スタンダールのレビュー一覧

  • 赤と黒(上)

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    文句なしに世界の5本の指に入る恋愛小説である。どんどん昇進していく主人公のさまとともに大きな読みどころだ。愛ゆえの挫折と最後のシーンは他の作品にはほとんど見られない特上の終わり方だ。素晴らしい一級の素晴らしい不朽の作品である。

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    2015年01月14日
  • パルムの僧院(上)

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    1796年、ナポレオンのイタリア進行に従軍した著者が、動乱の中で徐々にナポリの文化に平常心を見出して行くストーリー。

    ヨーロッパという地続きの感覚がザラザラと、世界史で習ったフレームに色合いを与えてくれるような一冊。

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    2014年08月19日
  • 赤と黒(上)

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    ネタバレ

    高校生のときは新潮文庫で読んだ。当時はよく分からなかった部分も今となっては余裕をもって楽しめる。面白くてムラムラする。

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    2014年11月26日
  • 赤と黒(上)

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    ネタバレ

    フランスの歴史が少し分からないとつらいけれども
    ナポレオンが主人公に多大な影響を
    与えてた、と言う事実を知れば
    問題なくは読めると思います。

    その気質ゆえに家では散々疎んじられていた
    ジュリヤン。
    一見おとなしげに見える彼は
    実は心のうちには「大きな野望」を抱いていたのです。

    そして計算高い彼は
    一人の夫人を誘惑し、
    ついぞは彼女をものにさえしてしまいます。
    そして彼はその計算高さ、狡猾さを武器に
    地位までも手に入れようとしています。

    だけれども脆さも見えるという不思議。
    それが下巻では
    どうなっていくのでしょうか。

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    2013年10月30日
  • 赤と黒(下)

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    主人公のジュリアン・ソレルは、あらすじを読む限り、自らの出世のために女を利用した冷徹で計算高い男というイメージがあったが、確かにそういう部分はあるものの、非常に人間味があり印象的で魅力的なキャラクターであると感じた。
    筋書きは実際に起きた事件からスタンダールが着想して書いたもので、当時の宗教・階級対立などの時代背景も面白いと思う。

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    2012年10月16日
  • 赤と黒(下)

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    順調に、山を登るように少しずつ、成功に向かって前進するジュリアンだが、後半のあの2ページの急展開で全てが切り落とされる。作者の鮮やかな技を見た。そのあとの穏やかな空気も、それまでとはうって変って、静かに心にしみるようだった。
    さすが名作…恐れ入りました。

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    2012年01月31日
  • 赤と黒(上)

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    高校生のときに読みました。
    衝撃的な印象が今でも強く残っています。
    感受性の強い学生さんに読んで欲しい名作です。

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    2012年01月23日
  • 赤と黒(上)

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    恋愛小説の傑作でしょう。
    現代日本では見られないような野心満々・肉食男子のジュリアンもその恋人たちも、なぜか芝居がかって冷静に考えるとおかしいのですが、やっぱり読んでいて引き込まれてしまう駆け引きの様子とドキドキの心理状態。
    少女マンガのようなフランス文学です。

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    2010年05月08日
  • 恋愛論

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    スタンダールさんは天才過ぎて何が書いてあったのかわかりませんでした。ですが頭がよくなった気分にはなります。気分だけですけど。

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    2010年03月07日
  • 赤と黒(上)

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    初めてこの作品を読んだ時は、高校生。
    作品のボリュームや作品に描かれている歴史的背景に
    圧倒される、というか苦戦しながらも、内容が面白くて
    なんとか最後まで読んでしまった。

    この時自分が主人公ジュリヤン・ソレルに対して抱いた感想は
    「自分の野心達成のためには手段を選ばない、
    女の心を弄んだり、その愛を己の出世のために
    利用するひどいやつ」であり、野望ぎらぎらな彼に対し
    「最低男」のレッテルを心の中で貼っていた。
    不倫相手のレーナル夫人に対しては
    「利用されちゃったかわいそうな女性」
    といった同情すら覚えた。

    ところが2回目、20代の時に読んだ時は、
    そんな身勝手なジュリヤンの個性が魅力に変

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    2012年02月12日
  • 赤と黒(下)

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    ネタバレ

    スタンダールの容貌はよろしくないらしいが、年譜ほどの恋愛をしていれば、赤と黒も容易く書けただろうと思う。恋愛経験の浅い男の妄想話かと思っていたが、実際は自身の恋愛経験と時事、新聞を織り交ぜた著者本人の姿が透けて見える作品だった。主人公ジュリヤンは容貌と記憶力こそ良いが、地頭はそれほどよろしくない片田舎の息子だ。彼なりに努力し神学校に入り、家庭教師など仕事をしていたが、やることなすこと悲劇の主人公気取りで他人に与える迷惑などまるで考えない。むしろ、迷惑をかけている自分に陶酔していた。彼は家庭内暴力の中で育ち、ナポレオンを生きるよすがにしたことで、英雄ナポレオンを崇拝するしか脳のない男に育つ。戦争

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    2025年10月10日
  • パルムの僧院(下)

