か?
◎一神教と多神教の違いは何か?
◎日本人の宗教観は現代科学とどのような関係があるのか?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本の宗教の底には「自然=神」という感覚がある。木々や山川そのものが神であり人はその中に生かされてきた。これに対し一神教は唯一絶対の神を天上に置き自然を支配すべき対象とみなす。自然と共にある日本の道と自然を超克しようとする西洋の道――両者は根本から異なる。多神のようでいて自然のすべてを神とみる一体感は現代にこそ学び直すべき視座である。
Posted by ブクログ
日本人の宗教感、これまで読んだ他国の宗教の成り立ちや考え方から現代の状況などがしっかりとまとめられている。
ユダヤ教がなぜ一神教を産んだのか、なぜ共産主義は失敗したのか、日本人が持つ素晴らしい宗教観などなどが筆者の強い思いを込めて書かれている。
日本の宗教観は素晴らしいという一方、他国の宗教に対しては批判的であり、完全に合意できないところがあり星マイナス一点です。私の考えでは、日本の宗教観は、自然に溢れ海に囲まれた恵まれた環境によるものによる影響が大きいと考えており、生活環境が厳しい他国ではおそらく発生し得ず、一神教、大きな権威が生じるのが自然なのではないかと思う。