黒田研二のレビュー一覧
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ネタバレ学校一美少女だと言われているレイカはオカルト現象に興味を持っていた。そんな彼女は、ジェイルハウスに潜む不気味な巨人の噂を耳にする。彼女は噂の真偽を確かめるため幼馴染みの優助とともに館へと乗り込んだ。
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PHPジュニアノベルの青鬼を執筆した黒田研二さんが原案で執筆者は別であるスピンオフ小説。時間軸は今まで読んできたタケル達の物語と同じだが、その物語に添うように別方向から青鬼にアプローチした話。タケル達は青鬼になるべく遭遇する事がないように思案しつつ、謎を解き脱出をするストーリーであったが、こちらは積極的に青鬼にかかわっていこうとする登場人物たち(一人は巻き込まれている感あり)が出てくる。青鬼に対して攻撃を仕掛けていくような文言が帯に見られ、読む前から登場人物の安否が不安に。ジュニアノベルだから大丈夫だと思うけど……。このシリーズは青鬼を倒すため様々な罠を仕掛けたり、倒すためにはどうしたらいいかと考察するレイカたちの物語を追いながら、タケル達の時には分からなかった青鬼の生態を見ることができた。
レイカはひろしとはまた種類が違うタイプの頭脳の持ち主のようで、様々な仮説を立て研究者のように冷静に青鬼を分析していた。タケル達の青鬼を読み進めたおかげで、自分の中にある程度知識があるため、そこまでハラハラドキドキではなく、新たな発見を楽しんでいくという感じだった。スピンオフから読むとたぶんもっとドキドキすると思うのでドキドキしながら読みたい方はこちらから読むといいかも。 -
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ネタバレ夜の水族館に泊まれるナイトアクアリウムにタケル達は参加していた。普段はみられない夜の水族館を観察できるとあって、皆そわそわしている。そして、ついに夜の見学ツアーが始まった時、再び予期せぬ事態へと巻き込まれてしまう。
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PHPジュニアノベル版青鬼第6弾。夜の廃遊園地に拉致されたハルナ先生を救い出し、青鬼の原因である青い物体の正体を知ったタケル達。人類の脅威足りうる存在に驚愕しながら、辛くも脱出に成功した。しかし、状況は依然暗雲が立ち込めており改善したとは言い難い。黒幕をどうにかしない限り、平穏な日常は取り戻せそうになかった。 そんな時、ドクロ島の一軒からタケル達の仲間入りを果たしたナオが、ナイトアクアリウムへ当選をした。ドクロ島で助けてもらったお礼にと、タケル達を誘い参加をすることに。イルカショーをみたり、館内のレストランで夕食をとったりと、恐怖の日々を忘れ、つかの間の平穏を楽しむタケル達。しかし、そんなタケル達をあざ笑うかのように、再び黒幕はタケル達の前に姿を現した。次第に苛烈さを増していく黒幕の魔の手からタケル達は逃れることができるのだろうか。
様々な場所で何度も青鬼の脅威にさらされるタケル達。別シリーズの青鬼を読んでいたせいで、感覚が麻痺していたが、初めから割と命の危機に瀕していたと今更ながらに思い返す。あちらのシリーズは実際に死人が出たり、大けがをしたり実害が大きくてあっちの方が大ごとだと思っていたけれど、死人が出ていないだけで、こっちもだいぶひどい目にあっている。ジェイルハウスの一件を皮切りに、何度も命の危機にさらされているのだから、さすがに同情を禁じ得ない。その都度乗り越えてたくましくなっていっているのだが、タケル達がレベルアップすればするだけ、次に仕掛けられている罠もレベルアップしている。今回も、黒幕がある目的のために水族館を訪れ、暗躍していた。暗躍していたというが、思いっきりタケル達の前に姿を現し挑発的な行動をとる。