宇仁田ゆみのレビュー一覧
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ネタバレりんちゃんもコウキも高校生。
最初はびっくりしましたが、ちゃんと読み進めていくと
芯は変わっていない。
コウキが、母ちゃんはてっきり大吉とって言うところが
ちょっと驚いた。
コウキは
俺に気を使って無理に再婚したり逆に諦めたりするな
どっちにしろばーさんになったら俺が面倒見てやる
と台詞でもはっきりお母さんに言うように、
お母さんの幸せをちゃんと考えているところが優しい。
りんに振られたっていうのを大吉に言ってしまうところも、
言う相手間違ってないかと言いつつも受け入れる大吉も
「なんで母ちゃんのこと嫁にもらってくれなかったんだよ」
あの人が家にいたらトイレに行けないとか言い合うあたり
二 -
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ネタバレ春子さんのエピソードも中々好き。
大吉が干渉しすぎず冷たい訳でもなく、
大人な距離感で落ち着く。
大吉にパパ友ができるのも微笑ましい。
自分のことしか考えてなかった、この人たちはその時既に守る側だった
という事実もそうだが、それに気づけて
そう考える大吉がとても好きだ。
地続きの場所にこういう人たちがいっぱいいる、
楽ではないけど特別でもない。
縄跳び大会のために練習をして、
終わったからもういいかなというりんちゃんに比べて、
大吉もコウキもまだ縄跳びをしたがるのが可愛い。
りんちゃんが本番ではうまくいかなかったことについて、
「いっぱい飛べるようになったのはホントのことだから
俺ちゃんと -
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ネタバレ記念樹の話がとても素敵。
お葬式の日に初めてあって急に擬似親子関係になった
大吉とりんだけれど、
出会ったあの日よりもっと前から同じ流れの中にいた
というのが血の繋がりというか、家族の温かさを感じる。
りんちゃんはとてもしっかりしていて、
ビニール袋を指が乾燥していてさっと開けられない大吉に
「へただね」って言いながら開いてくれるとことが
ちょっとませていてとても可愛い。
コウキも、自分とりんを変な大人から守ろうと
一生懸命で、結局早とちりだったけれど
ありがとうって言ってくれる大吉が良い。
お墓参りのエピソードもちょっと切ない。
大吉はどうしてそんなに、変な気負いなく
さらっと実直な気 -
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ネタバレ大吉やコーキの前では本来のりんちゃんの姿なのだろうが
子供ながらにおじいちゃんがいなくなり自分が疎まれていることを
感じただろうお葬式の日のことを思い出せば
態度が頑なになってもおかしくないだろう。
最初は少し心配だったけれど、自分で口に出せないまでも
大吉の実家がりんちゃんの中で
また来たいと思える場所になったことがなんだかとてもほっとする。
自分用の包丁を欲しがるりんちゃん。
自立心がとっても偉いし、親離れしたらさびしいと思う
大吉がすっかりお父さんをしている。
学習机を選ばせるときに、ちゃんと言い方を考えて
「お姉さんぽいやつの方が」というのも面白い。
コーキのお母さんが優しくて良い -
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ネタバレ映画を見たので原作が気になって読み返し。
大吉は勢いとは言え、
多くの人が難しく感じ避けるような、
それでも本当はそう言うことが正しいと思っていることを
しっかり口に出し実行できる、とても尊敬すべき人だ。
無口でもりんどうを摘みおじいちゃんにあげようとするりんはとても可愛らしくいたいけだ。
会社と保育園の往復が辛いと思ったときに
りんを投げ出すのではなく、
それまでバリバリ仕事をしていたようなのに
課を異動したいと希望を出す
という思い切りもまた恰好良い。
中々出来ることではないと思う。
子供を育てるために自分を犠牲にした、という
大吉のお母さんの言葉は、これもその場の勢いも
あっただろ -
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何だか久しぶりだなぁと思ったら、
初巻発売から2年以上経ってましたか!(@@;
でも、迸る熱意とテンションは変わらずで、
あっという間に作品世界に戻れました。すごし!
