犬村小六のレビュー一覧
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ネタバレシリーズ最長になりそうとのことだけど、全何巻だろう。希望としては8巻。1~7巻でそれぞれ表紙、最後は集合写真がいいな。ガガガは男ピン表紙がダメとかないよね?何にせよ2、3年以上のシリーズになりそうですが、今からワクワクです。
それにしても、わりと非の打ちどころのない感じで、何と言っていいのやら。全体的にベタな王道展開だと思うけど、その王道のど真ん中を堂々と歩いて行ったそんなイメージ。
何が凄いって、クライマックスのとこ。なんだよ「夜間着水」って。
飛空士シリーズと言えば空戦で、もちろんこの作品も主人公たちの飛空艇VS敵の戦闘機の描写は手に汗握るものでしたし、それはこれまでのシリーズでも変わらない。
最後は、派手な空戦で盛り上げることも出来たでしょうけど、敢えて(映像としては)地味な着水でハイライトを飾ったのは、これはもう拍手喝采です。
これ、例えばシリーズ一作目の「追憶」で、シャルルは困難な夜間着水を成し遂げたのだ!とかだったら全然盛り上がらなかったと思うんです。あれは何とかターンで良かった。
シリーズの積み重ねの中で、我々も無意識のうちに作者の飛空技術に関する知識を吸収していて、「夜間着水が非常に困難な芸当であること」をすんなりと受け入れられたんだと思います。
だからこそ、その困難な状況に仲間が力を合わせて立ち向かうという感動に浸ることが出来たんじゃないかな。
1巻でありながら、早くもシリーズものの醍醐味を醸し出しています。 -
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次期皇妃と最貧民出身の飛空士(パイロット)。敵地の中に孤立した占領地から、次期皇妃を載せて、複式偵察機が単独、敵占領空域内を翔破する。「海猫作戦」攻撃機能も無く、あるのは、飛行機の性能と、パイロットの腕だけ。本国への海上飛行中に、敵戦闘機、空中巡洋艦、空中重巡と、空中酸素魚雷「空雷」が襲う。はたして12,000KMの距離を、「お姫様」を乗せて、パイロットは飛行しきる事が出来るのか? 途中、飛行機の整備の為に立ち寄った、楽園の様な環礁での、死線を掻い潜ってきた、「姫」と「パイロット」の淡い恋心、お互いの誘惑。そして、別れ。最後の「パイロット」と機乗してきた「飛空機:サンタクルス」の大空の舞い。金のシャワーの中での、姫に送る飛空士の最後のはなむけ。「アニメ映画にもなった、すばらしい作品です。」ちなみに、敵戦闘機:真電は旧日本海軍・局地戦闘機:震電のコピーです。造形は全くほとんど同じです。この震電の機動もカッコイイ。そして、主人公の「旧日本海軍:ゼロ戦」の究極の技と言われた、「左捻り込み(イスマエル・ターン)」の描写も素晴らしい。
現実にこの業が出来たのは、旧日本海軍ゼロ戦パイロット:坂井三郎上飛曹です。 -
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ネタバレ現状での最終巻です。
姫路vs日向の西日本制覇決定戦と、ユーキとタマの夫婦漫才の2本立てというところでしょうか。
夫婦漫才の方はほのぼのしてて楽しいです。
西日本制覇決定戦は熱いですね。
澁澤美歌子がかっこいい。タケルも良い感じです。
日向の市長も変態すぎて面白いです。
3巻までの時点でユーキの正体はわかっているんですが、それ以上の正体というか裏設定まで出てきそうなところで、静の邪魔が入ったりして、どうなるんだって部分がワクワクしました。
そしてエピローグ。
いろんなものを広げたままタマが行方不明になって終了。
と、なんともすっきりしない終わり方でした。
続刊が出てるなら新章突入というところなんでしょうけど、ここまでで現状は止まっています。
タマはどこに言ったのか、キリヒトは美歌子になにをしたのか、調布新町はどうなったのか、モヤモヤしたものがいっぱいです。
でも、やっぱり面白かった。
続刊出て欲しいですね。 -
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ネタバレ・あらすじ
舞台は2つの大国、神聖レヴァーム帝国と帝政天ツ上が戦火を交える架空の世界。海に隔たれた両国の戦いでは戦闘機とそれを操る飛空士と呼ばれるパイロットが戦場の主役となる。
主人公のシャルルはレヴァーム帝国の属領自治軍のエースパイロット。
抜群の操縦技術を持ちながらも、レヴァーム人と天ツ上人との混血である”ベスタド”である彼は、生まれながらにして両者から理不尽な差別を受ける身分である。
そんな彼は敵軍に侵略されつつある戦線から、皇子の婚約者であり次期皇妃であるファナ公女を偵察機に同乗させ、一万二千キロを単機で突破すべし、との無謀な指令を受ける。
はたして二人は敵機がひしめき合う空域を切り抜け、皇国にたどり着くことができるのか・・・!?
・感想
このあらすじからも想像できるように、物語の読みどころは敵中を単機で突破する空戦の緊張感と、二人の恋模様がメインです。
シャルルとファナは命懸けの脱出行を続けるうちに徐々に惹かれあうものの、そこには絶対に超えることのできない”身分”の壁が・・・。
ともすると安易すぎる展開になってしまうところを、いわゆる「吊り橋理論」を利用して、しっかりと読者が感情移入できるようなストーリー仕立てになっています。
そして、二人の結末を見事に描き切った、切なくも清々しいエンディングがすごくいい。
理不尽でどうしようもない現実と抗いながらも、そこから目をそむけずに生きていこうとする二人の姿は、やっぱり理不尽でどうしようもない現実と折り合いをつけながら生きていく僕らにとっても感じ入るものがあります。
かつての宮崎アニメが持っていたような、ハラハラドキドキと甘酸っぱい切なさの同居する物語。1年に何冊もないくらい面白い。