悪役具合にさらに磨きがかかっているが、その驕った態度のせいで前回タケル達に敗北を期したのを忘れたのか!私は断然タケル達を応援したい側なので、黒幕が出てくるたびにムカムカ。当初出たときは頼りになる人物で、こんな感じじゃなかったんだが……。青い物体の支配下にされると、自分が持っている良くない面が前面に出てしまうのだろうか? 夜の水族館に仕掛けられた様々な罠を掻い潜り、自分たちの特性を活かして脱出を図るタケル達。今回もナイスなチームワークを発揮し、脱出に成功する。そろそろ、タケル達の側にも頼れる大人みたいな人物がいたら安心できるのだけれど、彼らの活躍も純粋に楽しみだし、でもそろそろタケル達の手に余りそうな展開になってきたので、大人のフォローもやっぱり少しほしいかもしれない。今回の話で、青鬼を生み出す原因となったものをまき散らしている人物の名前が判明。
名前といっても、神様的な名前でまるで教祖のよう。これは、やっぱりもう一つのシリーズに出てきた神様なんだろうか。世界平和を目指すっていう文言は割と胡散臭いのでたぶん嘘だろうな。人類駆逐されそうだな。黒幕は割と心酔しているが、この黒幕も駒みたいなものでポイっとやられそうで怖い。 -
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ネタバレドクロ島を脱出したタケル達。安心したのもつかの間、なんとハルナ先生が拉致され、廃園になった遊園地のどこかに監禁されてしまった。タケル達を明確に狙った卑劣な手段に憤りながらも、先生を助けるため、夜の遊園地に乗り込む。
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PHPジュニアノベル版青鬼第5弾。無人島で黒幕の卑怯な罠にかかり危うく命を落としかけたタケル達。自分たちに憎悪の念を募らせ、容赦なく追い立てる黒幕の思惑を見事打ち砕き脱出に成功する。二学期になり、ようやく平穏な日常に戻れたかと思ったが、たけしの家が経営している食堂で見たテレビ番組によって事態は一変してしまう。テレビに映っていた映像の真実を確かめるためハルナ先生に電話をかけると、電話口から聞こえてきたのは助けを求める彼女の声だった。 ハルナ先生を拉致してまで、タケル達に何をしたいのか。あるいは、何をさせたいのか。大人げないにもほどがあるぜ、と読み進めた一冊。黒幕があまりに短絡的かつ幼稚で驚く。最初は頼れる人物という感じだったのに、小学生である卓郎やひろしたちの方がよっぽど冷静で理性的だなぁ……。ある意味で悪役っぽいといえば悪役っぽい。
さて、今回のひろしを主軸に作品も協力し合って様々な困難を乗り越えていくわけだが、回を追うごとに困難の度合いが格段に上がっている。特にジェットコースターのシーンはハラハラ。じりじり迫りくる青鬼の描写も、差し込まれたイラストに描かれた青鬼の不気味さも今までで一番怖かった。何度もこういった状況を搔い潜ってきているメンバーたちは冷静に対処しているが、もし彼らがパニックになってしたらその感情がこちらにも伝染していたかも。正しい対処のおかげで事なきを得たが、ナオちゃんはさぞ怖かったことだろう。
そして、今回の巻は、青鬼の原因がなんであるかを明言する形に。中学生であるひろし達が活躍する青鬼シリーズでははっきりと書かれなかった謎の青い物が何であるかもわかった。こちらのシリーズには、奇妙な神の像はまだ出てきていないが、そのうち出てくるかも。話が、ちょっとSFチックになってきたし、外部からの脅威ということでクトゥルフ的でもあるかも?なんにせよ、その部分はもっとよく知りたかったので、こちらのシリーズで解明されると嬉しい。 -
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ネタバレひろしのクラスメイトのナオの忘れ物を取りに行くため、クロさんに船を出してもらい、青島に向かうタケル達。緑豊かなその島は、島の形状からドクロ島と呼ばれていた。不気味な名前の島には、一体何が待ち受けているのだろうか?
