西村由美のレビュー一覧
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ネタバレティウリの冒険は終わりを迎える。
宿敵スルーポルとの対決は案外あっさりと決着が着いた。ティウリが勇気を示すことで、事態が好転していくのが気持ちいい。仲間となったピアックも魅力的なキャラクターだ。ようやく会えたウナーヴェン王もよいが、その道化ティリロが印象的。ダナホウト国へ戻ってから王に騎士に叙すことはできないと言われた時の衝撃。しかし大切なのは、自分が選んで人を助けたこと、誰かに叙されることがなくてもそれでもう騎士だということ。ダナホウト王の真意が明かされるのと、別れたピアックが戻ってきて、堂々のハッピーエンディング。これは気持ちの良い物語だ。長年人気なのもわかる。 -
Posted by ブクログ
子どもが読んで面白いかな?(特に翻訳ものとして)
とい疑問があるが、大人は読んで面白かった。
先生がとてもよい先生だということがわかるし、渡し舟の船頭さんがお父さんというのもよかった。
しかし、最後の解説のパスポート事件のあらましがわかり、作者の人となりを知ると、この本の面白さがわかる。
ファンタジーと思って手にとる子にとってはがっかりする内容かもしれない。最後までドアの向こうを楽しみにしてきたのに、クラスをまとめる手段(?)だったのか、とがっかりするかもしれない。
オランダの教育事情がわからない子どもからしたら、特別な学校というニュアンスも微妙かもしれない。 -
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Posted by ブクログ
アンネが隠れ家に過ごす以前の状況やアンネの日記が書かれた背景や強制収容所で亡くなってしまう最期までをアンネの関係者や資料などあらゆる材料を元に書かれている。
ごく普通の少女アンネの隠れ家での生活はその時々の心情も我々と同じで90年程過去の話ではあるが非常に親近感が湧いて勇気や希望さえ感じた。
しかし、そんな生活も続かずついに、隠れ家にドイツ兵が来て連れて行かれた時には、ゾッとした。強制収容所に移動する列車の様子が家畜同然で、人類史上最悪の犯罪であるナチスドイツによるユダヤ人大虐殺のユダヤ人側からみた悲惨な様子が描かれていて、とてもショックだった。
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