石川幹人のレビュー一覧
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夢をよくみる。人がみた夢の話を聞くのも好きだ。亡くなった人が出てきたり、知らなかった事実と符合する内容だったり…。そのような夢をみた意味を考えたくなるが、宗教やオカルトに傾倒しているわけではない。すべて自分の隠れた願望や悩み、とされるのも腑に落ちない。もっと違うアプローチはないかと思っていたときに出会った本。
意識が無意識の中で創造されたものを引っ張り上げるような感覚かとイメージするが、著者はそれを「意識が無意識を手なずけている」と表現する。
「超常現象を通常の現象と接続して捉えられれば」研究も進むし、個人としては何かを創造できる可能性が高まるという恩恵がある、と解釈できそうだ。
あー、よかった。これで心置きなく夢の分析ができる! -
Posted by ブクログ
人間の行動や感情は、進化の法則から逃れることができない。生物は環境に適応した結果として進化し、生き延びてきた。この進化の過程で生まれた心理的特性は、現代を生きる私たちの中にも深く刻まれている。
人類は約200万年もの間、狩猟採集生活を送ってきた。小集団での生活が人類の行動の基本であり、それぞれの人間には集団内での明確な役割があった。先史時代の小集団では、どのような行動を取るべきかがある程度決められていた。つまり、現代のように自分で自由に人生を選択するという状況を、人間は長い歴史の中で経験してこなかったのである。
このような進化的背景を踏まえると、他人に理解されないことは当たり前だと言える。しかし同時に、自分のことを理解してくれる人間は必ずいるという事実も忘れてはならない。このことを肝に銘じて、人生を生きる希望を見出していくことが重要である。現代はSNSの発達により、多くの人と繋がれる時代になった。身の回りの人に理解されなくても、日本中、世界中には必ず自分のことを理解してくれる人間がいる。
かつて狩猟採集時代において、孤独は人間にとって死を意味するものだった。集団から離れることは生存の危機に直結していたため、孤独を怖がる傾向は進化的に刻み込まれている。しかし現代において、孤独が実際の死につながることはほぼありえない。孤独になることは決して恐れる価値のあるものではないということを、私たちは意識しておく必要がある。 -
Posted by ブクログ
体と同じく心も進化したが、この一万年環境変化に付いていけていないのがいまの人類
危険の回避、配偶者の選択、家族を守る心、食べ物知識、友人関係の構築、こうした能力を持つ個体が生き残って子孫を起こし人類全体の特徴となった。
生まれか育ちかではなく生まれも育ちもと考える。
進化心理学では環境適応の趣旨の側面から考えることがより重要と考えられている。
人類は2000000年もの間狩猟と採集で生き延びてきた。
密な協力をむすべる人間関係は最大で150名。これをダンバー数と言う。
これを超えた人間が接触するためには宗教が必要であるとダンバーは主張した。
集団のメンバーは誰も平等に扱われた。
生き残るためのルールを破るのはご法度であった。
助け合いの精神を持つ人間が生き残ってきた。
裏切り行為の代償は死
肯定的な感情への共感を集団内の協力を促す。
否定的な感情への共感は同情や罪悪感を生んだ。
サイコパスのような集団を見出しかねない性質を持つ人が出せなかった理由ですが、当時の危険な環境下での生活では、恐怖心がない人が危険な役割を引き受けてくれるので重宝されたからだと考えられている。ケビンダツトン。
2,000,000年間、10万世代に及ぶ長い時間をかけて人間の心は狩猟採集生活に適応して進化してきた。濃厚牧畜に変わってからおよそ一万年、500世代では環境に適応して進化するにはあまりにも時間が短すぎる。
食料の安定供給と手順により生活基盤が安定、子孫を残せたが弊害も多かった。
濃厚牧畜生活環境と心身の爪が生まれ産業革命以降それが非常に大きくなった。人間は急激な環境変化に追いつけていないのだ。
学校も会社も本当の意味での協力集団ではない。
帰属意識の行き場がない現代なのである。
