【感想・ネタバレ】科学がつきとめた疑似科学のレビュー

あらすじ

何が「科学的」かが図解でわかる、現代を賢く生き延びるための「科学リテラシー」の教科書!

「エビデンスの有無」だけでは不十分! 「専門家の意見」が一番信用できない!?
ホメオパシー、デトックス、ブルーライトカット、水素水、電磁波有害説、牛乳有害説、シリカ水、メンタリズム、血液型性格診断、磁気治療器、EPA、DHA、O-リングテスト、血液クレンジング、漢方、マイナスイオン、GABA、などなどなど…日常にあふれる「これって効くの?」「あれって本当に効果あるの?」といった物事を、「理論」「データ」「理論とデータ」「社会」の4つの観点で判定します。

「トクホと機能性表示食品の違いって?」「確証バイアスって何?」「信頼できるメタ分析とは?」「プラセボ効果って本当?」などの疑問もしっかり解説。「学会」や「専門家」などの過度な権威付けに騙されず、科学的な成果を享受しつつ、疑似科学を見抜くスキルを身につける、何も信じられないこの時代をサバイブするための必読書!

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Posted by ブクログ

とても面白かった!自分が疑似科学にハマっていないか、変なことを言っていないかチェックするためにも手元に常に置いておきたいと思いました。買ってよかった!

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

科学と疑似科学ははっきりとは線引きできないものの、だからこそ自分でその真偽を見極めていかなければならない。
ただ、疑似科学ではあっても、相手に押し付けるものでなければいいと個人的には感じている。天気に関する経験則のように、後々それが科学となりえるものもあるのだ。
信じるのは自由だ。ただ、相手に信じさせるため、真実を追求するためには説得力が必要である。

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2025年01月26日

Posted by ブクログ

疑似科学について様々な商品や健康関連について、知られていない商品もあった。学生にとってはSNSでの関連で紹介されていることは少ないが大人にとっては騙された経験を振り返るのにはいい本であろう。

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2024年09月12日

Posted by ブクログ

デトックス、ブルーライト、GABA… 世の中には一見効果がありそうで無かったり悪影響がありそうでなかったり様々な疑似科学が蔓延っている。本書では特に話題となったトピックを取り上げ徹底検証。図解で分かりやすいですが扱うワードはなかなかに高度。おすすめ本です。

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2024年04月06日

Posted by ブクログ

牛乳有害論とか水からの伝言とか、懐かしいのやら未だ小銭稼ぎしてる奴やら沢山出てきてそれだけで楽しいんだけど、単なる見本市じゃなくて考え方から教えてくれる良い本だ。きっと生涯役立つ。エビデンスは有無でなく強弱が大事なのね

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2024年02月21日

Posted by ブクログ

疑似科学個別議題の批判については良いと思う。
ただし飛行機の飛ぶ原理が分かってない(慎重な表現になってはいるので誠実ではあるが、もっと別の例のほうが良いのでは)とか、クリティカルシンキングが何であるかといった記述はやや微妙に感じた。
科学に関してざっくり知るにはいい本。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

内容は難しいが興味深い
自分のリテラシーの低さに驚く
もっと自分で正しく判断できるようにならないと!踊らされてばがりなんだなぁという事実に驚いた

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2025年04月29日

Posted by ブクログ

世間にあふれる疑似科学。思いつくだけでも、電磁波、水素水、コラーゲンやデトックス、シミが消えます、これで痩せます、フサフサになりますetc・・効果があるのかないのか、というシロモノが多い。そんな疑問に対して、「それを見抜く目」をどう養うかという観点と、その商品自体の真偽を問うのが本書。素晴らしい。

例えば、「水の色が濁って毒素を排出している気になる」系の内容。これは、販売促進のための演出であり「食塩水に電極の鉄を溶かす」などの単純な化学反応を利用しているケースが多いのだという。

