愛川晶のレビュー一覧
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老舗の寄席「神楽坂倶楽部」。
席亭の父が倒れ、ずっと別居してきた娘の希美子が急遽、代理を務めるシリーズの第三作だ。
落語、手妻、太神楽と続いて、今回は漫才の舞台に関わる謎解きが中心となっている。
漫才師が寄席の舞台に上がるには、形の上で落語家の一家に加わらないといけないなど、その道のトリビアはふんだん。
ミステリ好きでもない自分には、そういうところの方が面白かったりする。
落語家の団体の「政治力」なんかも、妙に生々しい話だなあ、と思いながら読む。
希美子の物語も、少し進展。
もはや在籍する出版社から寄席への出向期限も切れる。
(現実には育児休暇、介護休暇も取りにくい会社も多いのに、「実家の -
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落語家の桃寿亭龍鶴の周囲で起きた事件にまつわる謎を解くのは、なんと林家正蔵。
龍鶴の弟子、龍喜は、なぜかどの事件にも巻き込まれたり、目撃者となってしまう。
しかしその龍喜の話を聞くだけで、正蔵は殺人事件の真相も、東橋師匠襲撃事件も、見通してしまう。
その謎を解くカギは、やはり落語。
事件がやや陰惨なこと、ミステリーとしてはちょっと都合よく話が進みすぎではと思われなくはない。
ライトな落語ファンなので、「中村仲蔵」も「黄金餅」も知らなかった。
でも、知らなくても、それなりに楽しめる。
ミステリーとしてよりも、落語の話として楽しんだのかもしれない。
昭和五十年代の寄席の雰囲気ってこんなだっ -
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落語家の周囲で起こるミステリーを説き明かすのが、安楽椅子探偵ならぬ座布団探偵、八代目林家正蔵。
個人的には晩年の高座のイメージしかなく、読書前はピンとこなかったんだが
小金餅「殺人」事件。
雪の日に聞いたことのない「小金餅」を高座にかける師匠。師匠のお使いで出くわす死体。
落語家同士の会話も落語のオチが絡んでくる。どんな大変な状況も茶化さずにはいられない落語家の習性がジワジワ沁みてくる。
広い世界に。
中村仲蔵は仮名手本忠臣蔵にからむ人情噺。伽羅の下駄は珍品の1話。東橋師匠が暴漢に襲われる事件の謎解きに落語のネタが絡んでくる。最初の黄金餅にあった伏線も回収される。スッキリした気分で読み終え