岡田屋鉄蔵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
叔父に連れられて渡った南の島で、少年だった主人公は現地の人間と出会う。その神々しいまでの姿に、おもわず跪いていた。
写真家となった主人公は、撮影のために上った雪山で突如目の痛みに襲われ、左目を失明する。妻を失い、しかし長年空虚だった自分は、あの時の風景をずっと求めていたのだと気づく。
しかし、そんな中病気を担当していた医師が、探し求めていた男を知っていることがわかる。
南の島に行きたい、あの人の案内で渡りファインダーにその姿を映したい。
しかし、20年前に島を出ていた男は南の島を捨てたのだと言い捨て、主人公を拒絶する。
色々なものが詰め込まれて、「あるべき姿できれいにならんでいる」という感じです。
独特の風習をもつ島を出た男は、差別や偏見によって自分の中の根幹を見失い、拒絶し、何かと交わることもそして自分は自分だとつきとおすこともあきらめ、「研究ができればいい」とつっぱねています。
主人公は両親を失った事などが原因と思われますが、自分の中の空虚な部分を抱えながら、それを埋めるもの(埋めてくれる、じゃなく埋める、ですね)を無意識に求めている。
立場も今まで生きてきた場所や立ち位置も、求めるべきところも違う二人が交わるときどうなるのかと・・・・・・。一気に読み進めてしまいました。
岡田屋さんのお書きになるお話は、ひょっとするとその表情であったり肉体美に目をとられてしまいがちですが、そのページの奥に潜んでいるものをかみしめるものだと思うのです。
もしかすると、差別や偏見といったものを経験している人にとってはつらい傷を思い起こすようなことになるかもしれませんが、私は読んでいてとても心地よく最後のページまで読み終えることができました。 -
Posted by ブクログ
司馬遼太郎氏ばりの骨太な時代劇が、BLで読める幸せに感謝。
BLにして本格的な時代物なんです。いいとこ取りの、やわで適当な時代物風劇画とは一線を画しています。
この世に愛と憎しみの未練を残したまま死に逝こうとする者の魂を喰らい、幾歳月をさすらう妖しい座頭の千載。そして、そのさすらいの旅を共にする大剣豪にして浪人の草薙主税。
オムニバス一話完結形式で、二人が様々な人々の無念を晴らしていきます。
道理に合わない理由で引き裂かれ、追われる恋人や人外の哀しみ、痛みが物語全体を重く覆っているのですが、これを一掃する千載と草薙の活躍がスカッとした気分にさせられ読後感は爽快。
一話ごとのラストシーンで、二人の後姿がどんどん近づいていくのも心の距離のようでうれしくなるひとコマです。
かなりの表現力を求められるテーマを、これほど的確に描ける岡田屋センセに惚れ惚れしますが、いつものがっつり系エロは拝めませんでした。やはり、短編なのと、別の明確な主題があるせいでしょうね。
草薙と千載の絡みは、先生らしくブレのないエロだったので、これから明かされるであろう千載や草薙の過去とともに、次回楽しみなところです。 -
購入済み
雲田先生
の、お話し最高 すごくすき 長らく続いてほしいくらい
ヨネダ先生は 漫画ではなかったけど、きゅんショット(なめてんの?がいい!)書いてくれてた笑 うれしい。
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Posted by ブクログ
個人的には全作品「何がダメなのか」分からないけど、商業的にダメな理由を読むとそれなりに理解できる。理解はできるけど、でもあまり納得はいかない。書きたいもの書きたいなら同人誌でやってね、ってことなんだろう。
商業作家は「書きたいもの」だけでなく「読まれるもの」もちゃんと追究しなければならないんだという面が垣間見える、そういう点でも面白いアンソロジー。
これを読むと、BLという世界は意外にも(それともやはり?)保守的なんだと思わされるけど、世の中そんなに王道好きな人が圧倒的多数なの?と私自身は思ってしまう。受は受らしく、攻受絶対固定、登場人物は共感しやすい日本人で、死にネタなんて言語道断!っていうのは、ともすればあまりにも定型化し過ぎていて、かえって創作の幅を極端に狭めているように思えてならないわけだけど、それでもそれが「商業」という枠だというなら、世の中それを求めている人が多くいる、ということなんだろうか。本当に?
たとえどんな設定でも、それが作品として、一つの読み物として完成していて面白ければ、読者は必ずいると思うんだけどなぁ。それに、そういった作品を書き上げてみせる作者の技量、みたいなのにも、今後のBL世界に期待してみたいところ。既に意欲的な作品を描く作家さんもみえるわけだし。