面白かったのは、青色光の話。かつて、イギリスの治安の悪い都市において、住民の安全や環境を改善するために街灯を青色に変えた。その理由は、麻薬常習者が薬物を注射するための腕の静脈を見えにくくさせるためであった。実際、この取り組みによって麻薬関連の犯罪数が減ったようだが、犯罪数全体が減ったのではなく、もともといた麻薬常習者がほかの地域に移動したに過ぎないようだ。これを「青色の街灯にして犯罪が減った」と報道した所、あたかも青色光による心理効果で犯罪が減ったかのように「誤って」広まってしまったらしい。マジか。なんか優しい光っぽいし、それで自殺が減るとかいう話も含めて、信じていた。

こういう話が色々とあって面白い。真偽を養う目としては、例えば、査読付き論文の話。査読とは、科学あるいは学術の方法論に基づいているかどうかや、投稿された雑誌の方針に適した内容であるかどうかであり、論文に書かれている内容が「客観的な真実」であることを保証しているわけではない。査読制度は疑似科学を判別するゲートキーパーではない、という内容とか。

こういう本を読んでリテラシーを高めることによって、雰囲気や世評で判断しないという事はとても大事な事だと思う。

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2025年02月21日

Posted by ブクログ

『エビデンスを嫌う人たち』の流れで読んだので流し読みで軽く読めた。
こっちのほうが図解入りだし、表現も優しく、ニュースになるような具体例も多く取り扱われてるのでとっつきやすい。

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2024年09月03日

Posted by ブクログ

 科学とは何かの考え、その上で疑似科学との線引き(グレーな領域が存在する)、疑似科学の見抜き方の次の視点が事例を交えて書かれている。理論、データ、理論とデータの関係性、現代社会、人間。疑似科学という切り口の本のあまり見かけないため、参考になり、面白く読めた。

