この巻は三国志前半のクライマックスとも言える赤壁の戦いがメイン。
孔明は単身で呉に向かい、曹操と戦うべきか迷う孫権を説得し、また大都督(総司令官)周瑜の手助けをして開戦の決意をさせる。
水上の戦に不慣れな曹操は船に火攻めを受けて大敗北を喫し必死に退却する。味方も少ない疲労困憊の中、かつて厚遇した関
...続きを読む羽が待ち受けていた。
この巻は曹操と孫権の両陣営がお互いに偽の降伏者を相手に送り込み、策を巡らし合う駆け引きがとにかくおもしろかった。
また孫権が机を一刀両断して迷いを断ち切る場面は20代なのにすばらしいリーダーシップだったし、周瑜の統率ぶりも見事。
「演義」だと孔明に出し抜かれてばかりで不憫な扱いだけど、周瑜は誰もが認める名将だったみたいです。