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卑劣な罠にはまり、病院に閉じ込められてしまったタケル達はまたしても脱出に成功する。しかし、裏ではそのことを面白く思っていない人物がおり、次なる一手を画策していた。そのことに気が付いているのはタケルのみ。ひろしや卓郎たちに被害が及ぶことおそれたタケルであったが、うまくそのことを伝えられないでいた。海で偶然出会ったひろしのクラスメイトであるナオの忘れ物を取りに行くため、無人島に渡るが、タケルの胸中には不安が渦巻いていた。無人島からの脱出というのは脱出ものには欠かせない、まさに王道パターン。特定の道具がないと脱出ができないという展開になるため、脱出の難易度が格段に上がる。泳いで逃げるのも手だが、子供だけの力ではとても泳いで逃げれる距離ではないし、どうやらこの島の付近には謎の巨大魚が生息している様子だ。小説版青鬼は青鬼の大元になっているものが様々な生物に潜り込み、変化させる特性を持っているため、いろいろな種類の青鬼が見れて面白い。(見た目は非常に気持ち悪いが)今回の話はいろいろな意味でショッキングな内容。今までタケル達に血が出るほどの怪我など肉体的な被害がなかったので、主要メンバーの中からケガ人が出たことは驚いた。回を追うごとに青鬼の襲撃も激しくなってきているので、今後もこういう展開はありそう。今回は、タケルだけが気づいていた黒幕の正体にひろしが名推理で気づき、罠にも気づいたところで形勢逆転かと思ったが、やはり相手の方が一枚上手。
知識があり機転が利くのはひろしの方だったが、力ではやはりかなわない。青鬼に追いかけられつつ、黒幕を取り逃してしまうという絶望の状況に陥ってしまったが、またもやひろしの機転で切り抜ける一同。(ひろしがいたらもう何もなくてもいいじゃないか……。大人の存在とはいったい)卓郎の怪我以上にショッキングな出来事が起こった後、ボートで無事脱出できたタケル達。島に取り残された黒幕に、今回の騒動につながる一番最初の種を撒いた謎の人物が近づき、真打が登場。 非常に物々しいラストで、次は一体どうなってしまうのかしら。
やっぱり、こっちのシリーズの方がより青鬼の正体に踏み込んでいる。さらに暗躍する人物が出てきたりとわくわくする展開だが、主要メンバーがひどい目に合わないかすごく心配。 -
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ネタバレタケルの父が倒れ、病院に入院してしまった。心配になったタケルは日に日に元気がなくなっていく。元気付けるため、ひろし達はある作戦を実行する。 しかし、その作戦実行の最中、ひろし達は病院へ閉じ込められてしまった!
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PHPジュニアノベル版青鬼第3弾。廃校での青鬼の猛攻を潜り抜け脱出したタケル達。知恵と勇気を振り絞て、ぼろぼろになりながら逃げだしたが、どうやら一度降りかかった悪夢はそう簡単には振り切れないようだ。再び、舞台を移しお次は廃業寸前の病院へ。
病院が舞台ということですでにバイオホラーチックな雰囲気が漂っているが、新任教師であるハルナ先生の親友の話を聞いてその気配はより濃厚なものに。前回廃校で出会った青鬼の原因もその気持ちの悪いものだったが、思ったよりばらまかれている様子。その気味の悪いものと廃校とにどのような因果関係があるのかは不明だが、陰謀のようなものを感じないでもない。PHPノベルの青鬼は全くすべてが謎で、よくわからないものという感じで、誰もその存在を知らない様子だったが、こっちは案外知れ渡ってそう。知っていて、知らないふりをしている大人、というのが一定数いてもおかしくない感じだった。PHPの方は思いっきりホラーだったが、こっちはホラーの中にミステリーのようなものが混じっていて、また別の楽しみ方ができた。ひろしを主軸に、謎を解いていき、この病院が秘匿していた事実を突き止める。この病院が廃業寸前に追い込まれたのは、近くに大学病院ができて、患者がそちらに流れてしまったことが原因となっていたが、案外この秘密のせいで妙な噂が立ってしまったのではないだろうか。物体自体は隠し通せてもその物体が発する音までは、隠し通せそうにないし……。
さて、ここまで読み進めていくと何となく前回と今回の騒動の黒幕が分かってくる。 一応フォローする側の人間として立ち回っているが、行動面がどうにも怪しい。残念ながら、今回の騒動でそのことに気が付いたのはタケルと読者だけ。次の巻ぐらいで聡明なひろしや感の良い卓郎あたりは気が付くかも?まだまだ、立ち込めた暗雲は晴れそうにない。様々な要素が複雑に絡まりあい、これから先も執拗にタケル達を狙っていくことだろう。明確な害意が示された今、もっと壮絶な展開が待ち受けていることに違いないだろう。 -
