愛川晶のレビュー一覧

  • 名探偵 円朝 明治の地獄とマイナイソース

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    円朝が名探偵?このエピソード、人物、どこまで事実なの?と読みながらいろいろ興味の尽きなくなる3篇。その興味がミステリとしてのキレ(捻り)に繋がっていて唸ってしまう。
    落語に関するミステリではあるけど、背景の説明は丁寧で、落語にそこまで詳しくなくても楽しめると思う。
    もちろん落語好きは必読。
    大型の新刊書店ですらなかなか見当たらない。いい作品なのに、そこだけがちょっと哀しい。
    これからも著者さんには落語ミステリを書いていただきたく、買いましょう。読みましょう。

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    2025年12月03日
  • 名探偵 円朝 明治の地獄とマイナイソース

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    三遊亭円朝師匠!
    なんて素晴らしい。
    実在の噺家さんで、数多くの新作落語も生み出していらっしゃる。
    その上、名探偵!
    人柄も魅力的。
    明治の元老井上馨氏まで登場で、存在感を見せてくれる。
    語り手は、師匠の弟子の息子で見習いの正太郎。
    ぜひとも、シリーズ化してほしい。

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    2025年10月27日
  • 化身

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    自分は誘拐された子供なのか?
    親は誘拐犯なのか?
    差出人不明で届いた写真が語るものは・・・
    先輩とともに調べ始めると・・・
    ほぼ一気読みでした
    徐々に見えてくる真実に読み止まらなかったです
    そして結末もまた驚きました

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    2025年03月16日
  • 化身

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    ネタバレ

    両親の死後に自分は誘拐された娘かもしれない、寡黙で優しかった父の本当の顔は犯罪者だったのかもという不安に苛まれながらもその真相を追っていく女子大生と先輩のお話。
    謎を追えば追う程、父が疑わしく思えて来て苦しいながらも心温まる優しいお話だった!戸籍のうんちくも興味深く読めたし面白かった!!

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    2025年03月02日
  • モウ半分、クダサイ

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    なかなか辛辣に因果応報の怨みを晴らす面白い小説だった。
    「もう半分」は先代馬生師匠の噺を実際に見ているので、物語に親近感をもって読むことができた。
    3遍からなる本作は落語の題材から、とある事件が3遍に通底したテーマとなり、結末として花山亭喜龍が恨みを遺憾なく発揮し、勧善懲悪ではない復讐に読み応えがあった。
    暗い噺とダークな結末に、ジワっと面白さが滲み出てくる。

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    2024年11月12日
  • 落語刑事サダキチ 埋蔵金伝説と猫の恩返し

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    ここ掘れわんわんならぬ、ここ掘れニャンニャンとは。
    (いや、自分で?掘って持ってきてるからこれも違うんだけど。)
    一見微笑ましいようなこの事件の裏にあるものが、、、
    落語好き新人刑事優子、がんばってるね。
    「新人」扱いは卒業してもいいかも。
    同じく落語好きな先輩刑事平林もあいかわらず冴えているし、落語への造詣の深さが素晴らしい。
    行き詰ったかに見えた事件に実在の落語家林家正蔵が冴えた推理を披露するのが楽しい。
    作品の舞台が昭和50年代というのも雰囲気があって好き。

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    2024年05月26日
  • 芝浜謎噺 神田紅梅亭寄席物帳

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    ネタバレ

    2022/9/23登録。購入詳細不明。
    2023/2/18〜2/24

    四年ぶりの愛川作品は落語ミステリ第二弾。「野ざらし死体遺棄事件」、「芝浜謎噺」、「試酒試」の中編三本。久しぶりであったが、キャラが立っているのですぐに作品世界に戻れた。古典落語のちょっと辻褄があわないところを工夫しつつ、起こった事件を解決するのは共通しているが、案外落語とミステリは相性が良いな。芝浜は有名な落語どあるが、関西では高座にかけられないので、どんな話か知らなかったが、あらすじが知れて良かった。

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    2023年02月25日
  • 落語刑事サダキチ 神楽坂の赤犬

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    大好きな、落語ミステリ。
    紅梅亭シリーズや高座のホームズシリーズと地続きなのも楽しい。
    というか、そちらに出てきている刑事平林定吉を主人公に据えているものの、解決は八代目正蔵師匠なので、同じシリーズのような空気感があって安心して読むことができる。
    その上、刑事の視点からの事件だし、新人刑事も落語が大好きということで、さらに楽しくなっている。
    1編目、放免祝いでの「武勇伝」の顛末には笑ってしまった。ちょっと自業自得の面があるだけにw
    続く2遍もお見事。ちょっと、あれ?と思ったようなところが伏線になっていたりして、あれか!となるのがいい。膝をぽんと打つみたいな。
    あとがきによると、新シリーズとのこ

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    2022年09月03日
  • 芝浜謎噺 神田紅梅亭寄席物帳

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    やっぱり、落語とミステリって相性がいい。
    馬春師匠ってば、かっこいい!
    あの、クライマックスは最高だった。
    シリーズ通しても最高の盛り上がり。
    うおおおおおってなったもの。
    実は、あの兄さんをすごく疑ってたのよね。
    色々起こったのもそのせいではって。
    考えすぎでよかった。

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    2020年08月14日
  • 黄金餅殺人事件 昭和稲荷町らくご探偵

