吉川英治のレビュー一覧

  • 宮本武蔵(4)
    今の所、この4巻が一番好き。はらはら、どきどき、ほんわか、色々な気持ちを味わえた。
    そして少し泣いた。
    2014/8/17
  • 新・平家物語(十)
    朝日将軍木曽義仲と言うと、長野県歌の「信濃の国」にも登場しますが、平家物陰を読むまで、人物の詳細を知りませんでした。

    義仲に、もし政治の才覚があったなら、公卿にひとりでも味方がいたら、白河上皇に翻弄されることもなかったかもしれないし、木曽政権が誕生していたかもしれない。そして、冬姫のあどけなさと最...続きを読む
  • 私本太平記(八)
    佐藤優が獄中で読んでいると知ってよみたくなった本。この本のお陰で、鎌倉時代末期から室町までの歴史を初めて知ることができた。最後の観応のじょう乱を読んでやるせない気持ちになった。尊氏たちにお前らなにやってるの?何のために立ち上がったの?と説教したくなった。この物語の中で唯一真っ直ぐなのは楠木正成と吉田...続きを読む
  • 宮本武蔵(1)
    驚愕、これが本当に70年くらい前に書かれた本なのか。心情や情景描写が鮮やかで引きこまれる。
    吉岡道場の落ちぶれ具合は先にあるマンガで見ていた内容と異なり意外。
  • 宮本武蔵(8)
    少年よ(少年でなくとも)大志をいだけ。というメッセージに感じました。

    しかし、心入れ替える前のお杉さんはすごく暗黒だ。
  • 宮本武蔵(2)
    お通のけなげさと危うさについつい読みながら応援してしまう。
    次にどうなるかハラハラどきどきと、ついつい先を読みたくなる。
  • 宮本武蔵(4)
    修羅場に二刀流の動。
    茶の作法のようなおもてなしの静。
    人間味を感じる描写。
    直ぐに次が読みたくなる。
  • 黒田如水
    大河ドラマもあって、誰の官兵衛を読もうかと思いましたが、やはり、吉川英治かと思い手に取りました。期待を裏切らず、面白くどんどん読み進められました。先を見通す先見の明、裏切られる事の日常の世の中で、それでも仁を貫く官兵衛に心の強さ、深さ、広さをほんの少しばかり分けていただいた気がしました。
  • 三国志(四)
    劉備の元に趙雲、徐庶そして孔明と歴々の誉れ高い名将たちが揃っていく。そして、関羽千里行、趙雲の単騎での亜斗救出劇、張飛の長坂橋大喝と熱い展開ばかり。もうホントに読んでて武将の威容が目に浮かぶようで、電撃が走るような名場面の連続。読ませます。
  • 黒田如水
    個人的にめちゃくちゃ面白かった。新聞連載の長期作品だったせいか中だるみした宮本武蔵と比べて、期間的には黒田如水の10年間を描いた話なので話の緩急とメリハリがきりりと際立って非常に読みやすい。官兵衛が1年間牢に入れられ家臣に救出されて、戸板で運ばれるなか見上げた夜空の星に感動する場面や、竹中半兵衛が官...続きを読む
  • 宮本武蔵(8)
    能力や腕だけでは駄目。精神力がなければ。

    特に8巻に至言多数。

    登場人物の多くには共感できるのだけど,本位田のおばばにだけは共感できない。
    特に改心前のおばばのような老人にはなりたくない。
  • 三国志(五)
    この巻は三国志前半のクライマックスとも言える赤壁の戦いがメイン。
    孔明は単身で呉に向かい、曹操と戦うべきか迷う孫権を説得し、また大都督(総司令官)周瑜の手助けをして開戦の決意をさせる。

    水上の戦に不慣れな曹操は船に火攻めを受けて大敗北を喫し必死に退却する。味方も少ない疲労困憊の中、かつて厚遇した関...続きを読む
  • 宮本武蔵(8)
    長き物語の終わり、武蔵と小次郎の決戦。二人を取り巻き戦いの行方を見つめる人はただ自分があるべきところにおさまり、二人の長く太く剣とこころが紡いだ因縁の糸は、プツと断ち切れるようにただ静謐であっさりと終わる。宇宙の真理、武蔵が垣間見た天と人と剣を包む円明の理は、この一瞬の閃光の果てただ完全に公平で広い...続きを読む
  • 黒田如水
    大河ドラマ化されるとの事でやたらと見かけますが、歴史小説と言えば、という事で吉川英治氏の作品に手を伸ばしました。

    昭和18年の作品とな。
    そう感じさせない作品に驚きつつ、黒田如水の壮絶な生涯に感銘を受けました。
  • 三国志(三)
    曹操は劉備と手を組み、呂布に仕えているが劉備を慕っている陳登・陳珪親子の協力を得て猛将呂布と偽皇帝袁術を滅ぼす。

    都に凱旋した曹操はますます力を持ち、劉備と親しくする一方で帝をないがしろにする振る舞いをするようになる。これを憂えた帝は忠臣の董承将軍に曹操を討てという密書を渡す。董承は仲間を募り、打...続きを読む
  • 黒田如水
     永遠の№2と呼ばれる黒田如水が主人公の物語。登場人物一人一人の心情が細かく描かれており、楽しく読めた。秀吉の如水への信頼感や、人間味あふれる信長の行動と後悔がとっても楽しかった。ただ、如水が秀吉と出逢う所から荒木村重に幽閉され、解放されるまでしか描かれていないのがとっても残念だった。もっと吉川先生...続きを読む
  • 三国志(二)
    帝の重臣王允は、逆賊董卓とその配下の猛将呂布を美女貂蟬を用いて仲違いさせ、ついに呂布に董卓を討たせることに成功する。しかし、董卓亡き後も残党が悪事の限りを尽くし、都の情勢は悪化する一方だった。曹操はこの機に力を蓄え、残党を殲滅して帝を救う功績を挙げる。
    一方、南では孫策が21歳にして孫家の後継ぎとな...続きを読む
  • 宮本武蔵(1)
    バガボンドも途中まで読んでないけど、この原作は痛快、爽快でいて、箇所箇所に深淵で哀調のある人の生き方が説いてあり、読後はいつまでも清風に吹かれたように心地になる。夢中に読み進めて、なんでもっと若い時に読んでなかったんだろう。とふと思うと、これがネットの青空文庫でタダでどこでも読める世の中になろうとは...続きを読む
  • 新・平家物語(三)
    平治の乱にて、清盛が源氏に勝利し、平家による政治の足掛かりが整い始める。

    頼朝が、池ノ尼の嘆願により、伊豆に流罪となる。そこには、幼くして亡くした子の影を見る。常磐も義経を初めとする3人の子供の将来を案じる。親の子供を思う姿が良く描けていると思う。

    頼朝を伊豆にではなく、西国に流罪としたらこの後...続きを読む
  • 平の将門
    吉川英治による平将門の一代記。
    吉川英治のこと、将門記など古来からの文献を詳細にあたった上で執筆されたであろう事は想像に難くないが、これまで抱いていた平将門像とはずいぶんとかけ離れ、実にいい人且つすべからく物事に乗り気しないまま流されている印象を受ける。藤原純友と盟友となり、東西に分かれて乱を起こし...続きを読む