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ネタバレ館で目撃した青い人魂を、山奥の廃校で目撃したとたけしが駆け込んでくる。真相を確かめる為、タケル達は廃校へと急ぐ。廃校のある山で偶然出会った卓郎、美香も加わり調査を開始したが、そこで再びとんでもない事態に巻き込まれてしまった。
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PHPジュニアノベルの青鬼第二弾。次は山奥に忘れ去られた廃校へと舞台が変わる。前作で閉じ込められたジェイルハウスから脱出した際、屋根の上で目撃した青い人魂。それを山奥のキャンプ場から程ないところにある廃校で目撃した所から物語が始まっていく。
第一作目はそんなに不穏な空気が漂っているとは感じなかったが、どうやらあれは小手調べだったようだ。二作目からは穏やかではない展開が続いていく。まず、山奥に忘れ去られた廃校で起った事件がすでに尋常じゃない。全校生徒30人ほどの小学校から、10人の生徒が突如として消え去り、今も行方不明だというのだから恐ろしい限りだ。ジェイルハウスの屋根で目撃された青い人魂、その人魂が廃校でも見られ、その昔大量失踪事件が起こった。つまり昔そういう事件がその廃校でもあったということだよね……。
その小学校で昔何があったかは想像に難くないが、悲惨すぎる。そんなことがあったというのに、ひろしは青鬼の正体を知りたくて、たけしとタケル、小学校の新任教師を引き連れて一路廃校へ。そして、課外授業で近くにきていた美香と卓郎までを巻き込み廃校探索が始まる。しかし、内部へ侵入するための道を探している途中、何者かの手によって怪しげな薬をかがされ、廃校の地下室へ閉じ込められてしまった。今回は割と早めに黒幕である第三者の影がちらつく。現段階ではまだ誰なのかはわかっていないが、今後もしつこくタケルたちの前に現れそうだ。
廃校に閉じ込められたタケル達は、なぜかジェイルハウスのように仕掛けられている脱出ゲームの問題を解きつつ、脱出経路を見つけ出し、同時に青鬼の正体も導き出そうと知恵を出し合って協力する。(今回も読者が一緒に謎解きができる仕様となっている。今後ともおそらくそうなるだろう)別方面からの強力な手助けもあり、何とか脱出に成功。ミスリードなどもあり、読んでいて騙されたりもしたが、卓郎たちの推理が外れてほっと一安心だった。 こちらのジュニアノベルは、同じくPHPから出ている青鬼の設定を引き継いでおり、読んでいると思わずにやり。通常のPHPの方の小説で分からなかったこともわかるかもしれないと思うとわくわくする。(わかるかどうかは謎であるが)廃校で昔起こった事件の原因ともいわれるものがどこからもたらされたのか、そしてタケル達を襲い閉じ込めたのは誰なのか、まだまだ謎は尽きない。 -
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ネタバレジェイルハウスに迷いこんだハートを助け出すため館に乗り込んだ一行であったが、扉がしまり閉じ込められてしまった。突然謎のゲームが始まり、構える4人に卓郎は父がこの館で開催する脱出ゲームのデモなのだろうと説明するが…。
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先日読み進めた青鬼シリーズとはまた別の小説版青鬼シリーズ。著者は同じであるが、ジュニアノベルということでマイルドな感じの作風。グロテスクな描写は一切なく、微少に暴力的なシーンはあるものの、安心して読める作品だった。
登場人物は、ゲームでおなじみのたけし、卓郎、美香、ひろしの4人加え、オリジナルキャラのタケル。(前シリーズと違い登場人物同士は美香と卓郎以外は初対面であり、登場人物同士の衝突も少なそうで安心した) ストーリーラインはゲームだったが、細部は違っておりまた別の青鬼を楽しめた。まだ一番最初の巻だからなのか、終止不穏な雰囲気というわけではなく、青鬼の登場も控えめ。(しかし相変わらず青鬼は不気味で気持ちが悪い!)読者に向けて作中の謎が挿絵で示されたりと、読者も一緒になって楽しめる作品となっていた。
