大岡昇平のレビュー一覧

  • パルムの僧院(下)

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    ネタバレ

    下巻に入ってやっと運命の女性クレリアと巡り会う主人公ファブリス。その恋は成就することなく囚われの身となるが。フランス人であるスタンダールがルネサンス期のイタリアを舞台にして、なぜこの作品を書いたのか。よく分からないまま物語は終焉を迎える。なんだろう。その時代、宮廷政治という奇怪な状況、その中での純愛というものが理解しにくいのは確かである。この作品が名作と呼ばれる理由はなんだろう?

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    2013年08月28日
  • 俘虜記

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    とても客観的に戦争、そして俘虜というものを論じている一冊。生と死の間で、ここまで冷静に客観的に自分を見つめていることに驚いた。
    そして、さらに著者が俘虜と言う立場に置かれてからの人間観察。目上の者に阿諛し、目下の者にはえらそうに振舞う人。男ばかりの収容所で女形を演じるようになった俘虜。米雑誌を見ていたためか、日本人女性の姿に魅力を感じなくなっていた自分。
    戦後に生まれた私には計り知れないことばかりだけれど、この本を読んだことで、俘虜と言うものに対する考えがいい意味でも悪い意味でも少し変わった気がする。

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    2013年02月25日
  • 中原中也詩集

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    中原中也には希望がない。読むんじゃなかった。太宰のような、照れ由来の諧謔もない。このふたり、犬猿の仲だったようで。もっとも、太宰はへらへらしてたんだと思う。同時代の詩人として、感じていることは同じだったと思う。中原が「もうだめだ、悲しい」という諦めの詩を書くところを、太宰は「それは桃の花のようだ」という。

    以下、wikiからの引用。

    中也は酒癖の悪さで知られ、同席した太宰治に対し「お前は何の花が好きなんだい」と訊ね、太宰が泣き出しそうな声で「モ、モ、ノ、ハ、ナ」と答えると、「チエッ、だからおめえは」とこき下ろした。


    やっぱり、太宰がいいのでしょう。

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    2012年03月14日
  • パルムの僧院(上)

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    正直、前半は退屈だった。以前に読んだ赤と黒がよかったので我慢して読んでいると、後半から急に面白くなってきた。
    会いたくても会えない苦しさが伝わってくる。
    しかし、無神論の自分としては盲信による無駄な苦しみとしか感じられず、いかにキリスト教というものが、人を不幸にしてきたかをもあらためて感じてしまった。
    しかし、終わり方が急展開過ぎ…

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    2012年02月12日
  • 俘虜記

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    冒頭の「捉まるまで」を読み、その余りにも緻密で分析的な文体...
    まったく新鮮な感覚。

    今までに読んだ小説とは明らかに違った文体で、どちらかと言えばノフィクションや思想書的な感じにも思えました。

    大岡昇平さんは、大戦末期の昭和19年にフィリピン・ミンドロ島の戦地へ送られます。

    そして米軍の俘虜となり、収容所で約一年間過ごすことになる...

    本書はその収容所での体験記が大部分を占めていますが、そこでは私達がイメージする収容所の過酷さや悲惨さは殆んど無い。

    俘虜には、十分過ぎる量の食事を与えられたために次第に肥えていき、喫煙しないものにも配給される煙草を賭博に用いたり、干しブドウから酒

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    2012年01月26日
  • 俘虜記

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     著者の太平洋戦争従軍中の体験である、マラリアに罹り倒れていた所を米兵に囚われ俘虜収容所に送還されて終戦・帰国を迎えるまでの一連を記した自伝的小説。
     冒頭の「なぜ自分は米兵を殺さなかったか」という問いを、安易なヒューマニズムに帰着させることなく鋭利なまでに自己の内面を掘り下げていく叙述も凄いのだけど、何より驚かされるのは中盤以降淡々と述べられている俘虜収容所での生活模様。それは、皆が思い浮かべるような「戦争時における非人間的で悲惨な」ものでは全くなく、清潔な住居と被服と2700キロカロリーの食事と非喫煙者にも無差別に与えられる煙草。会田雄次 『アーロン収容所』が書いたのとは異なる、もう一つの

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    2011年11月20日
  • 俘虜記

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    前半と後半で違う人が書いたように雰囲気が違っている。