人から人へ、上から下へと受けつがれていく縁と、
新しい世代から前の世代へともたらされる力、
ふたつの流れがいい感じに巡っていってる世界。
こういう現場はいいなと思いますし、
こういう世界で働きたい、生きたいと思いますね。
この手の作品ではアニメーターさんが中心に
なりがちですが、さらにバックを固める制作進行さんにも
スポットが当たってるところがますますよいです。
次が楽しみ…2年は経たずに出てほしいです(^^;。 -
心の機敏の描き方が素晴らしい
宇田さんの人間の感情の機敏の描き方の上手さが、この作品にも表れています。
宇田さんの漫画のタッチって決して写実的ではないし、過激な性描写があるわけではないのに、読んでいるとエロチックな感覚が伝わってきて、ドキドキしてしまう。
この感覚というか感触を、個人的には好ましく感じてます。
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ネタバレ宇仁田ゆみさんの新刊は子育てエッセイコミック。
長女、アモちゃん(小2)と長男、ぬー太くん(10ヶ月)。
2人のかわいい子どもたちがすくすく成長してゆく様を描いています。
年が離れた姉弟、ということが良かったのか、いや、それだけじゃないだろうな…アモちゃんの面倒見の良さ、心の広さ…素晴らしい。
ぬー太くんはアモちゃんのお世話の甲斐もあってすくすく育って、ちょい悪幼児??(笑)な感じに。
読んでいて、子どもたちののびのびっぷりを楽しんで、ふと思うのは、作品として描いている宇仁田さんの目線がすごく穏やかで優しいからこそかなということ。
毎日にぎやかで、すっごくばたばたしているんだろうけれど、 -
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ある日眠りの精霊を目視できるようになった主人公、茨木夜寝子。
なぜそうなったかというと
彼女自身が眠りの精霊ふさわしい素質を持っているからであり
家族や友人関係がそこそこ希薄な夜寝子が
人間として生きるか、それとも精霊になるかの狭間で揺れ動く心を見守る作品。
物語は高校2年生から大学1年生までの間が描かれるので
その間に夜寝子がどちらの人生を選択するか、この心の葛藤が面白い。
家庭や友達の繋がりがそこまで深くない夜寝子が
作中3年間の生活で絆の重要性に気付いたり
一方で眠りの精霊の素質が抜群な己の適正と正面から向き合い
人であらざる者になるかどうかの選択の過程が
基本的にはドライながらも
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奏者が主人公の作品は数あれど、調律師が主人公のお話って凄く珍しい。
ゼッタイドンカンって何の事だと思ったら絶対音感のもじりだった。
瀧さんは愛に対して、そして彼氏は恋に関して凄く鈍感。ふふ、爆発しろ。
鈍感な二人ながらもピアノの調律を機に結婚。まあその辺はどうでもいい。
大事なのは最初高校生だった瀧さんが調律師になり
結婚してやがて出産しお母さんになるその過程で
女の子から大人の女性へと移り変わる様が見ていてとても魅力的。
顔も体型も最初はただの女の子だったのに気が付くとあらあらまあまあって感じ(笑)
1話で一気に2.3年時が進む事もあるので徐々に変化していくのではなく
一気に変わっていく様 -
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最近まで手がつけられなかった。
設定的にはあり得ないと言われるが、子育てに入って読もうかなと思うようになった。
奇抜設定からストーリーとして読ませるまんがだと思い込んでたけど、なかなかどうして、計算された見せ方がスマート。穏やかな日常が連鎖して作り上げる家族とか、人生のようなものが全く穏やかでなく、人それぞれで色とりどりであることを思い知らされて心がしんとなった。
りんほど、良い子ではなかったが、自分の幼少時代を見て、大吉の父親目線に親ってこんなんだわなと思い、男性が女性を加護する愛情について考えたりした。
りんがいい子すぎるしな、大吉がいい男すぎるだろ。それだけで、ありえない。だから、よいま