大岡昇平のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ難しそうなんて思ってたんだけど、実際読んでみると結構おもしろくってスラスラ読めちゃったわぁ。
フランスの心理小説を手本に書かれてるらしいからかな~?
もしかして、私、こういう形態の小説好きだったりする?
ボヴァリー夫人のときも、結構面白かったのよね。
そういえば、話の内容も似てるかな?
こっちの場合は、同じ敷地内に住む親戚同士の不倫プラス従弟との愛。っつ~の?
で、結局、主人公の道子は早とちりしちゃって自殺。。。
うーーーん、似てる。
でもね、これも主要主人公たちの心情っていうのヒシヒシとよく伝わってきて、「わかる、わかる!」って感じ。
一番許せないのは、道子の旦那・秋山。
で、道子は結局 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ東京の国分寺あたり。
武蔵野の情景を舞台として効果的に描いた作品。
つまらない夫と結婚したお嬢さまが、戦争から復員してきたちょっと年下のイトコくんと惹かれ合うんだけど、お嬢さまだから不倫はご法度!
チューだけであれこれ悩んでいるうちに、つまらない夫さんは隣の奥さんと浮気。
隣の奥さんは、お嬢さまのこれまた別のイトコの奥さんなのに、ティッシュだかコケティッシュだかで、男性経験が豊富。
お嬢さまとは対照的な女性として描かれています。
結局、お嬢さまはいろいろ悩んで自殺しちゃうんだけど、愛するイトコくんも隣の奥さんと関係を持っちゃうし、「時代」とはいえ、なんだかお嬢さまは浮かばれないようなお話。 -
Posted by ブクログ
当時は貴族しか恋愛を楽しめなかったところがあるようですので、そこのところを踏まえると若干理解しやすいようです。
18世紀の遊び人ぽい作家さんのスタンダールが書いた『恋愛論』を読んでみました。
スタンダールは、名前を知っている人がけっこういると思うのですが、
存命中は不評を受けた人だったらしいです。この『恋愛論』を読んだ後にそれを知ると、
なんかおっかしいです。
さてさて、この恋愛論は前回の記事で触れた競馬場バイトでの仲間、Y君にオススメ頂いた本でした。
それも何年も前に…。やっと読んだよ!けっこう頭に入ってきずらい文章と内容でございました。
ところどころ面白くはあるのですが。
「恋愛には -
Posted by ブクログ
愛が狂気に変わっていく様がありありと見えて恐ろしい。この作品の中の真の主人公は公爵夫人だと思う。意志を持った女性は強いなと思わされる。
一言でまとめるなら、世代違いの叶わない恋に身をやつした女性の物語。でも、それがかわいそうだとも思えない所にこの物語の魅力がある。むしろ女性の末恐ろしさを感じさせる。。
てゆーかクレリア…「純粋すぎるけど可愛いっ絶対最後幸せになってね(*´∀`*)」て思ってたのに、、ラストでショック受けた。
私の胸の高鳴り返して( ´Д`)
最後の10ページは私にとっては不要です・゜・(つД`)・゜・
ファブリスのどうしようもなさが最後に垣間見えたのは個人的には良かった -
Posted by ブクログ
朝日新聞100年読書会の課題。ようやく読み終えた、という感が強い。フィリピンに出征した著者が米軍に捕らえられ、捕虜生活を送り、終戦後に送還されるまでの記録。ときに第三者的に、透徹した視線で綴られている。白眉はやはり冒頭作の『捉まるまで』であろう。水を捨てたがゆえに自分は助かったのだが、それはどういうことなのか、また捕虜となる直前に出会った米兵を撃とうと思えば撃てたのだが、なぜそうしなかったか、細部にわたって執拗なまでに分析を加えている。以下、私見だが。途中までは、その「思考の基礎体力」の高さに圧倒されていたのだが、ある元兵士が中国の女性が暴行に対してまったく抵抗しなかったと語ったことに関連する