犬村小六のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレとある飛空士への恋歌シリーズ最終巻。
ニナ・ヴィエントが空の一族の国に行ったことで停戦協定が結ばれる。その後、イスラとレヴァーム皇国の連合は遂に空の果てに至る。この世界の構造が明らかになり、空の果ての描写は感動的なものがあった。なにより残されたものたちが、戦死していった仲間たちとの約束を果たすシーンは熱い気持ちになる。レヴァーム皇国での歓待の描写や、空の果てに至るまでの平穏な旅の描写は、恋と空戦と世界の秘密というロマン溢れる冒険の終わりが近づいているんだと感じさせられた。そして最後はカール・ラ・イールとしての正体を明かし、ニナ・ヴィエントを救うための冒険に再度出ることを発表する。イスラで仲間た -
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ネタバレ空の一族の襲撃が続くなか、クレアとカルエルは思い出のシルクラール湖でお互いの正体を知る。その前の甘酸っぱい展開から急激に世界が暗転する。分かっていた展開とはいえ苦しいものがある。そしてそのまま空の一族との決戦に挑むことになる。さらにイスラは人手不足から、カドケス高校の生徒も戦場に召集される。イスラの超弩級戦艦ルナ・バルコも空の一族の襲撃に耐えられず、敗色濃厚となったところでクレアが風呼びの力を取り戻す。カルエルからの「生きろ!!」という言葉。カルエルの母親からの言葉「あなたが許したら、光が闇をぬぐいさる」が現実になった瞬間は感極まるものがあった。タイトルにある恋歌は風呼びの歌のことだったのかー
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Posted by ブクログ
ネタバレ1巻の最後でクレア・クルスと出会い、そこから始まるイスラでの学園生活が描かれた第2巻。
イスラの美しい風景や空の描写も相まって、1巻の革命の様子から一転して平和で楽しい生活の様子が描かれている。騎士階級であるヴァンヴィ―ル組との確執はあるけど、寮での食事風景はすごく楽しそう。海に浮かべた飛空機上での野宿の描写は前作でもあり、海の美しさ、怖さ、世界の美しさがよく伝わる。「空の果て」に並ぶ創世神話上の伝説「聖泉」を発見したルイス・デ・アラルコンの言葉も印象的だった。聖泉を発見した功績を称えられるルイスだが、「自分は臆病だったから聖泉を発見して帰ってこられただけ。聖泉を発見してさらに先に進み、帰らぬ -
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ネタバレ追憶と同じ世界設定での異なる国での物語。
元バレステロス皇国第一皇子カール・ラ・イールは革命により没落し、飛空機整備士の家庭に引き取られ、カルエル・アルバスと名を変える。亡き母との約束を守るため飛空士見習いとして成長したカルエルは、「空の果て」を見つけるための三か国共同プロジェクトに参加して「空飛ぶ島」イスラに乗り込む。
前作から世界設定を引き継いでいるのもあり、空と海の描写が美しい。そして創世神話に描かれている「空の果て」を見つけるというロマンに、カルエルの復讐の行方と恋というふうに見所が多い。アルバス一家の姉妹やカルエルのキャラクターも良く、特にカルエルは没落皇子らしい、甘えん坊でありなが -
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ネタバレ前回、若干出遅れたら近所の本屋にのどこにも売ってなくて、結局取り寄せる羽目になったので、今回は事前注文しました。案の定、どこにも売ってなかった。何故だ。
届いたその日に朝までかかって読みました。いろいろあったので、ゆっくり感想書く暇がなかったけど。
やっぱり、アルテミシアこえーよ! いや、しょぼくれているアルテミシアは可愛かったし、それを心配するジャンジャックもいい感じだったので、ワンチャン和解もあるんじゃないかとか甘っちょろいこと考えていたんですが、そうは問屋が卸さなかった。デスヨネー。ソンナワケアリマセンヨネ。ここから、ジャンジャックもそういう方向に進んでしまうのか……。最終的にはガガ -
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ネタバレ犬村小六著『とある飛空士への夜想曲 下』を読み終えたとき、胸の奥に深い余韻が静かに広がった。物語が描き出すのは、ただの空戦記ではない。そこにあるのは、空を駆ける若者たちの理想と誇り、そして戦火に呑まれながらもなお人としての矜持を保とうとする魂の軌跡である。
上巻で培われた人間関係や理想が、下巻では容赦のない現実の中に晒される。しかしその中でこそ、彼らの「信念」がより鋭く、より美しく輝きを放つ。著者の筆致は、一陣の風のように軽やかでありながら、戦場の悲哀や生の重みを確かに伝えてくる。空戦の描写は息を呑むほど緻密で、同時に登場人物たちの感情の機微が織り込まれ、ページをめくるたびに胸が締めつけられ