はっとりみつるのレビュー一覧
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ネタバレクリーニング店のお姉さん・金目さんを描いたシリーズ三巻は、SNSでバズっててんやわんやする金目さんが楽しめる巻である。
このご時世にパソコンもスマホも持ってない(どころか「スマートフォン?」とハテナを付けて語る始末)のには恐れ入るが、小学生トリオの手によってフェイスノートの公式ページが制作されるエピソードが前半に描かれている。
ちょっとしたことでバズったり、バズったことが一週間ほどですぐに忘れられたりする実にらしいエピソードであるが、ネット関連の話はまたいずれ顔を見せるかもしれない。
その他には、今回初登場した市の職員・初鮎羽果の誘いで初島での(地元紙のための)撮影に参加したり、停電で -
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クリーニング屋の金目さんを描いたお仕事物兼、情緒豊かな熱海の風物を描いたシリーズの二作目である。
夏の色濃い風物が描かれたこの巻のメインは熱海こがし祭り。手作りの山車を競い合う様を、その準備の段階から十二分に描いた内容は素晴らしく、特にその当日の一話での無言の描写は圧巻の一言である。本当に美しく印象的だ。
また、毬祥の友人である守大とその姉の久里留が登場したことで、物語の幅が自然と広がり、これからにも期待したい充実した内容になっている。
恋愛に付属するだろう内容もやや動きを持ちつつ、それでいて物語の中心をクリーニングから動かさない安定感。テーマを良く消化した描き方だろう。
総じて文 -
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熱海で小さなクリーニング店を営むキュートな女性・金目綿花奈の日常を描いた物語の一巻である。
ゾンビ少女との恋愛を描いた「さんかれあ」や、西尾維新さんの作品をコミカライズした「少女不十分」を描いたはっとりみつるさんの新シリーズであり、昨今はよく見かける「綺麗なお姉さんは好きですか」路線の物語である。
現段階では物語の舞台を整えている段階であり、彼女の記憶喪失や過去の物事に多少の含みを持ちながらも、基本はクリーニングをテーマにしたお仕事物として描かれた作品だ。
また、この辺はサービス的なニュアンスも感じられるが、お風呂好きの金目さんは毎度地元の銭湯に足を運ぶシーンが加えられている。その一方 -
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これについて、『異種恋愛物語集アンソロジー(3)』の感想で、ストーリーで負けている作品がある、と書いた
そこを撤回する気はないのだが、全体的なレベルで劣っているかと言うと、そんな事はない。矛盾しているようだが、私の中では成立している
この『人外の嫁といちゃいちゃする アンソロジーコミック』が、『異種恋愛物語集アンソロジー』に勝っている点、それは何と言っても、嫁、つまり、登場する人外が全て女性型であるコトだろう
男性向きと表現すると誤解が生じる気もするが、ある意味、男の憧れを具現化してくれているのは、コチラだろう
ストーリーも、『異種恋愛物語集アンソロジー』と比較したら見劣りする、と感じるだけで -
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少女に拉致監禁された作家志望の大学生の物語、そのコミカライズ作品はこの三巻で完結している。
自分は原作を読んでいないので、この作品のどの要素がどこまで原作に従って描かれたものかは判断が付きかねるのだが、物語の中核をえぐるような演出は本当に素晴らしかった。
最初から破綻が予告されていた物語は、この三巻でも静々と破綻へと向かって一つ一つ歩を進めている。象徴的に描かれた生きた化石が、Uにまとわりつく亡霊がいずこから現れたものかがここでようやく端的に紹介されている。
そして、彼が唯一できたことが、彼女のその片鱗を剝がした。これが救いの表現であることは明らかだろう。ここでの彼の行いがどれほど彼女 -
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二巻では、Uという少女の持つ背景が少しずつ露わにされていっている。学校での孤立、両親の不在、謎のシーラカンスと踊るワンシーン、彼女を縛る明らかなルール。これらは物語の進行とともに開示されながら、来たるべき破綻への予兆として不気味に描かれている。
徐々に徐々に、本当にどこかから動物を拾ってきた子供のように、ペットの面倒を見きれなくなっている少女の姿が描かれる一方、主人公との共同生活で少しずつ心を開いていっている様も描かれている。彼女の異常性と、それに相反するかのような普通の女の子らしい喜びや焦り、驚きのような表情もよく描かれていて、目を惹く。
総じて、やはり上手い。二巻もまた楽しませていた -
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西尾維新の同名小説のコミカライズである。私は西尾さんの著作には触れたことがないため、ここでは純粋に漫画として読んだ感想を残しておく。
本作は作家である主人公が、まだ作家としてはどこかが欠けていた作家志望の大学生だった当時にある少女と出会い、拉致監禁されたその思い出を語る物語である。
全体的にモノローグによって物語を展開しており、出会った少女をイニシャルで呼ぶところや、モノローグが多分に含まれているところなど、かつてあった「事件」への回想と言う世界観がよく表現されている。全体的に黒を多用した描き方、細い線なども回想のニュアンスを強めている。
物語として見れば動きは少ない。出会い、監禁さ -
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率直に言えば、読むんじゃなかった。どうして積んだままにしなかったのだ。こんなに引きが上手い人だなんて知っていたら、ちゃんと完結を待っていたのに……。
ばーぶの一件と、今回明かされたもう一つの物語の終わりと、そして破局へ向かう本編。この一連の流れは、次の完結巻で結実するのだろう。
ものすごーく面白くて、ものすごーく次の巻が読みたい。このうずうずも楽しみの一つだろうが、いや、それにしたってなあ。
非常に個人的な感想ばかり書いてしまって申し訳ない次第だが、本当に面白い巻だった。ここまでまとめて読んだが、本当に楽しませてもらった。
でも、11月まで積んどきゃ良かった。とほほ、である。 -
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急展開に、さらに急転直下の物語を積み重ねたすさまじい巻である。こんな引きで次の巻まで待たされたコミックス派の人は、さぞかし地団駄を踏んだことだろう。
ZoMA編はそれだけ展開して、しかもその展開の途中で投げ出されるのだからこれはきつい。作者さんのサド的サービス精神が光る巻であった。
ところで、ひさびさに彼が変態らしい変態らしさを見せていたが、そうかなるほど、彼のあの身体的特徴にはそんな使いどころがあったとは。作者さんの目の付け所はシャープです、としか言えない。
萌路のコスプレも込みで、星五つと評価した。彼女の汚れ仕事を厭わない精神には、感心するものである。