スタンダールのレビュー一覧

  • 赤と黒(上)

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    ネタバレ

    「だが、真の情熱は利己的である。」


    製材小屋の子である主人公は、そのひ弱な肉体ゆえに父、兄からいじめられていた。しかし、その心には傲慢な野心が隠されており、いずれはナポレオンのもとで出世をしたいと願っていた。

    ひょんなことから家庭教師として村長の家に住むようになり、その夫人を誘惑する。結果、踏み台のはずの夫人にはまり、神学校で学ぶことを余儀なくされた。出世のため、と言いつつ、最後まで冷静、冷徹でいられない主人公のもろさが、土壇場でその成功への近道を断つ。

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    2014年11月27日
  • 赤と黒(まんがで読破)

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    いやー、やっぱり面白かった。一度読んだけど、再読。罪と罰と通ずるのはナポレオンを崇拝してるところか。俺は臆病者じゃないという、ジュリアンの気位の高さは、見習わなきゃなと思う。

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    2014年07月16日
  • 赤と黒(上)

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    スタンダールは、大学時代に読んだ「パルムの僧院」以来で、初読というのが恥かしくなるほどのド古典だが、初読。

    訳者の野崎歓が言う通り、1830年代当時よりも、自らを偽って生きることの多い(そして恋愛のゲーム化がますます進む)現代において、なお共感されるところの大きな小説と言えるだろう。現代的なエンターテイメント小説と比較すると、構成に荒削りなところは多いが、それでも「近代小説の嚆矢」と言われるスタンダールの面目躍如といった作品で、ほとんど一気読みだった。

    野崎訳に対する批判は、すでにあちこちで論じられている通り、違和感のある文章がなかったと言えば嘘になる。しかし、そもそもこの問題は、翻訳自体に対する批判というよりも、改訳に対する編集部の姿勢を批判しているものと理解している。

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    2014年06月27日
  • 赤と黒(下)

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    19世紀フランス、主に復古王政期から七月王政期に活躍した作家スタンダール(1783-1842)の代表的長編小説、七月革命を挟んだ1830年に執筆・刊行。副題は当初は「一九世紀年代記」だったが、執筆中に七月革命が熾きたことから、作品とフランス社会史との同時代性をより強調するために「一八三〇年代記」と付け加えられたとされる。作家自身は、政治的である以上にロマン的であるが故に、共和主義者であったようだ。

    フランス革命によって近代ブルジョア社会というものが本格的に立ち現れてしまった。如何な反動的な復古王政を以てしても、もはや旧体制へと時計の針を巻き戻すことはできない。人生は、個人のものとなった。それは支配階級/平民階級という身分=生まれによって決まってしまうのではなく、自己の才覚と行動次第によって階層間を上昇していくことができる社会だ。その象徴が一介の軍人から皇帝にまで上りつめたナポレオンだと云える。身分によって個人の生が固定されていた静的な社会から、能力によって階層移動が可能になった動的な社会へ。ロマン主義的な心性の持ち主であったスタンダールにとって、身分制によって惰眠が保証されているかの如き聖職者・貴族ら支配階級の俗物どもが跋扈する欺瞞と倦怠の裡に堕落した"社交界・サロン・上流社会"を軽蔑・嘲笑しながら自己の「立身出世」の踏み台にしていこうとする強かで情熱的なエネルギーを帯びた平民出の青年は、19世紀という新しい社会の英雄であったのだろう。作家は、そんな上昇への情熱と野心に憑かれた主人公ジュリヤン・ソレルを造形した。

    然し、このジュリヤン・ソレルが志向したその上昇の先には何が在ったのか。彼は何処へ向かおうとしていたのか。それが物語を読んでいて全く判然としないのだ。彼の、現状からの脱却を目指す上昇志向には、現在の彼の生に対する彼自身が抱いている不全感があるのは間違いない。卑しい平民出身であることに対する強烈な劣等意識が貴族階級への憎悪となって、憑かれたように彼は上へ上へと走り続ける。上昇の為なら、信仰心など持ち合わせていなくても聖職者になろうとするのが彼である。まさに偽善者そのものと云っていい。彼はかのタルチュフを師と仰いでいる。目的達成の為には手段の道徳性を問わないマキャヴェリスト。初めから価値基準などというものを彼は持っていなかった。「利益」と「力」という即物的な無-価値観が、彼だけでなく、社会全体を支配するようになっていた、それが当時の時代状況である。ニヒリズムの到来だ。彼は「走る」。その行動それ自体に、スタンダールは英雄を視た。しかしジュリヤン・ソレルが上へ上へと向かうその「上」に終わりは無い、絶対的終結は無い、他者との比較に於いて相対的に位置が変位し続けるばかりだ。「上」の彼方のその無限遠にあるのは、虚無だ。何も無いところへ向かって彼は走っているのだ。内実無き上昇志向、即物的無思想。スタンダールとその時代は、幸いにもまだそのことに対する幻滅には到っていないであろうと、この作品からは読める。