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    ネタバレ

    実はもう少しジーナ おばさんとファブリス が露骨な恋愛のご関係になるのかと思いきやそこには至らず わりと精神的な結びつきの恋愛関係みたいなので終わりましたね
    そしてどちらかというと牢獄看守の娘さんとしっかりできてしまいまして 最終的に 不倫関係の我が子を我が子として育てたいから死んだことにしちゃおうなんてやってるうちに子供が本当に死んじゃって お母さんも嘆き悲しんで死んじゃって 主人公もそのうち なくなりましたっていう そのたたみかけ はちょっとあの急な展開すぎるのではないかと思いまして 余韻がなかったなあ というところなんですが
    まあ ここまでの全体からしていろんな要素が盛り込まれて 大

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    2025年07月28日
  • 赤と黒(下)

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    下巻中盤はマチルドとジュリヤンの双方向でのツンデレが延々と続く。恋愛に多少の駆け引きはあるにせよ、流石にやり過ぎ、長過ぎではないかしらん。

    ジュリヤンが一気に出世の階段を駆け上がるかと思いきや、味方の筈のレナール夫人からラ・モール侯爵宛の手紙で、一気に物語は急展開し、まさかのような、あるいは、これしかないか、というような異様な結末を迎える。

    昼ドラのようなドロドロしたお話だが、巻末の読書ガイドによると、事実に着想を得たらしく、肝となるイベントは大体実話のようだ。

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    2025年06月21日
  • 赤と黒(上)

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    モーム選の世界十大小説のひとつ。(読むのは、カラマーゾフの兄弟、戦争と平和、ゴリオ爺さん、に続いて四作品目)

    発表は、1830年七月革命直後、執筆は七月革命前の王政復古(シャルル十世)の時代。

    製材屋の息子(19歳)ジュリヤンが、町長宅の住み込み家庭教師からキャリアをスタートし、神学校勤務を経て、侯爵の秘書に内定するまで、が上巻。

    叙述の多くを占めるのが、ジュリヤンとレナール町長夫人(30歳くらい)との間の禁断の恋愛関係。

    巻末の「読書ガイド」によれば、史上初のサラリーマンを主人公とする小説、という説もあるらしく、すごろくものを読んでいるような独特の面白さだ。あらすじを全く知らずに読み

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    2025年06月01日
  • 赤と黒(下)

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    ミュージカルを見たので、原作を。
    ソレルの内面が複雑かつ、揺れ動く様は、原作が圧巻。
    どうしても単純な印象になってしまう舞台。
    これを原作の魅力を活かして舞台化するのは、かなり難しいと思った。

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    2024年02月29日
  • パルムの僧院(上)

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    池澤夏樹「世界文学を読みほどく」より。
    殊更にドラマチックな表現をしても違和感がないから、昔のヨーロッパの小説って良いよね。モスカ伯爵の嫉妬の独白とか大袈裟だけど綺麗な表現。
    最初読みにくかったけど、中盤から面白くなる。下巻もたのしみ。

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    2025年08月16日
  • 赤と黒(下)

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     いやあ、知らなかったなあ。
     19世紀パリでは、男がいつまでも変わらぬまごころを誓い、深く愛していると相手に思わせれば思わせるほど、相手の女性の心では男を下げることになったんだって。毎朝恋人を失いそうだと思うのでなければ、パリの女性は恋人を愛することが出来なかったんだって。
     めんどくさー。よっぽど退屈してたんだね。
    小説の後にあった、D・グルフォット・パペラさんという人による、この小説の書評に分かりやすく書いてあったりよ。ところでパペラさんて誰?ええ?フランスではスタンダールという名前のイタリアの住民?

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    2023年07月04日
  • パルムの僧院(下)

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    下巻(第二巻)は、主人公(ファブリス)と、恋人(クレリア)の恋愛劇を中心に、甥のファブリスへの献身的な愛情を注ぐジーナの策略に、公国内の政治的権謀術数が絡んで「これぞ小説の醍醐味」とも言うべきおもしろさを堪能できる。

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    2023年06月30日
  • 赤と黒(下)

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    下巻の後半は凄かった。
    読んでいて思わず「えーっ!?なんで?嘘やん」って声が出る事、数回。あまりに劇的な展開の為、読む速度が加速した。エンタメ小説では?と思うぐらいだ。

    ジュリヤンが、レナール夫人と別れた後、出会ったのが侯爵令嬢マチルダ。サロンの男達を従え、革新的な考えの持ち主。
    ジュリヤンとマチルダ、
    自尊心の高い者同士の駆け引きが、理解不能である。
    うーん、恋なのか…?
    ジュリヤンはレナール夫人の時と同じく、マチルダを落とす事に意義を感じていそう。マチルダも初めての恋に混乱し、言動が支離滅裂。でも、ラストに彼女が取った驚くべき行動により、ジュリヤンを本当に愛していたのでは?と感じさせられ

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    2023年05月19日
  • 赤と黒(下)

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    ネタバレ

    他の本を読むのも間に挟みながら、ようやく、ようやっと読み終わった…。読み切った自分を褒めたい笑。

    子どもの時に「漫画で読む名作文学」的な本で読んだことあったが、その時は、ジュリアンの恋愛と出世の物語…というものだと思っていた。
    それは物語の軸ではあるものの、小説で読んでみると、風刺画的な当時のフランスの情勢や貴族、市民の文化風俗がリアルに書かれていて、そっちが主題かなと思うほどだった。
    上巻でもそうだったけど、そのせいで、ストーリーとして大事なところは簡単に書かれて、それ以外の時代の説明文やジュリアンの内心が長々と…。
    この小説の価値は、表面的なストーリー(野心深く出世を目指したジュリアンが

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    2023年04月30日