吉川英治のレビュー一覧

  • 宮本武蔵(5)

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    [再読]
    人は、出会いと別れを繰り返し成長してゆく。
    いい出会い、悪い出会い、偶然的な出会い、必然的な出会い。
    それらを全て含めて、己の人生ということなのだ。
    その出会いが自らの師になっていく。
    師を求めなくても、我々の師は、すぐ隣にいるのだ。

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    2019年01月14日
  • 宮本武蔵(4)

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    ストイックなだけでは、駄目であると学んだ武蔵。
    張り詰めているだけでは、ピンと張った糸は必ずいつかは、切れてしまう。
    そうならない為にも、どこかで弛ませないとならない。
    飴と鞭は、使いようである。

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    2019年01月08日
  • 宮本武蔵(3)

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    脇役に光が当てられている三巻。
    武蔵とすれ違い、人生を翻弄されている、お通、朱美、お杉婆の三人。
    武蔵は、ひたすらに剣の道を究めんとする。
    そのストイックな姿勢が万人の支持を得ているのではないだろうか。
    中弛みなんか無い。
    ひたすら全力で吉川英治の筆が冴え渡る。

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    2019年01月04日
  • 宮本武蔵(2)

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    [再読]
    武蔵、又八、お通、佐々木小次郎、それぞれの人生が動き出す。
    それぞれが、自分の目標を持ち、それに向かって駆け出す。
    出会いと別れを繰り返し、武蔵も成長してゆく。
    何事も近道は無い。
    遠回りでも、それが自分にとって成長してゆく大切なのプロセスなのだと思える。
    何事も経験だ。

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    2018年12月24日
  • 上杉謙信

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    上杉謙信というタイトルだが、上杉・武田両方の視点で川中島の戦いを描く。
    互いが互いの腹を読みあい、裏をかこうとする。
    吉川英治のごつごつした文章が、なぜかつるつると気持ちよく入ってくる。

    歴史の結果は知っているけれども、謙信の視点に立てば捨て身の戦法が功を奏するのではないかと、信玄の立場になれば地の利と数で大勝するのではないかと、わくわくしながら読み進める。

    そしてタイトルの上杉謙信。
    戦国武将でありながら、あまりにもストイックで、理想主義。そして無私の人。
    これがフィクションの創造物ならできすぎだ!と言うところだけど、古文書にも記されている事実なのよねえ。

    同じ時代に同じ器量の武

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    2018年12月18日
  • 宮本武蔵(五)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    宮本武蔵第5巻では、主人公の旧来の友人である又八について多く書かれているように感じた。私の彼に対する印象は根本からのダメ人間である。何をするにも強者にゴマをするような態度を取り、常に目先の利益ばかりを考えているように思えた。彼がお金のために将軍秀忠の暗殺に加担しようとした場面では、欲望はいとも簡単に人間の理性を失わせるのだと思った。しかし、そんな彼が一番人間らしく見えてくるところが怖いところでもある。主人公の武蔵や、ヒロインのお通は並外れた純粋さと固い信念を持ち、言ってしまえば現実とはどこか遠くの存在に感じてしまうが、又八に関してはある意味で一番人間味があり、多くの読者に同情の念を抱かせるので

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    2018年11月24日
  • 宮本武蔵(四)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    第4巻では、主人公の武蔵は二人目の弟子を持つことになるが、その弟子から多くを学ぶことになる武蔵の描写は新鮮だった。武蔵は自分の信念を強く持ち、曲げることはしない一方、自分にはない能力や考え方には柔軟に対応しているところが人格者だと思った。人間は歳を重ねると往往にして若い者の意見を取り入れることに抵抗を感じることが多くなると考えるが、その中でも武蔵は誰に対しても常に謙虚な姿勢を崩さず、その姿に感銘を受けた。また弟子の伊織は両親を亡くしており、本来は絶望に打ちひしがれるところだと思うが彼は武蔵との師弟関係を通して自己を成長させていく高い志を持っており感動した。私自身、両親が健在の家庭環境で育った故

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    2018年11月21日
  • 宮本武蔵(三)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    第一巻、第二巻と比べて恋愛要素の強い第三巻であった。ヒロインのお通が死を覚悟する程、主人公武蔵のことが好きだと伝えるシーンは鳥肌が立つほど臨場感あふれるものだった。お通の恋心の描写はとてもリアルで読んでいて面白いが、もし自分がお通のような女性に好意を持たれる機会があったとしても私は少し距離を置いてしまうかもしれない。もちろん彼女の一途な愛を貫く姿勢は魅力的だが、私はお互いに刺激し合って向上しあえるパートナーが理想だと考えているためお通のような少々依存気質のある女性は自分には相性が良くないと思った。小説中の様々なシチュエーションで自分ならばどうするかと登場人物を自分に置き換えてみると、本書をより