青鬼にがっつり弱点のようなものが設けられているのも新鮮!さて、ひろしを主体に様々な謎を解き、やがて脱出に至るわけだが、脱出の前に判明した事実に非常に驚いた。そういえば、読んでいていくつか不思議に思ったことがあったのだが、そういうことだったのかと納得。見事に騙されてしまった。しかし、この後もこの設定で行くのかな?このジュニアノベルから出ている青鬼の小説は、スピンオフをのぞいて現在7巻まで出ている。こちらの作品はサブタイトルから察するに様々なシチュエーションで青鬼の脅威から逃げるようなので、どんな展開が待っているか楽しみである。 -
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ネタバレ絶望的な結末を迎えたあの日から2日後。シュンは3週間ぶりに登校した。以前と変わらぬ教室だが、そこには卓郎達の姿はなかった。あの出来事は現実だったのだと苦悶するシュン。そんな彼に追い討ちをかけるように、直樹の復讐劇が再び始まった。
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今までで一番絶望的な結末から2日後。明らかに様子がおかしい委員長を監視する名目で学校にやってきたシュンであったが、そこに委員長の姿はなかった。そして、惨劇の犠牲になった卓郎、美香、たけしの3人の姿も。胸に暗澹たる思いを抱え、苦悶しているとシュンは誰もあの事件について語っていない不自然さに気が付いた。自分を気遣って話しかけてくれたクラスメイトにそれとなく探りを入れようとすると、明らかに拒絶の姿勢をとられてしまった。いつもなら、ジェイルハウスの怪談がそこかしこでささやかれているはずで、ジェイルハウスで事件が起きたのだから、クラス内はこの話題で持ちきりになっているはずだというのに……。自分が休んでいる間、また別の場所で何かが起こったらしいと感づくが今のシュンには、それを知る術はなかった。同日、ウサギ小屋ではウサギが殺される騒ぎが起こり、校長が杏奈をわざわざ探しに来るという事件が起こってしまう。その様子から杏奈が何かをしでかしたに違いないという結論を導き出したシュンは、ひろしの力を借りようといつもの場所で落ち合うことにした。そこで、ひろしから今なぜクラスがあのような状態になっているのかという原因を知らされた。 本来の青鬼とは展開が違ってきた。この巻から大きく方向転換した印象。
ゲームでは不気味で恐ろしい青鬼という怪物から逃げ、拾い上げた情報から脱出を図ることがテーマで、第1巻から第3巻まではそのテーマに沿っていた。ゲームを知っているとニヤリとする展開もあったし、ひろしが一人で淡々とクリアしていくゲームの展開より、一緒に惨劇を乗り越え続けた仲間たちが協力し、互いに助け合い、励ましあって問題を解決していく展開に胸も熱くなった。前作の終盤でついに取り返しがつかないほどの犠牲が出てしまい、またその犠牲も戻らないという絶望の終焉を迎え、さらに不審な行動をとる杏奈と、その裏で糸を引いている様子の直樹。
彼らがこれからさてどうなるのかと思い読んでいたが、直樹の怨念が強すぎるせいなのか、直樹が始終出てきて青鬼がややかすんでしまっているのは些か残念だった。今までの一連の話は直樹の復讐も絡んでいたが、ここまではっきり主張してきたのは初めてだったので驚いたのもあるかも。しかし、改心したとはいえ卓郎も美香もたけしも直樹に酷いことをし続けていたし、ひろしはいじめに加担してなかったにせよ、まるで無関心だったのだから今更どうにか丸く収めようとするのは虫のいい話なのかもしれない。
確かに卓郎は最悪だったし、その卓郎をおそれ窘めなかったたけしも、近くで見ていた美香もどう考えても最悪なのだが、困難の中人間的にも精神的にも成長した彼らに情が移ってしまっているようで、直樹の方を若干恨めしく思ってしまった自分がいた。今回も無事脱出し、一息つけたが直樹の恨みは依然深く、企みをことごとく邪魔されたことでより一層増幅されていく。次の巻で一連の事件は幕を閉じることとなるようだが、最終巻ではどのような展開になるのだろうか。
今作でやっと青鬼の謎がある程度わかり、そのあたりはバイオホラーチックだ。ひろしがこのシリーズで時々口にしていた仮説は当たらずとも遠からずであった。自分の中で青鬼は得体のしれないモンスターという枠組みだったので、新鮮だったが、これってゲーム内であった設定だったりするのだろうか? -
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タイトル通り、城を舞台にした事件の話五編。
「幻術の一夜城」黒田研二(墨俣城)
秀吉が一夜で築いたとされる墨俣城の謎を解く家康。さらに彼はそこに一瞬で天守を造りだすと言う。
