スタンダールのレビュー一覧

  • 赤と黒(上)

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    1820年代のフランスを舞台に、立身出世を目指す貧しい木こりの子(この文庫本では、彼はそれなりに裕福な木材商の子弟とされている)・ジュリアンの野望と転落を描いた、スタンダールの小説。世界史の歴史に載るほど有名なのに、今まで読む機会がなかった。安倍政権発足以来、日ごとに高まる「反知性主義」に対抗するためには古典を読むのが一番だと思いながら書店内を散策していて、たまたま目に入ったのがこの本である。
    主人公ジュリアンは実家を出て、地元有力者・レナール家の家庭教師になる。ほどなくして主人の妻・ルイーズと恋愛関係になり一線を越えた関係になるが、主人は二人の関係に疑念を持ち、レナール家に気まずい空気が流れ

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    2016年05月14日
  • 赤と黒(下)

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    19世紀フランスの小説家・スタンダールの代表作の後半である。パリを代表する大貴族の知遇を得ることに成功し、社交界でそれなりに名前を知られるようになり、さらにはその大貴族の娘に求婚され、立身出世の会談を順調に歩んでいたジュリアン。ところがそんなある日、以前愛し合っていた夫人から届いた手紙がきっかけで、彼の運命は大きく狂い始める…。
    この巻の読みどころは、ジュリアンに執拗に求婚する大貴族の娘である。ジュリアン相手に繰り広げられる恋愛の駆け引きは、ハラハラドキドキの展開でほほえましい。だがジュリアンが事件を起こして投獄されてからの彼女の動きは、はっきり言って狂気じみている。こんな行動をとられては、ジ

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    2016年05月14日
  • 赤と黒(下)

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    面白いけれども、恋愛が主題であり、ちょっと物足りなさもある。
    後半の流れが支離滅裂だとサマセットモームは指摘していたけど、言われてみればそうかも。

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    2016年01月31日
  • 赤と黒(下)

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    大分時間がかかりましたが、やっと読み終わりました。自尊心がれ異常に膨れ上がった天才肌の美青年ジュリアンが、色恋とその自尊の狭間で命をすり減らし、最終的には自尊心が恋に優り、それゆえに犯した罪の元斬首される話。こんな書き方は全くあらすじではないですが、巻末にある当代の評論家がかいたその批評が、著者スタンダールの執筆意図をしっかりと言い当てています。
     フランス革命の前後において、全く変わってしまったフランスの時代的情緒を描いた作品だということです。私個人としてはフランス革命を手放しで称賛することはできない立場ですから、大革命を前後したフランスの時代を描写した本作は、とても大きな印象を私に残しまし

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    2015年10月19日
  • 恋愛論

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    かつて途中で読むのを断念した本。
    恋愛してしまった今、改めて読んでみると、なかなか勇気づけられることが諸所にあった。恋愛を楽しもうと前向きになるので、意外にも楽しめた。
    タイプ別あるあるや、恋愛のパターン、恋に落ちるまでの過程が冷静に、まるで科学のように説明されていく様子は歯切れが良い。ドライすぎることもなく、読み進めていくとだんだん、スタンダールは相当恋愛好きなんだな、と納得する。そして自分が少しスタンダールに影響されていることを知る。
    200年程前に書かれた本なのに、現代に十分通じる内容。人間て実はあまり進化していないんだなと思う。

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    2015年09月26日
  • 赤と黒(上)

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    ネタバレ

    何度も叫んでしまった。「ジュリヤンこのやろーーー!!!」と。
    この野郎、一人の親友に恵まれ二人の女性に愛され三人の恩師に助けられ(ピラール神父、シェラン司祭、ラ・モール侯爵)多くの民をその美貌と才知と得体の知れなさで魅了し死んだ後は小説になっちゃって今でも数え切れない人間の心に語り残り続けているというのに、出世?権力?なんじゃそりゃ!人間不信にも程があるし、勘違いも甚だしい。感情に煽られっぱなし。コミュ障。KY。挙げだしたらきりがない。でも憎めないんだ。嫌いになれないんだよ。「死ぬな」って願っちゃうんだよ。愛しちゃうんだよ。君みたいな男を。君だから。だからもう一度叫ばしてもらおう。「ジュリヤン

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    2015年09月23日
  • 赤と黒(まんがで読破)

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    一言、娯楽としてサイコーにオモロイ。頭脳明晰、容姿端麗の平民の主人公が英雄ナポレオンに憧れて頂点に立とうとする物語。
    貴族の男どもが憧れる美人の貴族を誘惑して自分のモノにしたり爽快感ある内容。
    オイラもこんな男になりたいがな。

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    2015年07月03日
  • 赤と黒(上)

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    文句なしに世界の5本の指に入る恋愛小説である。どんどん昇進していく主人公のさまとともに大きな読みどころだ。愛ゆえの挫折と最後のシーンは他の作品にはほとんど見られない特上の終わり方だ。素晴らしい一級の素晴らしい不朽の作品である。

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    2015年01月14日
  • パルムの僧院(上)

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    1796年、ナポレオンのイタリア進行に従軍した著者が、動乱の中で徐々にナポリの文化に平常心を見出して行くストーリー。

    ヨーロッパという地続きの感覚がザラザラと、世界史で習ったフレームに色合いを与えてくれるような一冊。

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    2014年08月19日
  • 赤と黒(上)

