長崎尚志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
浦沢直樹という人は、もともと持っている幅が広いというだけでなく、それをみずからどんどんと広げていくことに、飽くなき挑戦を続ける人なのだと思う。彼ほどに「漫画とは何か」ということを常に考えている人はいないのではないかと思う。
「YAWARA!」であれほどに「漫画っぽさ」に忠実に従った描き方をしたかと思えば、「MONSTER」では一転して「漫画っぽさ」を徹底的に否定したリアルな描き方に転換をする。
そして、この「BILLY BAT」という作品もやはり、これまでの漫画にはない、新しい境地を開拓している作品だった。
冒頭の、メタ漫画としての入り方からしてかなり斬新だし、主人公のキャラクターも時代設 -
Posted by ブクログ
タイプとしては20世紀少年やPULUTOを履修するものか。
確かに面白いし良く出来ているけど、なんかこうもうお腹一杯というか…そろそろ長崎臭のしない別のタイプの話が読みたい。
政治を扱うのはいいが思想を主張しすぎる点が難。
この手のスタイルのマンガとしては最高レベルに練られて高レベルな所にあるのは否定しないが、
どんなに高品質でも同じ手だと手の内が見えてしまうというか、読者も飽きるのでは。
さすがにウマイと思ったアイテムは下山事件をもってきたり、白州次郎を持ってきたり、
アメコミや日本の漫画黎明期の漫画家を描いたあたり。
紙芝居作家から漫画家に転身した人は多く、水木しげる先生なんかが有名な