くわがきあゆのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み終わって本のタイトルを改めて見ると、うわ~と思う。愛情と狂気という言葉も同時に浮かんできた。想像していた以上に怖かった。
憧れの先輩の真似をする令祥の暴走っぷりもまあまあ怖い。
自分が衆目を集めるためなら人の秘密も暴露する理央は怖いとまではいかないが、絶対に周囲にいてほしくない人物。
それを凌ぐ怖さが、殺人事件を起こした犯人だ。
さらにラストで意外な人物がこれまたサイコパスぶりを顕にし、物語は恐ろしい幕を閉じる。続きが書かれてなくて良かったとちょっと安堵(笑)。
犯行の理由がこれまた凄い。かなり犯人狂ってるとは思うけど納得というか、被害者の立場で読むと本当に余計なことは言うべきじゃない -
Posted by ブクログ
これは、まんまと騙された…としか言いようのない作品である。
物語は、地元に帰省した千秋が、偶然後輩の萌香に会い、彼女がストーカー被害に遭ってることをきかされることから始まる。
数日後に萌香が、何者かに刺殺される。
千秋は、萌香を殺した犯人を捜すため、仕事の休みには、彼女の服装を真似て、大学やバイト先を調べ廻るようになる。
そこから、登場人物が複雑に絡み合っていく。
その犯人を見つけることが、警察へ突き出すでもなく、復讐すべく殺す目的でもないことはわかるのだが…
読み進めながらも決して心の中は、気持ちの良いものではなく、常に沸々と暗いものが湧き上がる。
なんとも言えない気になりながらもな -
Posted by ブクログ
ネタバレ2021/11/16 読書メーターで当選したものが送られてくる。
2022/3/5〜3/7
読書メーターのプレゼント企画で当選した本。初めて読む作家さん。第8回暮らしの小説大賞受賞作。
帰省先で後輩の萌香に会い、ストーカー被害にあっていると聞かされた千秋。その萌香が殺人事件に巻き込まれて死亡する。犯人を探し出そうとした千秋は、萌香の服装を真似て歩き回ることで犯人を探そうとした。もう一つの話の流れと絡み合うようにストーリーは展開するが、終盤その2つのストーリーが合致するとき、物語の世界が一転するどんでん返し。うーん、なかなか微妙な展開ではある。が、まあうまく騙されたかなぁ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ展開が早くて読みやすいけれど、肝心なオチが
これをやったのはこの人、何故ならヤバイ人だから
あれをやったのはあの人、何故ならヤバイ人だから
それをやったのはその人、何故ならヤバイ人だから
ヒロインの周りに集まるヤバイ人達展覧会
・・・ちょっと無茶苦茶じゃないだろうか?
「あらゆる『あかん人(ヤバイ人)』を登場させてみようと思いました」らしいけど
この人もあの人もあかん人かと思いきや、本当にあかんのはこの人!全部この人がやってました!!がミステリの醍醐味じゃないの?
おまけに、ずっと気弱でウジウジしていたヒロインが最後で吹っ切れたと思ったら、がっつり闇落ち
救いがなくて、読後感が悪いな -
Posted by ブクログ
[このミス]大賞シリーズと紹介されてたので読んでみた。
あらすじとしては、飲食店経営をしている父親がある日日通り魔に殺害され、母は失踪、それぞれ親戚に引き取られた姉妹の不遇な人生の話。
成人した2人が各々生活をしていた所に、妹が遺体で発見され、姉が通り魔事件、妹の殺害事件、の解決に向けて動く話。
頭がおかしい人物が多く登場し、裏切りや、人の性格の裏側がより濃くでていて、いい意味でよく騙されるストーリーになっている。
ほぼ全員の登場人物の、最初の印象と読み進めた後の性格、内面が異なっていて、驚きの連続であった。
登場人物も少なく、特に複雑であったり、難しい内容ではないので、スラスラと読め