小栗さくらのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小栗さくらの幕末維新の短編集。どれも作者の想いが伝わる傑作でした。特に中村半次郎の内面に迫った波紋と、土方歳三に近臣していた立川主税からみた歳三を描いた碧海が印象に残ります。
著者の次作も楽しみ。
波紋
夏の盛を過ぎた京の相国寺にて信州上田藩から招いた軍学者、赤松小三郎の講義を受ける薩摩藩士の面々。
野津道貫(七次)
別府晋介
そして中村半次郎
すでに薩長が武力倒幕で一致していた時期に公武合体で挙国一致を唱える小三郎の運命は、監察としての挟持を持つ半次郎が握っていた…
半次郎に迷いがない分、結末に暗さがなくむしろ爽やかさを感じた。
小三郎から同じ講義と教練を受けた三人が戊辰戦争で -
購入済み
激しくも清らか
幕末短編4作。倒幕、幕府、攘夷、佐幕。立場は違えども、激動の時代にそれぞれの義と意地をもって挑む姿が描かれています。激しく、ときに愚かなほどにまっすぐ。短編ながら、登場人物たちの歩いた道が確かに感じられました。
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購入済み
鎌倉三代将軍家の時代の13篇の短編アンソロジー。
タイトルは『旅する』だけど、旅自体を扱った作品はなかったような?(^_^;)各作品の冒頭に、作品にちなんだ名所の写真と説明がついています。
前半は頼朝と政子の逸話が多く、後ろになるにしたがって時代があとになります。
砂原浩太朗さんの「実朝の猫」が好きかも。鎌倉に行きたくなりました(^.^) -
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Posted by ブクログ
大河ドラマと合わせて読みました。
歴史は勝者が作るとはよく聞く話ですが、正史はそうなのだろうなとつくづく思います。そして、それだけではなく、歴史とは解釈なのだなと深く思います。特に歴史小説を読んだ後には。そして、このようなアンソロジーを読むと、一編ごとに少しずつ変わっていく(あるいは観点を変えていく、ずれていく)解釈が実に面白いものです。
一冊の長編を読み通すのも面白いのですが、これはある観点からの物語を深くしていくことだと思います。アンソロジーには多観点から読み解いていく、そして、一編ずつを積み重ねて一冊の流れを読み解いていく楽しみがあります。
私は背表紙に「高田崇文ほか」とあったので購入し