桂望実のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「お前はぐうたらではあるが、嫌なやつじゃないからな。たまに思い遣りを見せることもあるし。[...] あれだな。人間も料理と一緒で、複雑であればあるほど旨味が出るだろう。」(149 ページ)
どうでもいいといった感じを常に醸し出している主人公。
私生活でも、仕事のケータリングでも、
面倒臭がりで、手を抜くことに一生懸命。
それでも、ある少年との出会いを境目に、
自分ができる、唯一で最高のことを見つけ出す。
嬉しさと、切なさで胸をいっぱいにしながら、
真剣に、そしてとても丁寧に。
『料理人になって良かった』と、
自分の人生と誠実に向き合えるようになるまでの物語り。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ適当に脱力して生きてきた調理師のおっさんが、一人の難病の男の子と出会う事によって人生をやり直す気力を得ていく物語です。いい話になるであろうことがあらかじめ分かっているので安心。最近惨い話が胸にぐさぐさ刺さって疲れるので、こういう初めから安心できる本って助かります。
でも内容としてはなかなか重めで、自分の生き方を決めるのは誰なのか、生きていて欲しいと望む人の気持ちだけで決めてしまってよいのか。病気には徹底的に戦っていかないと人として間違っているのかという事を読みながら考えていました。
ここからは感想ではないのですが、視点移動を多用すると小説としての趣きが削がれるため個人的