あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
ヒトの本能からわかる「心のしくみ」
あなたが生きやすくなる
心のメカニズムをアップグレードする
現代を気楽に生きるヒトとしての正しい諦め方
承認欲求に依存しないための思考のコツ
ヒトの本能が求める幸せの最適解とは?
一万年進化しない価値観との向き合い方
悩みの原因は同居している「3つの心」
現代社会に合わせた
生きやすい心のあり方
「進化心理学」は人間の心理を進化生物学の観点から解き明かそうとする心理学の一分野です。比較的新しい学問ですが、近年大きな注目を浴びています。
本書では、「進化心理学とは何か?」という基本的な解説から、人間の心が進化の過程でどのように形成されてきたのか、さらに急激に進歩した文明と進化しない人間の心のミスマッチについて取り上げます。そのことから生じた現代社会に生きる私たちの“心の問題”にフォーカスし、その解決策となる、時代に合わせた心のあり方をレクチャーします。
人間の心は進化の過程でどのように形成されてきたのか?
第1章 生き残った者だけが残る! 適応と自然選択
第2章 協力と信頼の誕生 狩猟採集で形づくられた人間の心
第3章 一万年前と変わらない心 現代社会と心の不適合
第4章 悩んでも仕方ない これからの時代を生きていくために
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
体と同じく心も進化したが、この一万年環境変化に付いていけていないのがいまの人類
危険の回避、配偶者の選択、家族を守る心、食べ物知識、友人関係の構築、こうした能力を持つ個体が生き残って子孫を起こし人類全体の特徴となった。
生まれか育ちかではなく生まれも育ちもと考える。
進化心理学では環境適応の趣旨の側面から考えることがより重要と考えられている。
人類は2000000年もの間狩猟と採集で生き延びてきた。
密な協力をむすべる人間関係は最大で150名。これをダンバー数と言う。
これを超えた人間が接触するためには宗教が必要であるとダンバーは主張した。
集団のメンバーは誰も平等に扱われた。
生き残るためのルールを破るのはご法度であった。
助け合いの精神を持つ人間が生き残ってきた。
裏切り行為の代償は死
肯定的な感情への共感を集団内の協力を促す。
否定的な感情への共感は同情や罪悪感を生んだ。
サイコパスのような集団を見出しかねない性質を持つ人が出せなかった理由ですが、当時の危険な環境下での生活では、恐怖心がない人が危険な役割を引き受けてくれるので重宝されたからだと考えられている。ケビンダツトン。
2,000,000年間、10万世代に及ぶ長い時間をかけて人間の心は狩猟採集生活に適応して進化してきた。濃厚牧畜に変わってからおよそ一万年、500世代では環境に適応して進化するにはあまりにも時間が短すぎる。
食料の安定供給と手順により生活基盤が安定、子孫を残せたが弊害も多かった。
濃厚牧畜生活環境と心身の爪が生まれ産業革命以降それが非常に大きくなった。人間は急激な環境変化に追いつけていないのだ。
学校も会社も本当の意味での協力集団ではない。
帰属意識の行き場がない現代なのである。
学校や会社は単に人が集まっているだけで政治に関わる運命共同体ではない。集団に貢献したいと言う帰属意識が十分に満たされていないのだ。現代社会では職業選択の自由がある仕事を自由に選べる状況に人間の頃は対応できていない。
現代人は近代化した生活の中で狩猟採集時代の能力をやりくりして生きているものづくりは対人関係能力は現代社会でも役に立っている。
自分の居場所がないと言う悩みは当たり前。自分が所存していると感じられる集団を探してみること、自分がどれだけ家族に助けられているかを再認識することで居場所がないと感じられなくなるかもしれません。努力をしなければ居場所はずっと見つからない。
集団のメンバーから承認される事は集団のメンバーとして生きることができるということであつた。
その感覚が承認欲求として受け継がれている。
小さな喜びを積み重ねていくことが幸せを感じるためのコツと言える。食事が食べられる。安全である生き残る。子供が育つ。
人間は自分で決めることがもともと苦手である。情報過多の時代に我々は適応できていないのである。
男女間で話が噛み合わないとしたら感じたら話す形を切り替えてみよう。共感と解決策の提示。。
たくさんの人と同時に付き合う事は難しい。150名が限界。
人間には仕事や勉強が楽しいと思える心の働きが備わっていません。仕事や勉強したくないと思ってしまうのは仕方のないことなのです。