1. 科学とは何か
・科学:一定の目的・方法のもとに種々の事象を研究する認識活動および、その成果としての体系的知識(小学館デジタル大辞泉)、自然科学だけでなく社会科学や人文科学も科学の対象範囲
・ある理論に基づき具体的な仮説を設定し、それがデータによって検証されることによって理論が正当化され、一般化していく→科学とは方法論そのもの
・クリティカルシンキング(批判的思考):論理的、客観的で偏りのない思考であり、自分の推論過程を意識的に吟味する反省的思考
・科学と科学でないもの(≒疑似科学)の線引き→画一的な線引きは不可能(境界設定問題)
・例えば、飛行機が飛んでいる理論の詳細は確立できていないが(疑似科学的)、飛行機は飛ぶという再現性は抜群にある(科学的)
・科学リテラシー:疑問を認識し、新しい知識を獲得し、科学的な事象を説明し、証拠に基づいた滅論を導き出すための知識とその活用(OECD-PISA)
・科学的な証明→科学において確実な証明は不可能。データによる検証は限定した範囲でしか行えず、つねに不完全であるため
・反証可能性:ある仮説に対して証拠による反証によってその仮説を修正できる構図にあるか。こうした想定がないものは疑似科学と判定できる
・パラダイム:科学者集団が共有している規範や体系、世界観のようなもの。この枠組みが別の枠組みへと革命的に転換することをパラダイム転換と呼ぶ
・科学と疑似科学の間:科学~発展途上の科学(暫定的に科学とみなせるが、今後の研究によって科学と言えない状況になる可能性もあり)~未科学(今のところ科学と言えないが、研究を積み重ねた結果、科学と言える段階に進む可能性もあり)~疑似科学(科学に至るためには今後かなりの知見を積み重ねなければならない。社会への適用は控えたほうがよい)
・疑似科学を見抜くための4つの視点:①物事のプロセスが説明できるかという「理論」、②仮説に基づいた結果があるかという「データ」、③理論とデータがきちんと関連しているのかという「理論とデータ」、④経験としての効果や世間での受け入れられ方などの「社会」
2. 疑似科学の「理論」の見抜き方
・科学に大事なのは「定義」→対象がどのような物かを定義しなければ議論は始まらない
・ホメオパシー→もとの自然治癒力以上の効果を期待できる必要がある → 疑似科学
・ラジウム温泉やラドン温泉→ホルミシス効果→注意が必要
・デトックス→何を排出?
・ブルーライト→データによる検証がほとんどない
3. 疑似科学の「データ」の見抜き方
・疑似相関:本来は因果関係がないのに、隠れた要因によって因果関係があるかのように推測されること→相関関係を精査して注意(3た論法では弱い。四分割表やランダム化比較試験など)
・誰がやっても同じ結果が得られるか(再現性)、思い込みや主観的な印象を極力排したデータであるか(客観性)が科学的なデータとして重要
・信頼度の順 → 医薬品>トクホ>機能性表示食品>美容品など
・専門家の意見やデータの信頼度は低い位置づけ → 自身の主張や信念に沿うような情報に選択的に注意が向いてしまう「確証バイアス」に陥る可能性がある
・確証バイアス:当初の自分の考えに沿った情報にはよく目がいく一方、そうでない情報には注意がいかなかったり、過小評価したりする傾向
・ランダム化比較試験:研究対象(例えば薬)の効果を検証する際に、薬を飲ませる「実験群」と、薬を飲ませないもしくは偽薬を飲ませる「対象群」に、被験者をランダム(無作為)に割り当てて実験する手法→因果関係を強く推定できるほとんど唯一の研究デザイン。見えない要因の影響を被験者のランダム割り当てによって統計的に相殺する
・メタ分析(統計データ分析)とシステマティック・レビュー(各研究の概要を記述的にまとめる)
・牛乳有害説→健康効果はランダム化比較試験やメタ分析による強い根拠が揃う。有害説は非常に弱い根拠しかない
4. 「理論とデータの関係性」と疑似科学
・後付け仮説(アドホックな仮説)→あらかじめ大量の地震予測をし、当たったときだけ取り上げる
・ケイ素(シリカ)水→健康効果や美容効果に対応した実験データは乏しい
・因果関係の主張に対する責任が仮説を提唱する側に課せられ、「立証責任」あるいは「説明責任」といい、科学の世界では大変重要な概念
・「知能とは〇〇と××の能力を総合的に評価したもの、とここでは定義する」といった操作的定義が必要
・磁気治療器(永久磁石)→コリ軽減のメカニズムは明確でないが血行改善による説が有力。メタ分析の結果、コリへの改善効果が確認。ただし、メカニズムは仮説にすぎない状態。日本では、「家庭用永久磁石磁気治療器」といった医療機器のカテゴリーがあり、極端に高額な商品の販売はなされにくい状況にある
・水素水→「どのような人が、どの程度引用したら、どのくらいの効果があるのか」といった理論構築やデータ収集の基盤になる知見が不十分。理論もデータも不十分で、疑似科学的なビジネスが先行
5. 現代「社会」と疑似科学
・公共性、歴史性、応用性。社会的に一定のチェック体制や議論の歴史があり、適切な形で応用可能であるかどうかが評価ポイント
・マイナスイオン→身体的効果はほとんど期待できず、特に、喘息などの呼吸機能に関する効果については否定的な実験結果。精神・心理的効果についてもあまり期待できない。理論面・データ面ともに否定的な結論
・GABA→血圧データ以外はかなり疑問
6. 疑似科学を見極める人間の視点
・景品表示法では、一般消費者の自主的かつ合理的な選択を誤らせるような広告は禁止
・「量の観点」や「比較思考」も大事

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2024年07月24日

Posted by ブクログ

すこぶるまともなんだが、当然ながらパンチはない。刺さるかというと難しい。必要な人にこれを届けのはかなりの難題かも。

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2025年07月23日

Posted by ブクログ

「▲は●だから疑似科学である」みたいな解説を期待して読みはじめてしまったので、ちょっと肩透かしくらった感はありました。ですが良いものは良く、ダメなものはダメと判断するための「見抜く力」をつけるために必要なスキルを実例を交えて解説してくれたことは、科学の分野に限らず、今後の人生に大いに役立ちそうであり、間違いなく読んで良かったです。良い読書体験でした。

