長崎尚志のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
原作である佐藤優著『国家の罠』をほぼそのままなぞってコミカライズしたものです。
人名や団体名は微妙にぼやかしていますが、まず実名がわからないことはないと思います。
原作者・佐藤優氏は今でこそ「知の巨人」などと言われ、知識人としての名声を不動のものとしていますが、『国家の罠』上梓前は世間的にはそれこそ犯罪者のイメージしかありませんでした。外務省は伏魔殿と言われ、そこに巣食う怪僧というキャラクターでした。そして、それを一変させたのが本書です。
本書は2つの場面を転換しながら語られます。1つは佐藤氏が外交の裏舞台でインテリジェンスオフィサーとして活躍しながらも、やがて政争に巻き込まれていく様を活写し