秀吉の一夜城の謎は何となく聞いたことのある内容だったが、家康の幻術はさて? ここまで上手く行くのか疑問ではあるが、天下を取る者はこういうことも味方に付けるということか。
「小谷の火影」岡田秀文(小谷城)
信長が今にも攻めて来ようとする浅井長政の小谷城で、牢に閉じ込めた筈の曲者が脱出し、そこから連想して事件が起こる。
こんなお市の方は見たくない! というお市の方ファンの悲鳴が聞こえそう。お市の方は悲劇の女性かはたまた…。真実はいかに、
「ささやく水」森谷明子(船上城)
三方を海や川に守られた城内の、水が入って来ない場所で見つかった溺死体。水のない場所でどうやって溺れ死んだのか。
トリックはともかく、キリシタンの光と影にスポットを当てた点は興味深い。
恥ずかしながら高山右近は初めて知った。調べると現在放送中の大河ドラマの主人公とも少なからず縁があるようで、ますます興味が湧いた。
「影に葵あり」安萬純一(小浜城)
忍びによる秘密の巻物争奪戦かと思いきや、いつ来るとも知れない命令を待ちながら巧妙に小浜城に入り込んだ男の悲哀のような部分も。
「帰雲城の仙人 伊賀の忍び 風鬼/雷神」二階堂黎人(帰雲城)
大地震で城下町ごと消えたという帰雲城に隠された埋蔵金と、不老不死の仙人、そして忍者たちの壮絶な闘い。
ページの大部分が忍者同士の闘いシーンだったが、結局のところ不老不死なんて楽しいものではないということか。
邪馬台国の新解釈があるのかと期待したが、それほど真新しいものではなく物足りなかった。
今回読んだのは〈西日本編〉だが、〈東日本編〉もあるようなので、そのうちに読んでみたい。 -
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もうちょっと読み込まないとちゃんと理解できない…僕ってほんたうに頭が悪いですね!
ヽ(・ω・)/ズコー
何かミステリ物を読んで驚きたいナー、といった気分でしたので手に取ってみたんですけれどもまあ…面白…かった、かな? 少々自信がないのですけれども、ミスリードの仕方はうまいと思いますし、僕も夢中でページを繰りましたとも…!
ラストはなんかアレでしたが…てか、ミステリってどれもこれも読後感、こんな感じなんでしょうか? 一般文芸に比べればやはり人物描写などは劣るし…まあ、そこを求めても仕方がない、とミステリマニアの人たちはおっしゃるかもしれませんが…
ヽ(・ω・)/ズコー
しかも題材が題材ですよ! 女性の皆様なら心底嫌悪感を感ずるに違いありません…。まあ、僕は男ですからまあね…楽しめましたが(!)
ヽ(・ω・)/ズコー
そんなわけで著者の作品を読むのはこれが初めてですけれども、割かし良かったかと思います! 文章も端的に言って読みやすかったですし…ブッ○オフに別の作品が置いてあれば手に取りたいと思います(!)。
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー -
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ネタバレメフィスト賞受賞作品。
キワモノかと思ったけど、意外と正統派ミステリーだった。あっという間に読み終えて、それまでモヤモヤしていたことが、きちんと繋がるのは醍醐味。ただ、同じような顔の人が何人も出てきたり、やたら大仕掛けなトリックだったり、ちょっと都合良すぎ?と思える面も。
男女それぞれの話が交互の章で語られる。それぞれ素敵な2人だったと思っていたのに、結婚式を境に離れ離れになり別の時空で生きてるかのように相手に出会えない。その前の雑談でパラレルワールドの存在を話していたこともあり、ミスリードを招く。今まで一緒にいた相手は本当の姿だったのか?お互いがお互いを探して見つけられず、当初の幸せだった頃の人物像からかけ離れてく。誰が悪で何が2人を遠ざけてるのか、結末まで目が離せなかった。 -
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ネタバレ原作が好きすぎて初めてフリゲの小説買ってしまった…
全体的に読みやすいけどゲームのような宗教的要素がもっと見たかったな。アルエットの友達が出てきたのは良かった。鈴羅木先生の絵可愛いです。
粉屋の娘だから嫌われてるのって、病の被害が大きくなってからのことだと思ってたけどアルエットが小さい時からだったのね…その辺りのこと、特に彼女のお父さんのことをもうちょっと詳しく知りたかった。結局なんで彼が教会にあまり来てなかったのかとか嫌われてたのかとか、色々分からない。
