高殿円のレビュー一覧
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前作に引き続き、主人公は鮫島静緒。
それに加えて当初は嫌味な感じが漂っていた枡家修平の物語も並行して進められていく。
一般庶民としては、「ひゃー、お金持ちの家って大変!」というなんとも情けない感想が一番に出てきてしまうのだが、見栄や家柄、そんなものに縛られてしまうことの辛さもあるのかもしれない。
本作では、桝家の実の母、四季子の存在が大きい。
登場回数はそれほど多くはないが、何故彼女が、家をシェアする静緒と桝家の家に突然やってきたのかが最後に明かされる。
家のために冷たく実施を切り捨てたのはなぜだったのか。
そして、桝家のアイデンティティを彼女がどう考えていたのか。
うまくいくことばかりではないが、「受け入れる」ことと「親」が本作の主題であろうと思う。
最後に、訳ありな女性、美谷珠理。
彼女が得たのは「自由」。
愛とか恋とか、そういったものは良くも悪くも人を縛る。
印象的だったのは、彼女が乗った新幹線「自由席」。
作中でも触れられているが、含みのある、物語だ。
受け入れることと自由は同義語だ。
また、どこかでこの外商員たちと会いたい。 -
Posted by ブクログ
第一次大戦から第二次世界大戦前までの英国領インド。イスラム教とヒンドゥ教に挟まれたパンダリーコット藩王国。
そんな動乱の最中を生きる少女の物語。
イギリスからインドの女学院へ入学。古臭い身分制度や風習の残る花嫁学校。
王子様との出会い、輝かしい宝石に、煌びやかな衣装、女子校内での女の友情。児童文学さながら、少女達には請け合いの内容だ。
薄汚れてしまった大人としては、心が浄化されるどころか、甘酸っぱくてしんどい。
とは言え、ガンジーによるインド独立運動が行われ第二次世界大戦後、独立を果たすが藩王制は崩壊する。
そして、世界はポーランド侵攻眼前に迫り、独露英の思惑が交錯する。
昨日の友や恋人、家族親族が一夜にして国境を越えられず、会えなくなったというのも、また史実。
エミリーブロンテの『嵐が丘』の超マイルド版かな?
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ネタバレ現代版、女性版という設定を抜いても、
斬新で面白かったです。
ただ設定が設定なだけに、探偵小説としては弱いです。
作品刊行時はまだありませんでしたが、
昨年ごろHuluのオリジナルドラマで「ミス・シャーロック」という女性版ホームズとワトソンを描いた作品もあり、モチーフとしてのシャーロック・ホームズが人気であることがよくわかります。
この作品では設定が今までになく、SFチックであるのも新しく面白かったです。
ミス・ハドソンがあぁなっているとは……。
そしてやたらとパンケーキが食べたくなります。
事件の動機、凶器、それからタイトルまで、女性らしさが前面に出ている作品だなと思いました。
緋色の憂鬱とは言い得て妙です。
良いところで終わっているのできっと続編があるのかなぁと思うのですが、4年は経過しているようで何時ごろ出るのでしょうか。
出版されたら読んでみたいです。 -
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富久丸百貨店女性外商員・鮫島静緒の奮闘記 第2弾
プロローグ
1.外商員、帰国する
2.外商員、動揺する
3.外商員、難敵に会う
4.外商員、窮地に立つ
5.外商員、高飛びする
7.外商員、万事休す
8.外商員、観念する
エピローグ
お得意様のフランス旅行添乗から戻った静緒を待ち受けていたのは、同居するゲイで同僚の桝家の親戚トラブルと、新しい催事の企画立案だった。
本家から養子に出され、母親の呪縛から解放されてきた桝家だが、母から静緒との同居の継続を求められ、戸惑う桝家と抗う静緒。
仕事では催事の集客が落ちている現状を打開するための案として、静緒が提案したのは上流階級同士の縁結び企画。
外商員としてまた成長を見せる静緒。
ちょっと「上流階級」の色が濃すぎて少し飽きてしまいこの星の数。
でも続きが気になります。 -
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大河ドラマにもなった戦国の女領主井伊直虎の物語。
直虎を名乗る香の幼少から亡くなるまでの物語ですが、尼時代の話がメインでした。
井伊直虎として、戦で活躍する様な物語ではありません。戦よりも、戦国時代の難しい他家との関係の中、どうやって井伊家を守り通したのかという物語。
この井伊家ってほんと大変だったんですね。
策略にはまってどんどん男が亡くなっていく。そして、その策略を図っていたのが小野政次。
敵対役としてキャラが立っていて良かったです。
そんな政次と主人公の香の微妙なそして切ない関係がまた良かったです。
さらに、香には予知能力があり、それがこの井伊家を救う事になるかと思いきや、そんなことはなく、逆に、その能力故に自分の無力さを思い知るという設定も良かったです。
本書では女の化粧がアクセントとして効いています。
最後
ー 生涯、ただ一度の紅であった。
この一文が彼女の激動の人生を表しています。
やっぱり時代小説って読むのは疲れる(笑)
名前は変わるし、婚姻関係で親戚作りしていくことから人間関係が分かりにくい。
それでも本書では、家系図がついていて、人間関係を理解しやすかったです。(何度も見直してしまった)