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    一作目も面白かったですが、今作の方がお気に入り度が高いです。
    正蔵師匠が鮮やかに感じました。
    一冊を通しての叙述トリック、バシッとハマった感じです。
    巻末の鼎談も貴重だと思います。
    「新聞記事」、聞いてみなくちゃなあ。
    林家正蔵、大名跡だなあ!としみじみ思います。

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    2019年02月01日
  • ヘルたん ヘルパー探偵誕生

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    何となく本屋で手に取った今作、ここまで面白いとは思っても見ませんでした。
    登場人物がとても魅力的で話の構成も素晴らしい。
    特にヒロインの葉月さんにはドギマギさせられっぱなしです。アルツハイマーに侵されている名探偵・成瀬秀二郎氏もとてもいい味を出しています。

    愛川さんの作品は今作が初。今後他の作品もどんどん読みたいです。

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    2014年10月31日
  • 六月六日生まれの天使

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    少し分厚いがハラハラしてすぐ読みきってしまった。
    確かに映画化は不可能。
    予想外の展開にまんまと騙された。
    イニシエーション・ラブ的な感じだが、私はこの本の方が好き。

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    2013年02月05日
  • 六月六日生まれの天使

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    うひゃーーーー

    って感じ。
    読み終わったその瞬間に
    頭がその小説の前のページを
    整理するのでいっぱいいっぱいになって

    うひゃーーーー

    ってなるw
    もう1度、落ち着いて読みなおしたくなる

    これは、ネタバレしたら終わりだから
    感想もうまく書けないけど。

    レビューでは結構みんな★少ないけど
    私は凄く好きだったな
    途中まで絡まり合ってたひもが
    最後の最後に綺麗にほどけて1本になる感じ

    でも後味はあまりよろしくないかなー

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    2010年08月17日
  • モウ半分、クダサイ

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    観客が1人だけの落語会。語られるのは、いずれも怖い話。飲み屋で隣り合った男に言葉巧みにチケットを売りつけられた客は、落語の内容が自身の後ろ暗い過去と妙に一致することに戸惑いを覚え、それはやがて恐怖へと変わっていき‥。

    本のタイトルからして怖いけど、3話ある話のタイトルはすべて落語で、かつ怪談。ずっと不穏な空気が漂っていて、ザワザワもやもやドキドキしながら読み進める。
    1話完結の短編集かと思ったら実は全部繋がっていた。この人、ここに出てくるのか!とちょいちょい、ちょっと驚く。周到に練られた計画を経て、ある人物による驚きの復讐劇へと収束していく終盤は、展開に一喜一憂しながら読んだ。1人だけ
    、あ

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    2025年09月30日
  • モウ半分、クダサイ

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    お客さんが自分だけの寄席で自分のこととしか思えない落語を聴くという、まさに現代の怪談。花山亭喜龍師匠もきょう龍もちょっと気味悪い落語家なのが良い。

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    2025年05月08日
  • 高座のホームズ 昭和稲荷町らくご探偵

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    落語の世界は全く分からなかったのですが、優しく誘ってもらえるような小説でした。

    人の世には色々ある。

    理不尽なことや不義理もあるけれど、義理も人情もあるんだよなぁと感じます。

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    2025年04月26日
  • 道具屋殺人事件 神田紅梅亭寄席物帳

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    二つ目の噺家、寿笑亭福の助を謎解き役とする落語ミステリシリーズ。
    こちらが第一作とのこと。

    福の助の元の師匠、山桜亭馬春が謎というか、無理難題というか、を解く糸口を与え、「芸の虫」の福の助が解く、という構図。
    第二作の「芝浜謎噺」を先に読んでいたためか、作品の中にすっと入っていくことができた。

    花山亭小喜楽という噺家が出てくる。
    本作オリジナルの人物だ。
    手がける噺の数も多く、玄人好みの渋い芸風ながら、人気があまりない、という人。
    この人が物語冒頭には脳血栓で高座の上で倒れ、再起の見込みも立たなくなる。
    そんな中で、この人物と殺人事件との関わりが浮上していくことになる。

    地味で陰惨なイメ

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    2025年04月06日
  • モウ半分、クダサイ

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    慣れない落語噺で少し読み進まない貢もあったが、中々の小説。
    落語の演目と現実が交錯し徐々に怖さが増してきてラストは怪談噺の様なサゲで終わる構成もお見事。

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    2025年02月22日
  • 落語刑事サダキチ 神楽坂の赤犬

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    2025/02/17
    ストーリーの雰囲気は全体的にシリアスさは無く、とっつきやすく読みやすい。
    落語が好きな刑事っていうのが物珍しさがあり、ホームズ役が噺家というのもキャラが立っていると感じた。
    事件の解決談の説明もわかりやすく、後から読み返せば、謎解きのヒントがちゃんと見つけられるので、ミステリー初心者の私でも楽しめた。
    ストーリーはモチーフになっている落語の噺があり、作中には落語の用語や幾つかの噺が登場し、ちゃんと軽い解説があるので、落語を読んでみようという気持ちに自然とさせられた。
    全体的に読みやすい文章とストーリー。難解すぎないところが楽しみやすいと感じた。

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    2025年02月18日
  • モウ半分、クダサイ

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    怖い落語。情景が浮かんできてブルっとくる。自分だけに対して自分の状況に近い話をされたら、関連づけてしまうわ〜。

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    2024年11月06日