学校や会社は単に人が集まっているだけで政治に関わる運命共同体ではない。集団に貢献したいと言う帰属意識が十分に満たされていないのだ。現代社会では職業選択の自由がある仕事を自由に選べる状況に人間の頃は対応できていない。
現代人は近代化した生活の中で狩猟採集時代の能力をやりくりして生きているものづくりは対人関係能力は現代社会でも役に立っている。
自分の居場所がないと言う悩みは当たり前。自分が所存していると感じられる集団を探してみること、自分がどれだけ家族に助けられているかを再認識することで居場所がないと感じられなくなるかもしれません。努力をしなければ居場所はずっと見つからない。
集団のメンバーから承認される事は集団のメンバーとして生きることができるということであつた。
その感覚が承認欲求として受け継がれている。
小さな喜びを積み重ねていくことが幸せを感じるためのコツと言える。食事が食べられる。安全である生き残る。子供が育つ。
人間は自分で決めることがもともと苦手である。情報過多の時代に我々は適応できていないのである。
男女間で話が噛み合わないとしたら感じたら話す形を切り替えてみよう。共感と解決策の提示。。
たくさんの人と同時に付き合う事は難しい。150名が限界。
人間には仕事や勉強が楽しいと思える心の働きが備わっていません。仕事や勉強したくないと思ってしまうのは仕方のないことなのです。
勉強が重要になったのはせいぜい100年か200年の話です。現代の環境に人間の心が追いついていないのです。
人には2種類ある、子育てのために発達した嫉妬と罪悪感。利益を取り戻そうとする感情、優先権に対する上位の個体に嫉妬する。
マウントを取る心理
階級が上であることを示し相手より優位に立とうとする。
自分より下の階級がいることで安心する。
いじめが起きる。
人はそもそもどんな情報でも信用してしまいやすい性質を持つ。特に有名人や知り合いの情報は鵜呑みにしやすい。共感し合う仮想的な協力集団を求めてしまう。同じ価値観の集団の中にいることで自己肯定感が満たされる。人間の心は情報センターで機能が低い。おいしいお金の話には裏がある。
運命社会は不特定多数の人がお金を介して間接的に協力し合う社会である。人間はお腹いっぱい食べると幸せを感じるようにできているこれは狩猟採集時代に食べれる時に食べるのが基本であったからである。糖分、塩分、油脂、タンパク質。これらの栄養素は下手に取れるものではなかった。だから食いすぎてしまうのだ。
人間は3つの心を持っている。猿の心、草原で進化した人の心、理性を中心とした文明の心
人間の暴力は減っている。進化心理学者のスティーブンピンカーは、人類史の暴力、と言う著作にまとめた。
戦争の根本は人口問題になる。
人間の生活の中で日々感じている子でもそういうもんだから仕方ないと割り切った上で対策を探すしかない。その悩みは人類共通のものだった。
現在は誰かの承認がなくても生きていける時代であり、存在価値を認めてもらう事は2000000年年以上によって人類に受け継がれてきた欲求である、だから承認されたいと願うのは仕方のないこと。現代社会は一切無いのである。
今いる場所が唯一の居場所ではない、仲間外れにされてしまってもその仲間がいると考えよう。その場所は現在では唯一無二の場所ではない。それを勘違いしてはいけない。
学校の成績だけがあなたの全てではない。もしあなたが何ができないと悩んでいるのならあなたのできることも才能伸ばす努力をしよう。少しだけ勇気を振り絞って様々な環境を経験すればきっとあなたに合った場所が見つかるはずである。現代人は恵まれている才能を見つけやすい時代なのだ。
努力すれば必ず成果が出ると言う考え方は誤りであり遺伝と環境があっていなければ大きな成果は望めないのである。
だらしないのが人間の性、自分をコントロールできる環境性強い子子子子子の習慣付けは訓練を重ねることである。週刊付けるくれる環境で改善が可能だ。
男らしさ女らしさは時代遅れである。淘汰の圧は低下しているのだ
相互理解ができるようには人間は進化してしていない。狩猟採集時代と比べ人間の関係は希薄になっているため他人のことを深く理解できないのは当たり前だ。現代の他者理解は困難である。
収入の増加と幸福感は比例しない。