    19世紀という近代市民社会勃興期には時代を卓越する者で在り得たジュリヤン・ソレルこそ、新自由主義によって世界が覆い尽されてしまっている現代にあっては、最も凡庸な俗物だ。それが、21世紀に於けるこの物語のつまらなさとなるのであろう。何故なら、ニヒリズムの自覚と、その帰結としての即物への頽落が、現代という問題の始まりであるのだから。

    □

    「ヴェリエールの町ですべてを握る決定的文句はこれである――「利益をもたらす」」

    「ぼくの役割が終わるそのときまで、世の中はこういうものなんだろう。まわりは本物の敵ばかり。それにしてもつねに装いつづけなくてはいけないとは、何と大変なことなんだ」

    「ああ、いったい何という違いだろう! ここにあるのは何だ? ぎすぎすした、高慢な虚栄心、あらゆる色合いのうぬぼれ、それだけじゃないか」

    「凡々たる人生の焼けつく砂漠を、苦労して横断する身としては、渇きをいやしてくれる清冽な泉に出会ったようなものだ! ・・・。人生というエゴイズムの砂漠では、だれだって自分が大事なんだ」

    「そういう法律ができる以前には、自然なものといったらライオンの力か、それとも腹がへったり寒かったりする人間の欲求があるばかり。つまり一言でいって欲求だ・・・・・・」

    「ぼくは真実を愛したはずだが……真実はどこにある?・・・・・・どこもかしこも偽善ばかり、そうでなければいかさまか。・・・。だめだ、人間には人間が信用できない」

    「死の間際になって、自分相手に話している時でさえ、僕はあいかわらず偽善者のままなんだ・・・・・・。ああ、十九世紀よ!」

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    2013年12月24日
  • 赤と黒(下)

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    なにしろ、中身のしっかりした小説であったと言えるだろう。
    時代や立場を反映した人々の内面描写が素晴らしくて、その瞬間の風俗、思想をつまびらかにするものであると同時に、それゆえに、掛け値無しの心の入った恋愛小説にもなっている。
    小説的な作られたドラマの妙というよりはむしろ小説よりも奇たりえる現実の面白さ、時代の空気によって当然引き起こされるような天然のドラマの興奮、と言ったものが味わえる。良かった。

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    2013年11月16日
  • パルムの僧院(下)

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    ネタバレ

    下巻に入ってやっと運命の女性クレリアと巡り会う主人公ファブリス。その恋は成就することなく囚われの身となるが。フランス人であるスタンダールがルネサンス期のイタリアを舞台にして、なぜこの作品を書いたのか。よく分からないまま物語は終焉を迎える。なんだろう。その時代、宮廷政治という奇怪な状況、その中での純愛というものが理解しにくいのは確かである。この作品が名作と呼ばれる理由はなんだろう?

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    2013年08月28日
  • 赤と黒(上)

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    貧しく家族にも虐げられてきた青年が、その抜群の記憶力と美貌で、貴族社会に入り込み、社交界を足場に出世していく。その飛躍の鍵は、それぞれタイプの異なる2人の女性。下巻で登場するマチルドと主人公の青年ジュリアンの、プライドと激情が数行置きに交錯するあたりは、その内容にも長さにも正直うんざりするが、物語の結末のためには、そのうんざりした気分が必要なのかもしれない。主人公も2人の女も、自分や相手の激情に感動しつつ、それをいかに打算的にコントロールするかに、常に心を砕いている。それがうまくいけば、社会的には成功するがうんざりした日々が続き、失敗すれば一瞬の生の充実はあるが滅びるしかない。マチルドは、いいとこどりで生き残ったような気もするが、その後最も不幸な人生をおくるのかもしれない。

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    2013年07月17日
  • 赤と黒(下)

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    登場人物が極端な人が多すぎるけど、人間の社会と感情をえぐり出した小説としてとても面白く読んだ。ジュリアンの中身のない暗さ、マチルドの狂気、レナール夫人の優しさ、それぞれがしかるべき道を通って破滅に導かれる。ジュリアンの恋愛の駆け引きは陰険だけどそれなりに今でも通用するだろう。
    To the happy few

