愛川晶のレビュー一覧

  • 霊名 イザヤ

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    「ホラーミステリ」としてあったけれど、序盤の語り口は相当オカルティックで完全にホラーそのもの。「不思議の国のアリス」がモチーフになっている部分もあるのが、個人的にはすごく好み。カタリ派ってのも、こういうおどろおどろな雰囲気にぴったりマッチしてるし、こういう感じは好き。ただ、好き嫌いは相当別れそう。
    結末への転がり方は、けっこう意外。ホラーだホラーだと思い込んだまま読んでいたので、ミステリ的な仕掛けにはびっくり。だけどストーリーの後味の悪さはかなりのものなので、万人にお勧め、とはいえないなあ。

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    2009年12月29日
  • ベートスンの鐘楼~影の探偵と根津愛~

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    「網にかかった悪夢」の一部(でもけっこう核心)ネタバレがあるので、これは順番どおりに読むことをお薦め。
    吸血鬼ネタってことで、個人的にはオカルティックな雰囲気が最高に好み。「吸血鬼」に関するオカルト知識は根津愛並みにある私でしたが(!)、事件のトリックは見抜けなかったので名探偵にはなれないなあ。
    墓場の死体消失シーンが圧巻。トリックの根幹もさながら、ホラー的雰囲気がもう最高に盛り上がっちゃって、そりゃあキリンさんも気絶するわ(笑)。しかしそこにもすべて爽快なまでの論理的解決が待ってるわけだ。中でも「ナハーツェラーの咀嚼音」にはやられたね。雰囲気盛り上げるだけの一要素じゃなかったんだ~とひたすら

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    2009年12月29日
  • カレーライスは知っていた~美少女代理探偵の事件簿~

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    『カレーライスは知っていた』
    根津刑事の事件。殺害された女性。被害者宅にあったカレーを一口食べた根津刑事は事件の真相を見破る。生煮えのニンジンの謎。

    『だって冷え性なんだモン!』
    靴下、手袋などがすべて互い違いな被害者の謎。停電中に行われた犯罪。

    『スケートおじさん』
    通学路に現れたスケートおじさん。寒い中でもコートを着ないで憤怒の表情でスケートをする男の謎。根津愛の推理、後半に根津刑事の推理。

    『コロッケの秘密』
    友人の宝石を盗み、発覚を恐れ友人を殺害した女。コロッケの中身の秘密。

    『死への密室』
    壁をすり抜ける男。市街化調整区域に隠された謎。トレーラーハウスと「シェー」の秘密。

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    2009年11月18日
  • 高座のホームズ 昭和稲荷町らくご探偵

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    実在の人物を探偵にしながら落語界隈をミステリしてるのはなかなか面白い。

    3080冊
    今年308冊目

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    2025年12月05日
  • モウ半分、クダサイ

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    ネタバレ

    主人公に肩入れして読んでしまうタイプなので、ロクデナシばかりが出てきて酷い目にあって、情緒がぐちゃぐちゃになった。
    最初「笑うせーるすまん」的なお話かと思ったら、謎の落語家がガッツリ関わっていて、真相がわかった時はよかった。

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    2025年02月23日
  • 再雇用されたら一カ月で地獄へ堕とされました

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    2025/02/10
    人間ってよくないことが転がるように重なることがあるし、そういう時って本人は気づかないうちに視野狭窄に陥って、絶望して、自殺してしまうよなと思った。主人公には愚痴を吐ける友人や家族がいて、色々問題が生じているけど家族関係が良好だからこそ、問題解決の糸口を見出せたってところはあると思う。家族関係が悪かったら詰んでた。
    そもそも、冒頭部分から定年後の自分の職やキャリアについて視野狭窄に陥ってるし、何かしら不運や良くないことが重なる時は、視野狭窄の状態で判断や選択をミスった時なのかなと思った。

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    2025年02月11日
  • モウ半分、クダサイ

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    はじめての作家さん。
    落語+ホラーミステリーといった感じで斬新。
    興味はあるけど、何となく手を出せずにいた落語。
    寄席に行ってみたいと思った。

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    2025年02月06日
  • モウ半分、クダサイ

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    ホラーテイストな落語ミステリだった。
    思った以上に不気味で、さらに性的描写がけっこうあって閉口した。
    そして、あの男の正体って、もうちょっと何かあるのかと思ったけど、、、
    身勝手さから、自滅していく者たちの話がゆっくちつながっていって、ぞっとする展開に。
    ラストも、なんとも救いがなくて陰鬱な読後感。
    落語との絡め方、主要なところに落語家さんを登場させているところは好き。落語家さんの名前と本名との使い分けもうまいと思う。

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    2025年01月25日
  • モウ半分、クダサイ

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    濡れ場も有り大人向け。落語とショートショートの構成を巧みに操って、読み手を引き込むサスペンスだった。登場人物の抱える容姿や病気が怪談ムード(異様な世界観)を引き立てている。品のない話ではあるから、好き嫌い別れそう。サスペンスとしては面白かった。

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    2025年01月22日
  • モウ半分、クダサイ

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    心に隙ができてしまった人間を描く… ブラックユーモアあふれる落語ミステリー #モウ半分クダサイ