    前半は俘虜になるまでの戦闘と慣れない俘虜生活。
    一文一文に無駄なく意味が込められ、とても男性的な、硬質の文章であった。

    後半は慣れ切った俘虜生活から帰国まで。
    なんというか長過ぎる林間学校のようである。
    俘虜達がユーモラスに描かれている。
    俘虜って暇だったんだなぁ…
    戦前の日本人はそこまで綺麗好きではなかったようで意外だった。


    筆者が自らをインテリと称し、大衆を見下していると明言する書き方も意外であった。
    読んでいて気持ちがよい。
    もちろん一小市民としてのインテリであることには度々言及されているが。

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    2011年09月09日
  • ながい旅

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    米軍捕虜を処刑したとして、B級戦犯として裁かれた岡田資中将の裁判記録。
    岡田中将は「法戦」と称し、部下の責任も一身に背負いつつ、米国の戦争犯罪をも明らかにしようと裁判において戦い続けた人物であるが、その思索の深さ、思考の明快さ、そして信念を曲げない姿に感銘を受けた。
    同じく東京裁判で責任を一身に背負った広田弘毅首相にその姿が重なる。

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    2011年08月20日
  • 俘虜記

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    結構読むのに時間がかかった。割と好きな文体だと感じた。全く未知の世界について描かれていて、ある意味SFよりも非現実的に思えた。

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    2011年07月21日
  • 靴の話 大岡昇平戦争小説集

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    大岡昇平の戦争小説は前から読みたいと思ってたけど、読んでみたら期待通りの面白さだった。
    戦時下の戦場の日常なんていう戦争体験者しか書けない場面をとても面白く描き切っててとても読み応えがあった。今後時間があれば「野火」などにも手を出したい。

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    2011年07月10日
  • パルムの僧院(上)

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    ファブリスーー!!この幸せ者そして馬鹿やろう(´;ω;`)恋愛を馬鹿にしているようで至極真面目に身体を張る彼が好きだぁ。そんな彼にちょっぴり共感出来るのがまたなんともいえず悔しかったり嬉しかったり‥。続き楽しみ。

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    2010年12月30日
  • 恋愛論

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    100年以上前に書かれたものであるにも関わらず、今読んでも響く。それだけ普遍的なものでもある、恋愛は。

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    2010年05月05日
  • 武蔵野夫人

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    意外と読みやすくて気に入ってた本。いわゆる昼ドラチックな展開だと思う。
    だいぶ前に読んだからもう結構忘れてるけど。

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    2009年11月02日
  • パルムの僧院(下)

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    愛する叔母サンセヴェリーナ公爵夫人、その愛人である宰相モスカ伯爵。彼らの必死の努力全てを水泡と化し、クレリアと会うためだけに牢獄へと戻ったファブリス。暗闇で育まれる愛の行為。妄想とも呼べるほど激しい恋の数々に、どこか滑稽ささえ感じさせられる作品です。

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    2009年10月04日
  • パルムの僧院(上)

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    『赤と黒』と並ぶスタンダールの代表作。イタリアの一公国を舞台に、美貌と知性でパルムという国そのものを動かしていくことになるサンセヴェリーナ公爵夫人。美しく愚かな甥のため、その地位を利用して一生を捧げたしたたかな女性の物語。

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    2009年10月04日
  • ながい旅

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    映画「明日への遺言」原作。

    部下を守るため自身が全ての責任を負いつつも、自分たちが信じることを正々堂々主張した中尉の姿がすごいかっこよかったです。
    こんな上司の下で働けたら幸せなんだろうなと思いました。

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    2009年10月04日
  • 中原中也詩集

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    文体と雰囲気が素敵。
    知ったのはベタだけど国語の授業の「ブランコ」で。
    「盲目の秋」が一番好き。

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    2009年10月04日
  • 中原中也詩集

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    テレビで知った「湖上」が読みたくて、そのためだけに買いました。全体的に読んでてなんか寂しくなってくる。思春期に読んだら影響受けそう。

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    2009年10月04日
  • 中原中也

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    中原中也考察本。二十数年の間に中也について書いたものをまとめたものなのだそうなので文量は多い。「詩人」の項が特に血の通った感じがして好きだ。「しかし中原が今生きていて、僕がこの頃書いてるものを読んで、何て言うだろうかと思うと、やはりゾッとする。」

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    2009年10月04日
  • パルムの僧院(下)

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    上・下巻あわせて800ページに及ぶ大作。 舞台は18世紀イタリア。 学生の頃愛読した本です。
    確か赤い表紙の世界文学全集の一冊でした。

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    2009年10月04日