あらすじ
テレビやラジオで落語が親しまれ、大看板と呼ばれた一流の噺家たちが芸を競った昭和五十年代。その一人、八代目林家正蔵(のちの彦六)の住む稲荷町の長屋には、傷害事件から恋愛沙汰まで、さまざまな謎が持ち込まれ――。なつかしいあの頃の落語界を舞台に、探偵・正蔵が快刀乱麻を断つ! 洒脱な落語ミステリー。〈特別寄稿〉林家正雀
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Posted by ブクログ
落語の世界は全く分からなかったのですが、優しく誘ってもらえるような小説でした。
人の世には色々ある。
理不尽なことや不義理もあるけれど、義理も人情もあるんだよなぁと感じます。
Posted by ブクログ
馬八探偵を越える稲荷町の正蔵師匠です。てっ橋の話がこういう事につながるとは・・・相変わらず、はなしの構成が上手な愛川先生(11月に死んだは辛かったケド)
Posted by ブクログ
落語ミステリのシリーズ物を2パターン書いている愛川さんだが、それらには著者の創造の噺家や席亭を出していた。今作は(シリーズになるかは未知だけど)実在した噺家・八代目林家正蔵師匠が主人公。しかも探偵役という大胆な設定だった。
形としては安楽椅子探偵で、話を聞いただけで謎を解いてしまう。師匠の落語の場面も出てくるが細切れで、人物像が殆ど表されていないのが物足りなかった。落語の符丁の説明が巧くて軽快に読めたが、落語とミステリの融合という点では他のシリーズの方に軍配が上がるかな?
Posted by ブクログ
これまでのシリーズよりも、読後の爽やかさが少ないかなあ。展開も聊かもっさりした感じがしました。
爽やかさが少なく感じたのは、謎のせいかな。それから人間関係?稲荷町は鮮やかなお手並み、という感じで、そして奥様も大層良い感じなのですけど、そこに行くまでがどうももっさりしているように感じました。
もちろん、続編が出たら読みます。