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2025年06月29日

Posted by ブクログ

構成や、イラスト説明の部分など細々しすぎていて、流し読みにも図鑑的に扱うにも微妙に感じる。テーマは間違いないのだが。

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2025年06月14日

Posted by ブクログ

ホンタメでたくみさんが紹介していた本

割と信用しない性格なので、トクホも眉唾だと思ってた。実は医療品の次に信頼のあるものと知って、逆にビックリ。信じるかどうかには、自分自身のバイアスにも影響される。擬似科学が製品と結びつくと途端に過大広告になるので、しっかりと見極めないとな。あと、教育にも擬似科学が入りやすいので、気をつけないとね

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2025年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

疑似科学について半分以上イラストの2カラーで実例を交えつつ分かりやすく解説されています。
ただ、読み進んでいくごとに精査するものが増えていき、その反面疑似科学の増加を後押ししそうなものが出てきて、すべてのものに対して自身で精査するのは無理そうだな、「疑似科学を見極める」は無理そうだなと思ってしまいました。
せめて、イメージ先行の考えをしないように、商品の謳い文句に踊らされないようにしようと思いました。

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2025年02月03日

Posted by ブクログ

興味を惹かれる内容なのに、字が小さくて読みづらかった。
特に薄いオレンジ色の細字は、読むのにストレスが溜まるレベル。(なので★1つマイナス)

昔から存在するおかしな広告に騙されないための知識を身につけるのにいい本だと思う。

今だと、グルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸というキーワードを出しておけば商品が売れる。
効果を示すデータは無いが、目立った副作用もないので、プラセボ効果を利用した商売だと思っている。

本書で興味を惹かれた話題
・ブルーライトの説を徹底検証!
・肩こりは磁石にお任せ?
・「水素水」の是非やいかに
・EPAで血液サラサラってほんと?
・漢方が科学になるまで
・マイナスイオンの真実
・GABAと機能性食品表示
・「遺伝子組み換え」などの先入観に注意!

「科学的根拠があるか」と問われると嘘ではない「有無」での答えが多いが、重要なのは「強弱」。
「科学的に証明された」は、何をどのように測ってどんな結果が出たのか、意味ある数値なのかを判断する必要がある。
「健康に良い」の「良い」も良いとする理由と、効果の程度(強弱)を知っておくべきである。

商品を売るための説明や広告に騙されるケースが多いのだが、効果が無いに等しくても嘘ではないとか、自分に効果があるのか否かの検証が難しい。
メディアは広告料を貰っているので(個人的に効果があると言う人がいる限り)非難はしない。
いかにして消費者に「これは良さそうだ」と思わせるかが商売のコツみたいになっている。


商品でもないのにメディアが分かっていながら指摘しないので気になっていることがある。
それは、判定基準が異なるのに同列のように発信されている「南海トラフ巨大地震」の発生確率のことだ。

今後30年以内にマグニチュード8~9級の地震が発生する確率は70~80%としている。
これは、南海トラフだけが用いている「時間予測モデル」による確率だ。
全国基準の計算式「単純平均モデル」で算出すると、確率は20%になる。
20%でも高い数値なのだが、防災予算を多く獲得するために発生確率の高いモデルで算出している。

「南海トラフ巨大地震」の発生確率は疑似科学的だと言っていい。
しかも「これは良さそうだ」ではなく、「こうしないとマズイぞ」と不安をあおるスタンスなのでたちが悪い。

能登地震の発生確率は0.1~3%だったし、熊本地震は0~0.9%という予測の元で起きた。
日本では何年かに一度100%の確率で何処かで巨大地震が起こる。
「南海トラフ巨大地震」に備えるのはいい事だが、その他の地域が無防備になりがちな弊害がある。
地震の発生確率など信用している人は少数なのだから、発表するなら全国基準に合わせるべきだと思う。

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2024年08月13日

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