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    2013年04月28日
  • 赤と黒(下)

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    上巻であれだけ読むのに苦労したので、下巻はその分厚さに、読む前から尻込みしていた。

    ところがである。面白い。下巻に入った途端、私のこの本への評価が一変してしまった。
    舞台は、地方都市から大都会・パリの社交界へ。すると、それまでまどろっこしかったスタンダールの筆が、人が変わったように生き生きと感じられた。躍動感に溢れ、個性的で、したたか。フランスの歴史や当時の時代背景は全くわからないけれど、人間模様の面白さで惹きつけられる。

    そして、侯爵令嬢マチルドとの、あまりに熾烈で、同時に凍りつくような恋。
    主人公・ジュリヤンのあまりにも「感じやすい」激情と、マチルドの「高慢すぎる」退屈が、とんとん拍子に進むわけがない。駆け引きと打算、プライドと欲求、読んでいるこちらの方がひやひやする危なっかしさだ。
    二人はお互いの中に恋を求めながらも、その中に自分しか見ていないのだと思う。だから恐ろしく計算的でありながら、同時に主観的だ。その相反する感情に引き裂かれながらも、ただただ自らの身を焼き尽くそうとするかのような二人の恋に、私はひどく同情してしまった。彼らを哀れだと思ったのである。

    ・・・というわけで、私はこの本は下巻の前半三分の二くらいをとても面白く読み、その評価を☆5にしたいくらいなのだが・・・
    最後の最後の終わり方が意外にもあっさりしたものであったこと、レナール夫人の魅力がどうにも最後までしっくり来ず、いまいちその部分が納得できないこと、などを考えると、やっぱり☆4かなぁ、と思う。
    けれど、前半であれほどげんなりしたのに下巻でこんなにスリリングな読書ができたので、途中で放り投げないでよかったなあ、とも思った。

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    2013年04月09日
  • 赤と黒(上)

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    ネタバレ

    なんとも複雑な心理描写。
    なかなか、主人公に感情移入できない。
    以前から気になっていた本ではあるけど、今の自分が読んで良かったのかも。
    誘惑される夫人の気持ちはわかるから。
    身分制度のない時代に生きているので、それがもたらす人格の歪みがイマイチ理解できないけど。
    以前、修道院の話を読んだので、神学校のくだりはすんなり入ってきた。
    貴族に対する僻みみたいな曲がった根性から、悩まされるハメになったレーナル夫人が気の毒だな。

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    2013年01月06日
  • 赤と黒(上)

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    その時代背景をよく知っていればもっと楽しめたのだろうが、そうでなくても物語として十分楽しめる。金持ちへの反発、野心に燃えた主人公ジュリアンのときおりみせる矛盾した行動、二面性、不安定さが若者の精神状態をリアルに捉えているように思う。

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    2012年12月07日
  • 赤と黒(上)

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    ある青年の屈折した情熱が発露する物語。という印象でした。序盤のジュリヤンは野心を抱いているものの明確な目的がなく「育ちのいい人」たちへの嫉妬心から来る憤りに流されているようにも思えました。他人を蔑みながらも事あるごとに心変わりを見せるぶれ具合は、読者としては振り回されるのですが若者らしいとも言えます。復古王政期のフランスにおける様々な愚かしさを描く事もテーマのひとつとしてあると思うので、その知識があればもっと別の見所も得られたのではと感じますが、青年が成長するお話として読んでも続きの気になる第一部でした。

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    2012年11月26日
  • 赤と黒(上)

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    当時のフランスの状況を理解したうえで読んだらもっと楽しめたと思う。でも十分面白かった。ジュリヤンは幸せだったのかな?所々ジュリヤンが私と被っててなんかぞっとした。下巻も期待。

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    2012年11月18日
  • 赤と黒(上)

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    ずっと手を出したいと思っていた名著にやっと手を出せた。
    当時のフランスの状況のことはよくわからないが、それでも内容的に楽しめるだけの作品だと思う。

    当時の時代背景のメモ
    この作品が書かれた時代はナポレオンの時勢が終焉後の王政復古期である。
    当時の勢力抗争として考えられるのは、「王党派」(貴族、上層階級)と「自由主義勢力」(それ以外の庶民)である。「王党派」は復古した王政の権力維持を唱える保守勢力。「自由主義勢力」は革命的な勢力である。
    主人公は「自由主義勢力」の立場である一方、彼が仕えたレノール町長、恋仲になったレノール夫人は「王党派」である。