勉強が重要になったのはせいぜい100年か200年の話です。現代の環境に人間の心が追いついていないのです。
人には2種類ある、子育てのために発達した嫉妬と罪悪感。利益を取り戻そうとする感情、優先権に対する上位の個体に嫉妬する。
マウントを取る心理
階級が上であることを示し相手より優位に立とうとする。
自分より下の階級がいることで安心する。
いじめが起きる。
人はそもそもどんな情報でも信用してしまいやすい性質を持つ。特に有名人や知り合いの情報は鵜呑みにしやすい。共感し合う仮想的な協力集団を求めてしまう。同じ価値観の集団の中にいることで自己肯定感が満たされる。人間の心は情報センターで機能が低い。おいしいお金の話には裏がある。
運命社会は不特定多数の人がお金を介して間接的に協力し合う社会である。人間はお腹いっぱい食べると幸せを感じるようにできているこれは狩猟採集時代に食べれる時に食べるのが基本であったからである。糖分、塩分、油脂、タンパク質。これらの栄養素は下手に取れるものではなかった。だから食いすぎてしまうのだ。
人間は3つの心を持っている。猿の心、草原で進化した人の心、理性を中心とした文明の心
人間の暴力は減っている。進化心理学者のスティーブンピンカーは、人類史の暴力、と言う著作にまとめた。
戦争の根本は人口問題になる。
人間の生活の中で日々感じている子でもそういうもんだから仕方ないと割り切った上で対策を探すしかない。その悩みは人類共通のものだった。
現在は誰かの承認がなくても生きていける時代であり、存在価値を認めてもらう事は2000000年年以上によって人類に受け継がれてきた欲求である、だから承認されたいと願うのは仕方のないこと。現代社会は一切無いのである。
今いる場所が唯一の居場所ではない、仲間外れにされてしまってもその仲間がいると考えよう。その場所は現在では唯一無二の場所ではない。それを勘違いしてはいけない。
学校の成績だけがあなたの全てではない。もしあなたが何ができないと悩んでいるのならあなたのできることも才能伸ばす努力をしよう。少しだけ勇気を振り絞って様々な環境を経験すればきっとあなたに合った場所が見つかるはずである。現代人は恵まれている才能を見つけやすい時代なのだ。
努力すれば必ず成果が出ると言う考え方は誤りであり遺伝と環境があっていなければ大きな成果は望めないのである。
だらしないのが人間の性、自分をコントロールできる環境性強い子子子子子の習慣付けは訓練を重ねることである。週刊付けるくれる環境で改善が可能だ。
男らしさ女らしさは時代遅れである。淘汰の圧は低下しているのだ
相互理解ができるようには人間は進化してしていない。狩猟採集時代と比べ人間の関係は希薄になっているため他人のことを深く理解できないのは当たり前だ。現代の他者理解は困難である。
収入の増加と幸福感は比例しない。
人は騙されやすい、フェイクを見抜く目を養う。提示された情報を鵜呑みにする前に、これは本当に信頼できるのか?、信頼できると判断したのはなぜか?冷静に考えることが大事。信頼できると判断した理由が客観的なものでないのなら、それは相手を信じたいと言う人間の心理を利用したフェイクである可能性が高い。
内向型の人間の時代がやってくる。内向型は欠点でなく長所だよ、コツコツと仕事に出ようとしない子方人間の方が成功を出しやすい時代になっている。
進化心理学の混合
究極の要因はどこにあるのだろうと新刊に説明を求めていく状況になっている。まずは哲学を学んではどうであろうか。
Posted by ブクログ
自分が感じる社会での生きづらさに説明がついたりするのかしら、と思って読んでみた。
進化心理学とは、人間の心理を進化生物学の観点から解き明かす学問。
近代文明になってからまだ数百年、その前に万年続いた狩猟採集時代の影響が、現代の人間にも色濃く残っているという。
マウントを取りたがったり、男らしさ女らしさの由来、孤立を怖がる心理など。
サル、ヒト、文明と、相反する三つの心を持った現代人類は、その矛盾を抱えたまま発達した社会で生きていくため、思い悩むのは仕方のない事らしい。
説明されると納得いくことばかりだったけれど、そこで解決策が提示されるわけではなく、ただ理解するという感触だった。
でも、生きづらいのも仕方のない事だと知ると、少し気が楽になる気もする。
印象的なのは遺伝の話。
生まれか育ちか、については、現代ではほぼ半分ずつという見解がでているらしい。とりわけ、能力面では遺伝が、性格面では環境が大きく影響するとのこと。
何とも言えない結果だけど、本人の捉え方次第なのは変わらないなと思う。