上原裕美子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分は数字で騙されやすいと思っているので、そのリスクを避ける手がかりになりそうな本でした。
以下の3つが個人的に心に残りました。
特定のデータ解釈へと読み手を差し向け、その他の結論には至らせないという点で、このローズ・ダイアグラムは驚くほどに巧みだ。
ジョージ・ギャラップは、大きなサンプルを用意することよりも、サンプリングバイアスを避けることのほうがはるかに重要だと知っていた。
世の中について統計で語る主張に出会って、ソーシャルメディアで共有しようと思ったり、怒りを込めた反論を書き込もうと思ったときは、そうする前に自分に問いかけてほしい。「いま、このことで私はどう感じている?」
統計を見せ -
Posted by ブクログ
著者は元外交官で、湾岸戦争時には国家安全保障会議の若手メンバーとして、当時のブッシュ大統領へブリーフィングしている。
本書の目的は、世界についての基本知識を提供することで読者にグルーバル・リテラシーを高めてもらうことだという。政治家や、専門家でもないのに専門家だと主張する者たちの声に、やすやすとミスリードされない力を身につけることを目指している。歴史、地理、世界的課題と膨大なテーマを各章毎にコンパクトにまとめてカバーしているので、これ1冊があれば今世界で起きている出来事の概要を理解する一歩になるはず。
専制主義や権威主義の国家に対してリベラルな世界秩序を形成していくためにも、アメリカや同盟国が -
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面白い!最近脳科学や人間の仕組みについて知るのが面白くてじっくり読んだ。興味深い。
・依存症になる仕組み
自分の心理的な苦痛を和らげる手段としてそれを利用することを学んでしまったときに人は依存する。人に強要されただけでは依存にならない。
・「欲しい」と「好き」は違う
基本は同じ。しかし一致してないと「やめたいのにやめられない」になる。
好きじゃないのに欲しい=快感を脳が覚えてしまっている。対象の魅力が薄れても執着する
・目標追求はあなたを慢性的な敗北状態にする
成功より成長を目指す
・ギャンブルにおける「当たりを偽装したハズレ」
当たりと当たりを偽装したハズレは、人は同じ興奮を感じる( -
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翻訳本は苦手だが、これは読みやすかった。そしてかなりタメになる本だった。
まず、2007年にiPhone、その3年後にiPadを世に送り出し世界を変えたスティーブ・ジョブズが、自分の子にはiPodなどのデバイスを使わせていなかった、というのが衝撃だった。作った本人が、デバイスが幼少期に与える悪影響や依存性を認識していたといえる。
私がこれを読んで思ったのは、自分が生まれた時にまだこれらのデバイスがなくて良かったということ。最近の子は4歳までに8割がなんらかのデバイスに接するらしく(こういったデータも各所に出ていてわかりやすい)、子育てや教育のひとつに、これらの接し方や使い方をどうするかという大 -
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生物分類学と進化論に関するポピュラーサイエンス本のつもりで読んでいたら、生きることの意味、新しく何かを知ることの不可逆性を考える文学作品だった。
まず、「分類」という行為が人間の思い込みに左右されていて、またその思い込みが世界の見え方を固定してしまうと感じた。
分類学はカオスとの闘いであり、連続的な自然界に便宜上の恣意的な境界線を引き、名前をつけて世界を理解しようとする取り組みだった。
デイヴィッド・スター・ジョーダンは、自身の宗教的・倫理的価値観に添うような秩序を自然界に見出そうとし、ダーウィンの進化論だけでなく優生思想も無批判に受け入れ、一面的な価値基準で人間に序列をつけて種の複雑さや揺 -
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ネタバレ古い習慣を捨てるのは、刃を抜くよりつらく、圧倒的に難しい。
新しい機器の始まりに新たな行動がつくりやすい。
モチベーションだけでは続かない。適度なキューを組み合わせる=既存の行動をキューにする。
不確実な報酬があるほうが、モチベーションは保ちやすい。
サイコロを降って、6が出たら食事は無料、は実質16.7%引きだが、大きな得をした気になる。
習慣は一夜に身につかない。
最初のステップは簡単に=フット・イン・ザ・ドア。
選択肢の数は減らす=決定麻痺。とくに、本人に特別はっきりした好みがない。選択肢になじみがない。選択肢がどれも似通っている、選択肢の評価が難しい。
テキサスのゴミを捨てるな、とい