    ■きっと読みたくなるレビュー
    落語の噺を背景に人間の欲や惨めさを描いた連作短編集。

    ただ本作に導入されるネタは滑稽噺ではなく、こわーい怪談なんです。本演目になぞられる様に、物語の登場人物たちが不思議な世界に吸い込まれていっちゃう。

    まるで「世にも奇妙な物語」や「笑ゥせぇるすまん」のようで、色情や苦しみからの足掻きの隙をつかれた人間を描いています。ブラックな気持ち悪い笑いに目がない人は、ぜひ読んでみて下さい。またどの短編も落語と同じようにサゲが効いているから、最後はニヤリとしちゃうこと請け合いで

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    2024年12月11日
  • モウ半分、クダサイ

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    闇の落語会に行くと客は一人きり。
    語られる噺が思いもかけない災厄をもたらす流れで、それぞれオチのある驚愕の結末へと繋がっていく短編連作集

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    2024年11月13日
  • 落語刑事サダキチ 埋蔵金伝説と猫の恩返し

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    ネタバレ

    三話目の「熊の皮騒動」が秀逸、愛川晶先生の落語家
    シリーズはおなじ登場人物が各時代で活躍する設定で
    正蔵師匠や馬春師匠が、昭和50年代を舞台に名推理を
    繰り広げている

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    2024年09月28日
  • 落語刑事サダキチ 泥棒と所帯をもった女

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    ネタバレ

    人情と愛欲の短編3話、落語ならではのお題に沿う
    事件に落語刑事サダキチとある意味主役の三崎刑事
    刑事の眼で見る事件を順番に紐解くと飯生町の落語
    界の大名跡林家正蔵が揺り椅子探偵そのもので、相
    談している私的な案件と同時に事件も解決する

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    2024年08月01日
  • 落語刑事サダキチ 神楽坂の赤犬

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    ネタバレ

    愛川晶の落語の世界、おなじみの稲荷町正蔵師匠が
    落語家弟子暦一日の刑事の知恵袋
    別シリーズの馬八師匠等懐かしい世界で事件が・・・

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    2024年08月02日
  • 化身

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    タイトル縛り9作目、「け」。
    個人的にデジタルデジタルしていない作品が好きで
    この作品もおそらく平成初期頃を舞台として書かれている。

    ミステリーは大好きなのだけれど
    トリックにはさほど興味がなく
    ひたすら雰囲気を楽しんだ1冊でした。

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    2023年07月22日
  • 落語刑事サダキチ 泥棒と所帯をもった女

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    シリーズ第2作目。前回より複雑な人間関係がからむ作品が多い。読み終えて、謎はすっかりとけるけど、事件の後味が複雑。
    落語には興味がでてきたので、聴いてはみたくなった。

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    2023年07月21日
  • 落語刑事サダキチ 神楽坂の赤犬

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    読むか、読むまいか、迷ったけど読んだ一冊。
    落語は少しは好きだし、ちょっと昭和末期の雰囲気に浸りたい気分でもあった。

    落語好きが高じて、弟子入りまでしようとした過去を持つ刑事平林定吉と、新人刑事三崎優子とのバディもの。
    キャラの立った二人だが、謎を解くのは黒門町の師匠、八代目林家正蔵。
    え? じゃあサダキチさんや優子さんの存在は…と思えてしまうところが、ちょっとどうかと思ったのだ。

    たしかに、インベーダーゲームとか、シンナー少年とか、昭和末期の話題は出てくるんだけれど、何か取ってつけた感がぬぐえない。
    なぜなんだろうねえ。

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    2023年07月10日
  • 落語刑事サダキチ 神楽坂の赤犬

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    面白い。
    八代目林家正三師匠が落語好きの刑事が持ち込む謎を
    謎解きしてくれる話。名探偵ぶりが良い。
    元々あるシリーズを警察官メインで新たに新シリーズとして立ち上げたもの。
    二人の警察官も良いなあ。落語家目指してたベテランと
    美人だけど金太郎みたいな髪型のせいで女性扱いされず
    性格もあって刑事の仲間の中で面倒扱いになってる女性。
    こういうミステリ読むと毎回落語聞きたくなるけどなかなか手が出ない。今度こそ聞いて見ようかなあ。

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    2023年06月24日
  • はんざい漫才

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    老舗の寄席「神楽坂倶楽部」。
    席亭の父が倒れ、ずっと別居してきた娘の希美子が急遽、代理を務めるシリーズの第三作だ。
    落語、手妻、太神楽と続いて、今回は漫才の舞台に関わる謎解きが中心となっている。

    漫才師が寄席の舞台に上がるには、形の上で落語家の一家に加わらないといけないなど、その道のトリビアはふんだん。
    ミステリ好きでもない自分には、そういうところの方が面白かったりする。
    落語家の団体の「政治力」なんかも、妙に生々しい話だなあ、と思いながら読む。

    希美子の物語も、少し進展。
    もはや在籍する出版社から寄席への出向期限も切れる。
    (現実には育児休暇、介護休暇も取りにくい会社も多いのに、「実家の

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    2022年10月30日
  • 六月六日生まれの天使

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    記憶を取り戻すまでの右往左往は面白い。
    所々ミスリードに引っかかって訳が分からなくなる場面もあったが、読めなくなるわけではない。

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    2022年09月14日