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    ネタバレ

    高校生のときは新潮文庫で読んだ。当時はよく分からなかった部分も今となっては余裕をもって楽しめる。面白くてムラムラする。

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    2014年11月26日
  • 赤と黒(上)

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    ネタバレ

    フランスの歴史が少し分からないとつらいけれども
    ナポレオンが主人公に多大な影響を
    与えてた、と言う事実を知れば
    問題なくは読めると思います。

    その気質ゆえに家では散々疎んじられていた
    ジュリヤン。
    一見おとなしげに見える彼は
    実は心のうちには「大きな野望」を抱いていたのです。

    そして計算高い彼は
    一人の夫人を誘惑し、
    ついぞは彼女をものにさえしてしまいます。
    そして彼はその計算高さ、狡猾さを武器に
    地位までも手に入れようとしています。

    だけれども脆さも見えるという不思議。
    それが下巻では
    どうなっていくのでしょうか。

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    2013年10月30日
  • 赤と黒(下)

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    主人公のジュリアン・ソレルは、あらすじを読む限り、自らの出世のために女を利用した冷徹で計算高い男というイメージがあったが、確かにそういう部分はあるものの、非常に人間味があり印象的で魅力的なキャラクターであると感じた。
    筋書きは実際に起きた事件からスタンダールが着想して書いたもので、当時の宗教・階級対立などの時代背景も面白いと思う。

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    2012年10月16日
  • 赤と黒(下)

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    順調に、山を登るように少しずつ、成功に向かって前進するジュリアンだが、後半のあの2ページの急展開で全てが切り落とされる。作者の鮮やかな技を見た。そのあとの穏やかな空気も、それまでとはうって変って、静かに心にしみるようだった。
    さすが名作…恐れ入りました。

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    2012年01月31日
  • 赤と黒(上)

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    恋愛小説の傑作でしょう。
    現代日本では見られないような野心満々・肉食男子のジュリアンもその恋人たちも、なぜか芝居がかって冷静に考えるとおかしいのですが、やっぱり読んでいて引き込まれてしまう駆け引きの様子とドキドキの心理状態。
    少女マンガのようなフランス文学です。

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    2010年05月08日
  • 恋愛論

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    スタンダールさんは天才過ぎて何が書いてあったのかわかりませんでした。ですが頭がよくなった気分にはなります。気分だけですけど。

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    2010年03月07日
  • 赤と黒(上)

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    初めてこの作品を読んだ時は、高校生。
    作品のボリュームや作品に描かれている歴史的背景に
    圧倒される、というか苦戦しながらも、内容が面白くて
    なんとか最後まで読んでしまった。

    この時自分が主人公ジュリヤン・ソレルに対して抱いた感想は
    「自分の野心達成のためには手段を選ばない、
    女の心を弄んだり、その愛を己の出世のために
    利用するひどいやつ」であり、野望ぎらぎらな彼に対し
    「最低男」のレッテルを心の中で貼っていた。
    不倫相手のレーナル夫人に対しては
    「利用されちゃったかわいそうな女性」
    といった同情すら覚えた。

    ところが2回目、20代の時に読んだ時は、
    そんな身勝手なジュリヤンの個性が魅力に変

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    2012年02月12日
  • 赤と黒(上)

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    現代からすれば稚拙な動機にも見えるが,心理小説の古典としての重要性は十分に感じられる。王政復古下におけるフランス政治に対する批判も隠していないあたりも評価を悩ませる。

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    2026年01月21日
  • 赤と黒(下)

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    現代からすれば稚拙な動機にも見えるが,心理小説の古典としての重要性は十分に感じられる。王政復古下におけるフランス政治に対する批判も隠していないあたりも評価を悩ませる。

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    2026年01月21日
  • 赤と黒(上)

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    ネタバレ

    展開が早くてメロドラマ的な筋立てなのでスルスル読み進めた。ジュリヤンが人妻の手を握ること一つについても「今日中き手を握れなければ僕の負けだ」とか、
    欲望でも恋でもない階級闘争としての不倫をしていて、もうちょっと色恋を楽しめよ、と思うなど。

    清純で箱入り娘なレナール夫人が、いざ危機となるとびっくりするほど気転がきいて勇気のある女性に変貌するあたり、ああだこうだと天秤にかけているジュリヤンと対比すると人間的に清々しい。

    19世紀初頭のフランスでの、王党派復権が盛んだったこと、ナポレオンの著作や肖像画を読むだけでも立場が危うくなるほど反ナポレオン志向が高まっていたこともこの作品を読むまで意識して

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    2025年12月30日
  • 赤と黒(下)

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    ネタバレ

    スタンダールの容貌はよろしくないらしいが、年譜ほどの恋愛をしていれば、赤と黒も容易く書けただろうと思う。恋愛経験の浅い男の妄想話かと思っていたが、実際は自身の恋愛経験と時事、新聞を織り交ぜた著者本人の姿が透けて見える作品だった。主人公ジュリヤンは容貌と記憶力こそ良いが、地頭はそれほどよろしくない片田舎の息子だ。彼なりに努力し神学校に入り、家庭教師など仕事をしていたが、やることなすこと悲劇の主人公気取りで他人に与える迷惑などまるで考えない。むしろ、迷惑をかけている自分に陶酔していた。彼は家庭内暴力の中で育ち、ナポレオンを生きるよすがにしたことで、英雄ナポレオンを崇拝するしか脳のない男に育つ。戦争

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    2025年10月10日