    上巻では、主人公の貴族的な「王党派」に対する憤り、革命的理想とともに、レノール夫人との階級差がある中での禁じられた恋を描いているように思う。

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    2012年10月17日
  • 赤と黒(上)

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    沸き起こる感情の前には信仰も無意味。そんなメッセージを感じた。
    僧侶達の多くが金銭欲に駈られた卑俗な存在として語られていて、宗教(カトリック)への不信感が作品ににじんでいるのが印象的。

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    2012年08月20日
  • 赤と黒(下)

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    ジュリアンがついにパリへ。
    ジュリアンはもはや、線の細い男の子ではなく、パリに出してもおかしくない、深い考えとか世渡り術とか恋愛経験を吸収した美青年になっている。

    私は古典とか歴史とか、趣味とするほど好きなわけじゃないので、心理とか恋愛テクニック方面の視点から読んでました。フランスの革命期の政治の所とかはすっとばし気味笑

    ラ・モール嬢の感じた、「私は本当はあの人に恋などしていなかったのかしら?」という当惑が本当によくわかってしまった、21の秋!
    その過去形の文体も。
    ラ・モール嬢はその美貌と高貴な身分のせいか、自尊心が高まりすぎて、感情やら、イベントやらをまるで義務のようにこなす。はい、これもした!みたいな。うれしいのに、気持ちと正反対の態度や表情になってしまう…まさにだれかさんそっくり。
    そう考えると、古典といえど悩みは全くもって現代的で、てか本当に現在進行形で、タイムマシンのよう。
    1830年に書店に並んだ本だからね!!

    にしてもすべては妊娠させてしまったことから始まったと思うな。
    ラストは、それまで2.5人称で語られていたのにちょっと不思議な展開だった。

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    2012年04月21日
  • 赤と黒(上)

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    たぶん初めて、乗り物の中で読むことができた本です。
    今まで、乗り物で本読むと気持ち悪くなってたから。

    それだけ集中して読めた面白い作品だったってこと

    主人公のジュリアン、はじめはそこまで「美少年」じゃないんだと思ってた
    作者もそうだったのかな。書いてたら付け足したくなっていったみたいな。
    金がほしい、という強すぎる思いから、僧職につくため、乗り気じゃなかったのにかかわった貴族たち。
    いつぞや自分は貴族的な生まれながら泣く泣く神学校に入る、みたいな感じになっていくジュリアン。
    目的と手段と自分の心とを分けていたはずなのに
    もういっかあ、って

    古典新訳は、内容には親しみたいが文体が、っていう需要にみごと応えてると思う。
    欲を言えば本当にもっと今の言葉遣いでもいいと思うけど。斬新で。

    あとこの本のせいで、私の現にも変な感情が吹き込まれた気がします。

    注文していた下巻が今日入荷したらしい!
    早く読みたい!こんな気分ひさしぶりだわ

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    2012年04月21日
  • 赤と黒(下)

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    誤訳と騒がれた本書だが、ジュリヤン・ソレルの未熟な面が「僕」というおとなしめの語り口とものすごく調和している。新潮文庫の「おれ」だとすごく違和感がある。野崎訳を読んだ後に他の翻訳を読むのは、今のところ抵抗がある。

    上巻の疾走感に比べ、下巻のなかばは、なかなか話が進まず中だるみしているように思えた。
    けど、ラストに向けての展開は秀逸。
    マチルドの異常さも際立っていて物語に引き込まれた。
    七月革命前のフランスの雰囲気は、きっとこんなんだったろうと味わい深く楽しめた。
    この時期のフランス小説は面白い。

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    2012年03月20日
  • パルムの僧院(上)

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    正直、前半は退屈だった。以前に読んだ赤と黒がよかったので我慢して読んでいると、後半から急に面白くなってきた。
    会いたくても会えない苦しさが伝わってくる。
    しかし、無神論の自分としては盲信による無駄な苦しみとしか感じられず、いかにキリスト教というものが、人を不幸にしてきたかをもあらためて感じてしまった。
    しかし、終わり方が急展開過ぎ…

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    2012年02月12日
  • 赤と黒(上)

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    上巻は読むのに苦労した。19世紀初頭のフランスの慣習や文化について知識がないからか。天気のように様々な面を見せるジュリアンの不安や憤りに共感することは多かった。冷静さと激しさなど、多くの正反対の性質を合わせ持つ彼だからこそ、多くの人の心に入り込めるのだろう。

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    2012年01月31日