松本俊彦のレビュー一覧
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人は追い詰められて限界の域に達しようとする前に、タバコ、カフェイン、酒、くすり等に頼ることになる傾向が強い、
本著では、身近な薬物とは何かを問い、結論として日常の食品から薬からでも薬物はあるということを示し教えてくれている。同時に、追い詰められている人たちに対して社会が積極的に関わる必要性を主張している。
さて、本著では違法な薬物はもちろんNGとしつつ、生活の中での薬物という存在に焦点を当てている。子どもから大人まで口に入れるもので本著の言う薬物にお世話になっていない人はいないだろう。カフェインは色々な飲み物にも入っているし、本著では例に挙げられない程の膨大な数の薬物は存在しており、それらを全 -
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ネタバレ人が依存症になるのは快感のためではなく、苦痛の緩和のためであるという。なるほど、我が身を振り返ってみても納得できる説である。かなり長いこと私はワーカホリックであったのだが、そのおかげで当時苦しめられていた言いようのない不全感をやり過ごすことができていた。依存症は長期的には命を危険にさらすが、短期的には今を生き延びるのに役立つことがある…皮肉なものだ。
依存症当事者の支援について、著者のお二人が重視している「ハームリダクション」という考え方にもハッとさせられるものがあった。また、「ダメ。ゼッタイ。」という対処法がいかに当事者を孤立に追い込むかという話には、思わず背筋が寒くなった。 -
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本著は主に心理職または支援者、当事者家族向けての「自傷」や「自殺願望」への支援の在り方について説く本である。自傷・自殺願望の歴史は世界史では古くから存在し、日本においては1990年代頃から広まったとされる。知られていないだけで実際にはもっと古い時代から存在していただろう。
さて、自傷行為や自殺願望を口にする、または実際に自傷行為をしている人は現代(2025)時点でも多い。私たちが生きている中で、大なり小なり誰しも「死にたい」と思ったことは誰にでもあるものだ。だが、大きなストレスが続くと人は生きるために自傷し、生きるために自殺願望を周囲に口にするようになる。私たちは人生に何度かは知人友人先輩後輩 -
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共感のしどころ…
1人目の仕事で…という話は共感出来る。
出来ない人が下に付くと、それはもう大変…。
上にいても、大変…。
こっちが疲弊するだけ。
2人目は、もうどうしようもない。
脳が壊れた人。
身内は気の毒に思うが、脳が壊れた人には共感出来ない。
自分自身、自殺を計画し精神科通院経験もあるが、あまりにも精神的に弱い人の話でイライラする。
もう一度読み直したいとは思えない。 -
購入済み
イライラする…
どいつもこいつも…読んでいてイライラする…。
優柔不断だし、極端に依存的だし、本当にイライラする…。
でも精神科の患者ってこんな感じ。
ちょっとした事ですぐ「自殺するぞ!」みたいな…。
本当にウンザリ…。
境界性の知的障害みたい。
あまりにも耐性が無くて、腹立たしい。
ぶっちゃけ、精神科の患者は好きではない。
なので、もう一度読みたい気持ちになれない。 -
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『誰がために医者はいる』や横道誠との往復書簡よりも堅めの自説紹介本でしょうか。個別エピソードに深入りせず,客観性を強めに出している感じ。個人的なエピソードが多い他の著作より無機質でとっつきにくい。医師の新書としてはこれくらいが標準ではあるのだろうけど。
それでも,この人は本当に薬物依存をライフワークにしてきたんだなと思う。こうやって誰も取り組まなかった分野が開拓されていくのだ。
他方で,ここまでせねばならんのか,という気がしてしまったのも事実。患者を目の前にした医師ならば気にならないのかもしれないけど,社会としてどこまで手を差し伸べるのかという問題はあるか。 -
Posted by ブクログ
依存症とは、人に依存できない病。
人に依存できないため、モノに依存したり、自分を傷つけたりしてしまう。適切に相互依存の関係を人と作っていくことが大事だと感じた。
ヒエラルキーがある社会で虐げられていると、依存症が発生しやすい。自分が活躍できる場所で過ごすことが依存症に陥らないためにも必要。その場所で切磋琢磨し続ける。集団の中で地位を築いていくことを学ぶ。自立するためには、頼れる人を複数人持つ。頼れる人がいる、ということが心の安心感になる。できるだけ範囲を広げることが大事。
自立とは、依存先を増やすこと。
色々な強い関係性があれば人はより安定する。
悪習は依存とされ、良習は熱中していて好ま -
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自傷行為をする中高生にどういう声かけをするのか、自傷行為と自殺との関係、などを説いた本。同じ著者の詳しい版『自傷行為の理解と援助』を読んだので、それの簡易版。
内容についてはその『自傷行為〜』と同じなので、今回はその他に気になったりした部分のメモだけ。自傷行為とは何か、という点で、「『身体の痛み』で『心の痛み』にふたをする」(p.80)というのは端的で分かりやすい表現だなと思った。そして、まず自殺企図の場合の「苦痛」が「耐えられない、逃げられない、果てしなくつづく痛み」なのに対して「間欠的もしくは断続的なもので」「『寄せては返す波のように』ときどき激しく痛むものの、しばらくするとその痛みは