西炯子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近になって売れ出した漫画家・西炯子が、昔いろいろな雑誌に書いていたエッセイを1冊にまとめたもの。著者が好き勝手に書きたいことを書く、という趣旨の企画ばかりだったみたいで、素人っぽい雑文がひたすら続いている。それでも、著者のファンであり、著者のニヒリストぶりに共感できる人なら、それなりに楽しめるとは思う。個人的には、「美少年として売り出した阿部寛が、気持ち悪い中年の役を演じ始めてから生き生きとしている」なんて観察は彼女以外から聞いたことがないし、好きな男について語るエッセイで「渡邉恒雄」について5ページも書いてしまうあたりは、かなり共感してしまった。おまけ企画の「西炯子おしごと年表」には、これ
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Posted by ブクログ
ネタバレ富士見二丁目交響楽団(通称フジミ)のコンサートマスターの悠季が、帰省先の実家から帰ってくると、住んでいたアパートが全焼。
気前よくお金を実家の両親たちにも渡してきてしまったから、持っているお金もなく、銀行に行くも振り込まれているはずの給料が振り込まれておらず、大ピンチを迎える。
あちこちに連絡をして、何とか宿を確保しようとするも、折りしもお盆休み。
連絡を取ろうとした人間はことごとく不在にしている。
居場所がなくなってしまった悠季は、仕方がなくどうしても避けたかったけれども、楽団の指揮者・圭の部屋にころがりこむはめになる。
以前、悠季は圭に襲われたことがあり、和解はしたものの圭は悠 -
Posted by ブクログ
ネタバレ少し前の小説だったので、ちゃんと楽しめるかどうかちょっとだけ不安だったんですが、まったく無用の心配でした。
悠季は富士見交響楽団(通称フジミ)のコンサートマスターだった。
来るもの拒まずの姿勢の富士見交響楽団は、レベル的には高くなかったが、とても居心地のいい場所だった。
そこにある日、芸大出で留学帰りの二枚目指揮者・圭が就任してきた。
エリート指揮者がどうしてこんなところに……と疑問に思う悠季だったが、圭は初対面の時から人を見下ろすようなデカい態度。おまけに、圭の思い人は彼に夢中。
面白くない圭は彼に敵意を燃やすが……。
という話。
結局は、他の団員の話を鵜呑みにした圭が、