人は騙されやすい、フェイクを見抜く目を養う。提示された情報を鵜呑みにする前に、これは本当に信頼できるのか?、信頼できると判断したのはなぜか?冷静に考えることが大事。信頼できると判断した理由が客観的なものでないのなら、それは相手を信じたいと言う人間の心理を利用したフェイクである可能性が高い。
内向型の人間の時代がやってくる。内向型は欠点でなく長所だよ、コツコツと仕事に出ようとしない子方人間の方が成功を出しやすい時代になっている。
進化心理学の混合
究極の要因はどこにあるのだろうと新刊に説明を求めていく状況になっている。まずは哲学を学んではどうであろうか。
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Posted by ブクログ
著者が後書きで述べているように、本書は「生物学的な観点から心理を語る」本である。
モヤモヤする時は心理学や脳科学の本に救いを求めることが多かったのだが、それらの多くは個人の体験に原因を求める内容だったため、ピンと来ないことが多かった。
本書の特筆すべき点は、個人の不安・悩みを「生物として人間の中に組み込まれている情報」を原因としているところだ。原因不明の不安に捕らわれるのも、「旧い脳がそう感じるようにできている」と言われれば「なるほど」と腹落ちできる。
文体は軽く、かなり端折ったロジックで進むが、個人的にはとても救われた本である。
<アンダーライン>
★★★★★
たとえば、大災害が起きてそれを生き延びれば、危険を脱したと認識できて不安が去ります。「上司の小言なんか大したことないや」とも思えてきます。つまり、安全な文明社会では、「恐怖がやってきてそれを解消する」という自然界でふつうに起きていた循環がなくなったがために、不安が高じるのです。
私たちは、ごく小さな危険を過大視して、恐怖を慢性化させているのです。
★★★★注意散漫は、もっと大事なことに気づいたときに、そちらに思考を切り替えるための自然な仕組みなのです
★★★★★
後悔すると行動の成功確率が上がるので、本来後悔はいいことなのです
★★★★★
生物学的に感情は、動物の行動を起こしたり方向づけたりするものです。現状が満ち足りた状態であると、新たな行動を起こさなくてよいので、感情が喚起される必要がないのです。
つみり、幸せなはずの状態では、幸福感は喚起されない
★★★★
人に頼れない人は「頼ったあとのこと」を考えてしまうのです。
負債感が妨げになっている。
★★★★
私たちは「自分の揺らぎ」が不安になるように進化している
★★★★★
(墓は)誰のものかわからない遺伝情報よりも、個人としてのアイデンティティの存続を大切にした
★★★★★
人生がむなしくなる人はマキシマイザー。サティスファイサーは適度に満足する人
★★★★★
サティスファイサーは「挑戦している今が楽しい」と感じる -
Posted by ブクログ
たとえば幽霊について「存在するか否か」で考えるのではなく、「幽霊(という現象や概念)は役に立つかどうか」で考えるのは、非常に有益な視点だと思います。
また、存在についても、「心理的存在(個人的存在)」「社会的存在」「物理的存在」の段階を追っている点も、有益な視点だと思います。
若干、超常現象に肩入れしている印象はありますが、そのバイアスを排除して読むことができれば、示唆に富んだ本だと思います。
科学にとって「疑う」ことは非常に大切な姿勢ですが、「疑う」ことと「否定する」ことは違います。
そういった、科学の基本的な姿勢を確認できる、という意味でも、よい本だと思います。 -
Posted by ブクログ
なぜ人は悩むのかを、進化心理学など科学的な視点から解説した本。本書を読んで、自分が悩んでいることにもそれなりの理由があり、悩まなくてもいいのだと思えた。
太古の時代から生き延びるために、人は悩むように脳が働くことや、悩んでもしょうがないことが数多く紹介されている。
日本は和を重んじるあまり、周囲を気にしすぎる不安社会になっているという。
また、自分の個性を冷静に見つめる「クールマインド」と、何事にも楽しんで挑戦する「ホットハート」を広める必要があると説いている。
「努力すれば何とかなる」「できないのは努力不足」といった精神論を退ける考え方も納得できた。