本田秀夫のレビュー一覧
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テストで高い点を取れる子、運動ができる子、友達がたくさんいる子… 学校生活が充実してそうな子を見ると「それに比べて自分は…」と落ち込んだり、又は何かちょっとしたきっかけで「自分は周りとは違う突出した才能を持っているんじゃないか」と過大評価し自己愛が肥大化していったり。
客観性が未熟で自分をはかる物差し が極端な思春期時代。
そんな感情の暴走に追い詰められそうな時、本書はこれから先、どう分別して自分軸を確立していけけばいいのか、道しるべとなってくれる良書。
グラグラだった足元がグッと固まるような安心感で包まれる。
定期的に読み返したい一冊。 -
Posted by ブクログ
多くの知的障害や発達障害の子どもやその親に関わってきた医師だからこそ、必要な支援や、未来の選択肢の実例などが紹介されていた。
この特性を持つ子供を育てていると、どうしても周りとの違いに焦る機会が多く、今の関わり方が正解なのか、正解はわからないけど現状で手一杯で、その先はどうすれば良いのかがイメージできない。
なので本書にて「知的障害や発達障害の子供の成長目標は、能力を平均に伸ばすことではなく、情緒を安定させること」といった感じの内容に、安心感を感じることができた。
またそれぞれの時期での支援方法や関わり方も非常に参考になり、考えていたよりも未来の選択肢が多いことを知ることができてとても良 -
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発達障害の子から見た「学校」というのはどういうところなのか大変分かりやすかった。
困りごとの具体例に対して、「親ができること」「先生ができること」「協力してできること」という3つの視点で支援が書かれているのもよかった。
娘を支援級に入れるのかどうか迷っている今日この頃。
この本では、発達障害のある子は1年生から支援級などの特別な場で教育を受けた方がよいとはっきりと書かれていて、少し面食らった。でも、発達障害のある子は定型発達の子とは分けるというようなものじゃなくて、保険をかけるだけという考え方がとても納得できるものだった。失敗経験をさせてから、取り戻すことは難しいということも確かにな…と感じ -
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思春期の発達障害の子どもへの対応のヒントが欲しくて読みました。
・自立に必要なのは【自己決定力】と【相談力】
・思春期以降の支援は【支援付き試行錯誤】
・本人が【マジョリティとなる場所】を選ぶ
-----説明-----
【自己決定力】
・本人がやりたがることは犯罪行為や危険を伴う行為でなければ基本的にやらせてみる
【支援付きの試行錯誤】
・本人がやりたいと思ったことをやってみる。その結果、本人が次にどうするかを考えることに、大人は丁寧に付き合っていく。
・失敗するのが目に見えているときにも助言は控える。予想通りに失敗しても絶対に責めない。
・浮き沈みを支えながら、本人が試行錯誤を続けて -
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塾で教えています。学習障害(LD)と思われる生徒と接する機会もありますのでこの本を読んでみることにしました。
総合的な入門書でわかりやすいです。
勉強が苦手な子の場合、別の学び方を提案する、
の項が参考になりました。
タブレットにも言及してあり、
過去に、読むのが苦手、また紙に字を書いたりも苦手…自分なりに一生懸命書いてはいますが読みづらい字を書く生徒を教えていたことがあります。その子は
タブレットだとストレスがないようで、あれこれ取り組んでいました。
立場上、自分で字を書くよう勧めてしまいますが、特性に応じて学び方を変えていくことの必要性を本書を通じて痛感しました。 -
Posted by ブクログ
発達障害について、知識を広げ深めることができる良い本でした。
発達障害らしき傾向が強い人(診断は無し)と職場の同じグループで働いていた時があったが、チームワークが非常に難しく、上司や他の口の堅い同僚や産業医、発達障害セミナーの講師にまで相談したことがあったが、結局銀の弾丸は無く、その道のプロでも慎重に対応を考えていかないといけない難しい問題と言われたことを思い出した。結果的に周りのメンバーが、その人のパフォーマンスを最大化できるように配慮・工夫しながら、チームとしての働き方を模索していこうということになったが、程なくして退職してしまった。
しかし、そうした特性を持つ人間が一定数いて、脳構造の違