桂望実のレビュー一覧

  • 総選挙ホテル

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    売り上げが落ち込んでる中堅ホテルの新社長が社会心理学者。
    従業員同士で選挙をして、持ち場を変えてみたり、監視カメラの映像を見合って評価させ合ったり、斬新だけど、実際そのホテルで働く身になったら嫌だろうなって思ってたけど、良い方向に進んでくれてラストはすっきり。

    就活生がラストの従業員のインタビューみたら、とりあえずやってみよう!って気になれると思う。

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    2023年11月23日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    無気力なケータリング業者のおじさんが病気の少年と出会い少しづつ変わっていく。料理の腕前が確かなのに、いかに楽して作るかを考えていたがいつしか丁寧に作るようになり、少年に最後の晩餐を頼まれる。時が経ち少年が星になる。ぐうたらなおじさんが段々と変化していくのが面白かった。おじさんが涙もろいところもとてもいい。

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    2023年08月09日
  • 総選挙ホテル

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    ホテル再生の物語。
    かつて利用した老女へのサービスのシーンにほろっと来た。
    ホテルで働きたくなる小説。

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    2023年05月29日
  • 残された人が編む物語

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    けっこうすき。
    そんなに簡単には見つからないでしょう?と意地悪に思うけど。
    1話目が特に好きだったな。

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    2023年05月18日
  • 我慢ならない女

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    気難しい作家で叔母のひろ江と秘書としてささえる姪の明子。
    ひろ江の作品のドラマ化で周りに急にちやほやされるが、そんな生活も長くは続かなくて…叔母ひろ江の才能を信じて、寄り添う明子。ひろ江は再び成功できるのか…

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    2023年05月07日
  • じゃない方の渡辺

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    ネタバレ

    主人公の展子は人生を「オーディションの連続」と捉えていて必死に合格をもらおうと頑張りすぎる性格。少し周りにも厳しすぎるが、思春期に強い劣等感を感じて生きていると、人生を勝つか負けるかで考えてしまう思考はとてもわかる。
    ただ、彼女はとても周りの人に恵まれていて、父、妹、夫、友人が彼女の性格を理解してあたたかく見守っている。それに気づけたからこそ最後の最後、崩壊するぎりぎりのところで立ち止まって遣り直せたのだと思った。
    途中途中で本人の語り口が入っているところに
    違和感を感じていたが、最後のシーンで伏線回収されたかのようで鳥肌が立った。

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    2023年05月06日
  • 残された人が編む物語

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    突然の失踪
    動機は不明
    音信不通

    警察に届けてはみるが、大人の場合事件性がないと捜索はしてもらえない。
    探偵事務所に頼む他にもいろいろな方法があるらしい事を作品で知りました。
    行方不明者捜索協会(作中では)に訪れる依頼人を
    サポートする女性・静香さんが冷静にサポートして
    発見に尽力してくれます。
    短編5話はどれも辛い話でした(*_*)
    けれど見つからないままでは先に進む事ができない
    失踪理由はさまざま、亡くなった理由も…

    失踪してから亡くなるまでの物語
    悲しい話だけど一歩前に進む希望のある結末です。

    最終話はサポート静香さんのお話
    静香さんがまた笑える日も近いといいな(^ ^)


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    2023年03月30日
  • じゃない方の渡辺

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    限りなく4に近い星3つ。
    改題されていたことに気付かず、また購入してしまった悔しさにより。
    しかしながら新鮮な気持ちで楽しめました。

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    2023年03月17日
  • ハタラクオトメ

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    三流時計メーカーで働く、ふくよかな女性のお仕事小説。
    自ら「ごっつぁんと呼んでください」と言い、いじってもよいデブキャラとして地位を確立?していくのに面食らった。

    ごっつぁんは取締役に突然女性グループでのプロジェクトリーダーに任命され、温度差あり個性ありのメンバーをまとめ、製品アイデアを出し、他部署や上司との折衝していく。
    部長や取締役への根回しが大事というところは、現実味があってちょっとうんざりしたけど、自分の仕事の参考になり、役員会でのプレゼンは頑張れー!と思いながらどきどきした。

    バリバリ働く先輩でもなく、ぶりぶりの後輩でもなく、ごっつぁんみたいな敵にならないタイプの人だからギスギス

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    2023年01月15日
  • 残された人が編む物語

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    失踪、亡くなった人の人生を辿ることで自分や故人の来し方を思い、前向きに生きて行こうとする姿が感動的でした。「行方不明者捜索協会」は心のサポートも行ってくれるのですね。

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    2023年01月09日
  • 残された人が編む物語

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    その名前の通り、依頼を受けて行方不明者を探す「行方不明者捜索協会」に勤める西山静香が主人公の連作短編集。
    失踪の理由は哀しいものだが、どの話も上手くまとめてある。最後は主人公自身の話で締めくくられている。

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    2023年01月03日
  • 残された人が編む物語

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    あの人どうしているかなと思って探したら既に亡くなっていた。どうして亡くなったのか。生前何を考えていたのか。故人を知るために動き出す人たちの話。