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    2018年11月20日
  • 宮本武蔵(二)(新潮文庫)

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    1巻から引き続き、引き込まれるように読んだ。宮本武蔵の強固な信念には感服する。彼は常に自分より上のものと比較することで自分の未熟さを思い知り、その克服のために絶え間ない努力をする。私は、他者と比較してはいけないという考えに半分共感する。確かに、他者と自分自身を比べて落ち込むのであれば始めから比較などするべきではない。しかし、それがポジティブな比較、つまり武蔵のような自分を鼓舞する比較であれば必ずしも悪いとは言えないと感じる。大切なのは、自分自身が絶え間なく向上していくことだと考えるため、他者との比較もその目的を達成するための一つの手段として捉えるべきだと思った。次巻がとても楽しみである。

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    2018年11月18日
  • 宮本武蔵(一)(新潮文庫)

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    主人公の宮本武蔵は徳を重んじ義理を大切にする、まさに自分のイメージする侍だと思った。戦国時代において士農工商のすべてが恥を重んじていたことは現在でもその片鱗を残していると思う。恥を晒すぐらいなら死を選ぶという考えは極端だと思うが、現代でも卑怯しないことや誠実であることなど武士道精神が日本人のDNAに染み付いていると感じる。日本ほど形式を重んじる国はないと思う。それは良いことだと思うときもあるが、現代を生きる上で少し窮屈に感じるかもしれない。本書では、宮本武蔵は無鉄砲でがむしゃらな人間だとの印象を受けたが、自分の信念を持って生きる姿に心を動かれた。

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    2018年11月15日
  • 三国志(七) 望蜀の巻(新潮文庫)

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    曹操が歳をとって、苛烈なだけではなく戦略に厚みが出てきた、ように思う。
    玄徳も蜀に入り、国を獲る際に自分の心と葛藤する様が人間臭くて良い。

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    2018年04月17日
  • 三国志(四)

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    曹操がいよいよ勢力を強めて、戦う度に覇者に近づいて行く。
    劉備は曹操の勢いに抗えるわけもなく、踏みにじられてしまうが、豪傑の忠臣関羽が曹操に一時降伏するところが最大の見所かな。
    よく関羽の条件を曹操が飲んだものだ。恐るべし関羽。

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    2018年04月08日
  • 宮本武蔵(五)(新潮文庫)

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    物語は京から江戸へ…!
    新しい登場人物も個性的で、各々の物語が進む一方、沼地のような土地に江戸ができていく最初の描写もあり、その点が興味深い巻でした。

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    2018年02月03日
  • 三国志(七)

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    関羽が討たれ、張飛も没す。
    曹操も死、世代交代が進む。
    劉備が倒れ、孔明に引き継がれ、主役はその孔明に移る。
    そして、南蛮遠征へ。

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    2018年01月13日
  • 三国志(六)

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    魏の曹操、赤壁の痛手より西涼州の馬騰をもって蜀にあたろうとするも、途中馬騰は曹操に首を切られる。
    孔明の活躍で蜀が盛り返し、魏・呉・蜀、ますます三国の力強大となる。

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    2018年01月05日
  • 三国志(五)

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    ここでの主役は孔明に移り、孫権が、かの赤壁の戦いで曹操を破る。その後、劉備は劉備で、荊州を治める。
    相手の裏の裏をかく謀。孔明と周瑜を中心に、この中盤を彩っていく。

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    2018年01月03日
  • 三国志(四)

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    2018年初の本は、吉川英治三国志(四)
    曹操に捕らわれていた関羽が劉備の存命を察知し当初の約束通り遠く劉備の元に戻る件より、劉備がかの有名な三顧の礼を以て諸葛孔明を登用し、少数の兵力ながら策を巡らせ曹操と対峙しているあたりまで。

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    2018年01月02日
  • 三国志(三)

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    玉璽を手元から離さない袁術の件から始まり、曹操・呂布・劉備間の謀。そして、曹操の陣営に匿われた関羽と、劉備との再会への道筋まで。

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    2017年12月31日
  • 三国志(二)

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    董卓が謀られ、死し、孫堅が討たれる。
    曹操、孫策、劉備が力をつけるなか、玉璽が袁紹の手に渡る。いよいよ三国時代手前の様相を呈してくる二巻目。

    ただ、このペースだと全8巻は、年末年始に読み終えられない…。

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    2017年12月31日
  • 三国志(一)

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    今更ながら、ようやく手に取る機会を得る。
    言わずと知れた、かの吉川英治さんの三国志の(一)。年末年始の休みを使って一気に読み終える心意気であります。
    出だし、黄巾賊の来襲から、劉備青年が、張飛、関羽を出会い、董卓の長安遷都あたりまで。

    吉川英治さんの文体は常に男心擽り、無意識に先へ先へと読み先を誘う。先を読むのが楽しみであり、(二)へ続く。

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    2017年12月30日