クレマンも結局死んじゃったのね…唯一病気じゃないように見えたけどミレーユの死体見つけてそこから感染しちゃったのかな。
あとロッシュは結局お兄ちゃんだったのか。それなら原作でアルエットが「彼は多くを語らない」って言ってたのも納得がいく。彼が父親の死の真相を知ったらどうなるんだろう。
貿易で他国から病原菌が入ってきてしまったから、というところに焦点を当てると世界史の一部と感じるけれども、ミレーユが「罰が当たった」と言っていたのと原作でアルエットが「怒りの日が訪れる」と言ったことに焦点を当てると宗教的というか、ダンス・マカブルという意味がより一層濃く感じられます。この時代に限らず歴史に必ず宗教が絡んでいるのって面白い。 -
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ネタバレ大型スーパー(デイリータウン)に出没するクレーマーと万引き常習犯とのやり取りをベースとしたミステリー。文体などはともかく,内容は,かなりのイヤミス。読後感は最悪。クレーマーの岬圭祐の言動は,読んでいるだけでイライラが止まらない。万引き常習犯のやり口もえぐい。マネージャー役の袖山剛史に感情移入してしまったので,読んでいる間はイライラのしっぱなし。そして真相は,マネージャー役の袖山剛史が犯人というもの。袖山は,袖山に好意を寄せていた市来美乃を愛することができず,美乃からもらった熊のぬいぐるみを愛し,熊のぬいぐるみにアパートを与えている変態だった。クレーマーの岬に,熊のぬいぐるみを破壊されたこと,万引き常習犯が市来美乃だと誤解したことから,袖山が市来美乃を殺してしまう。実際は,万引き常習犯はほかに存在し,市来は誤解の上で殺害されてしまうというオチ。下手に袖山に感情移入していたので,読後感は最悪。
まぁ,こういうイヤミスは好みだし,絶対に忘れられない作品といえる。この展開は予想できなかったから,意外性もある。一般的な評価はともかく,作風は好み。しかし,もうちょっと面白くできそうな気もする。トータルでは★3かな。 -
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ネタバレ黒田研二のデビュー作であり,メフィスト賞の受賞作。「私」という女性視点と,「僕」という男性視点から描かれる男と女の出会いから結婚までのエピソードと,結婚式の直前に発生する悲劇。そして,「私」の章と「僕」の章で描かれている内容が少しずつずれてくる。
プロットは,よくある時間のズレを利用した叙述トリックである。「私」の章で描かれているのは,「僕」の章で描かれているより1年前の話であり,「私」の章の主人公である祥子を襲ったのは,祥子が1年前に結婚しようとしていたフィアンセである三笠勇紀だった。
祥子は,勝田という小説家の隠し子であり,勝田が祥子の母がウェディングドレスに残した秘密を隠すために,三笠勇紀を利用して祥子を襲う。祥子はその復讐のために,一年後に「僕」を罠にハメる。
叙述トリックとしては,ややことば足らずの部分があり,よくできていると感心させるより,純粋にオチで驚かせようという感じの作品である。
登場人物の性格の悪さは好み。黒田研二の作品は,基本的に一癖も二癖もある人物が出てくるのがたまらない。
なお,建物の中が回転していたので,既に死亡していた死体が動いたと感じたという,アリバイ工作に使われた物理トリックはバカミスっぽくて結構好き。とはいえ,全体的に見ると,評価は★3くらいになるかな。 -
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ネタバレ作家を目指して同人誌「スターチャイルド」を作る6人の男女が集まるチャットルーム「星の海」を舞台とした連作ミステリ。作中作という形で6人のうち,3人が書いたという設定の短編ミステリが3つあり,最終話は,6人のうちの一人「ベガ」を死に追いやった犯人探しのミステリとなっている。
3つの短編は,それぞれ単体でもそれなりに楽しめるが,登場人物が訪れた喫茶店や,それぞれの作品での登場人物などが最後の作品の伏線になっているのが面白い。また,短編と短編の間をつなぐ,星の海の主催者「カストル」の記す幕間の「編集後記」,新聞記事などまでが伏線になっている。
プロットは非常に面白いのだが,それぞれの短編のデキはそこそこ。最後の犯人も,ベガだと思われた女性はベガではなく,ベガの元彼氏がベガだったというオチ。これも,よくできてはいるが,そこまで驚けなかった。
全体的によくできているミステリだが,どこか物足りない感じ。登場人物があまりに無個性だからか…。★3かな。