    亡くなった人は確かに美化される部分もある。綺麗な思い出だけ覚えておきたい気持ちは分かる。逆に真実を知ることがそんなに重要なのかと疑問に思えてくる。
    短編のひとつに、失踪した夫が実は腹の中では妻を見下していたり後輩の手柄を横取りしたりしていたことが分かる話がある。
    まさに知らない方が幸せだったと言えよう。

    自分に都合の良い解釈をしたって良いのだ。死者はもう何も語らない。
    死者の物語が時として生者の励みにもなり得るのであれば、事実をねじ曲げて解釈するこ

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    2022年12月03日
  • 諦めない女

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    ネタバレ

    章ごとに目線が違うので、え?!って騒ぎながら読んだ。
    前半は完全に母の気持ち。
    後半は娘に感情移入。
    どっちの気持ちもほんとわかる。
    私にも同世代の娘がいるけど、干渉しすぎないようにしようと誓った。
    今のところGPSは見たことない。

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    2022年11月04日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    やる気のないバツイチケータリング料理人のお客から時折聞かれる
    「薬持ってるのは貴方ですか?」
    その薬は飲むと確実に死ねる。しかも自殺とバレることなく。という噂。

    妹の死は自分の行動のせいかもしれないと思っている「おじさん」は難病の「僕」と出会い構っていくうちに・・・という話。
    この「おじさん(バツイチ料理人)」愛されてるよ。そして才能もある。
    むしろ羨ましいくらい(笑)
    作中の登場人物はみんな愛があるし愛されている。
    でもどうしようもないこともあるし、どうしようもあることもある。

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    2022年08月26日
  • 諦めない女

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    ネタバレ

    ほんの僅か、ボタンを掛け違えたが為に人生が大きく変わってしまう話。

    最後に母親が「ほっとしたわ。もうこれで沙恵が今どこにいるか、誰と会っているかといったことを心配しなくて済むと思って」という言葉が印象的だった。ライター以外の登場人物全ての人が被害者であり、心が痛んだ。

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    2022年08月16日
  • 諦めない女

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    2022.2.10
    なるほど〜
    章ごとに全く違う見方になるので、
    この子どうゆう子だったっけ!?って戻ったり
    面白かった。

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    2022年02月10日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    幸せを目標にしたら大変だよって、チヨコさんが言ったの。
    キリがないからねって。
    それより、今日三度の食事ができたら、なんていい一日だったんだって思えた方がよっぽど楽だよって、そう言ったわ。

    人間も料理と一緒で、複雑であればあるほど旨みが出るんだろう。

    生まれてきただけで意味がある。
    親にとっては、生まれてきてくれたというだけで、幸せを運んでくれるんだからな。
    そこにいてくれるだけで充分なんだ。
    思っていたような子どもにならなくても、問題を起こしたとしても、自分の子どもとして生まれてきてくれただけでーそれだけで充分なんだ。

    諦めんなよ。
    夢を自然消滅させるなんて寂しいじゃないか。
    夢がある

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    2022年01月22日
  • 諦めない女

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    桂 望実さんの長編小説です。

    スーパーで買い忘れに気付き戻った母を待っていた小学一年の娘、沙恵(さえ)が、入り口のベンチから忽然と姿を消してしまいます。

    そして数年が経ち、離婚した京子は今日もひとりで、わが子の帰りを待ちながら情報を集めてビラを撒きます。 

    第一章は淡々と物語が進行して行きあまり変化がありませんが第二章でいきなりの展開。
    そこからは空白の数年間に何があったのか徐々に明らかになって行きます。

    親子、夫婦の絆、母親の子供に対する愛情、執着、誘拐事件の裏に潜む問題、サスペンス要素やホラー的要素もあり中盤から一気に引き込まれて行きました。

    インタビュー形式になっていて登場人物

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    2021年09月03日
  • 僕とおじさんの朝ごはん

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    ケータリングの仕事をしている男性が主人公。

    読み始める前、タイトルから、「僕」と「おじさん」が何度も朝ごはんを食べる話なのかなと私は思った。
    それくらい、私の意識の中に、「朝ごはん」というものは日常当たり前のことであって、繰り返されていくものだと刷り込まれているのだ。
    でも、世の中には食べたいものを食べられない人、何の変哲もない「朝ごはん」すら食べられない人も存在する。この本の「僕」は、まさにそうだ。
    「僕」が「おじさん」の「朝ごはん」を食べられたのは、結局、一度だけ。

    最近、身近な人の死について考える契機がありました。
    「とにかく生きていてほしい」という周囲の思いは、本人には届かないのだ

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    2021年08月01日
  • ハタラクオトメ

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    ネタバレ

    主人公のごっつぁんは、自分の仕事や周囲の状況を、少し客観的に見ているような感じがしました。もちろん真面目に仕事にも人間関係にも取り組んで、仕事が面白くなっていく様子に、良いぞいいぞぉーとワクワクしましたが…。
    Lady,Go!のみなみちゃんの方が、仕事や自分自身への熱量が高い感じがします。
    続けて読んだので違いを感じたのかもしれませんが。
    初版は2015年、Ladyは2009年、時代の違いかしら。

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    2021年07月11日