【感想・ネタバレ】かくれ家のアンネ・フランクのレビュー

あらすじ

明るく好奇心いっぱいの女の子アンネは,13歳のある日,家族でかくれひそんで暮らすことになります.外は戦争,でもアンネの心のなかはいつも自由でした.喜びや怒り,夢や恋の悩みを,アンネは親友に打ち明けるように日記帳につづります.戦争の時代に生きるとは.アンネが暮らしたオランダのジャーナリストによる伝記物語.

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Posted by ブクログ

アンネ・フランクは、過去ではない。

ナチスの手から逃れるため、かくれ家にひそみ暮らしたアンネ・フランク。どんなにおそろしい状況の中でも希望を失わずに生きた彼女を支え続けたものは、彼女が「キティー」と名前をつけた日記帳だったーー。アンネが無邪気に遊んでいた幼い頃から、悲しい最期を遂げるまでを描いた物語。

「書くことは、アンネにとって何よりも、いちばんすてきで、いちばんたいせつなことだったのです」

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アンネの一生を、十のテーマ(章)に分けて描く。各章冒頭に、アンネが生きていた時代の様子を簡潔に紹介していて、背景知識がない子どもたちにとって理解の助けになる。

希望を失わず「書き」続けるアンネの姿にも心打たれるが、生きることを諦めず励まし続けるアンネの父や、計り知れない勇気をもってかくれ家に住む八人を支え続ける支援者たちの姿にも深く感動した。

どうして人間はこんなに残酷になれるのか。ユダヤ人を迫害し、大切な思春期を生きるアンネたちにかくれ家におびえて暮らす生活を強いたナチスに怒りが渦巻いた。

アンネの最期を見届ける悲しみも深かった。ただ、「その後」の章で、支援者のミープが大切に保管していたアンネの日記やノートをオットーに渡し、オットーがアンネの夢を叶えさせるシーンに、悲しみだけではない涙がこぼれた。

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2022年11月13日

Posted by ブクログ

オランダ人の女性作家が、書いたアンネ・フランクの伝記。
過去のアンネフランクについての文献を基に、家族がドイツを離れてからの、オランダでの生活が書かれている。アンネをはじめとした家族や友人の会話、またアンネの気持ちや様子が生き生きと描かれていて、読み手はアンネに寄り添って物語に入り込むことができる。その上、小さな10の章に分かれているので、中学年でも読みやすい。
しかし一方で、章の初めには、歴史的背景が(異なる字体で)説明されていて、これがフィクションではないことを認識させられる。
児童がこの事を知る事で、自身の生活を振り返えり、ひいては世界の人々の生活に思いを馳せてくれる事を願う。

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2020年03月22日

Posted by ブクログ

アンネの幼少時から収容所で亡くなるまで、アンネの目線プラス、その時代背景や刻々と変動する戦争の状況なども書かれていて内容がわかりやすく文章も読みやすい。
また、ユダヤ人を匿った人たちの勇気ある姿に感銘を受ける。

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

アンネの日記を読んでから、本書に入る。
アンネの日記のみではわからない、オランダに移住する前や、強制収容所での暮らしが一冊になっている。この本を読むと、もっと詳細に彼女にふれたくなる。アンネの日記のページを再度めくろうと思う。

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2023年05月21日

Posted by ブクログ

アンネが隠れ家に過ごす以前の状況やアンネの日記が書かれた背景や強制収容所で亡くなってしまう最期までをアンネの関係者や資料などあらゆる材料を元に書かれている。

ごく普通の少女アンネの隠れ家での生活はその時々の心情も我々と同じで90年程過去の話ではあるが非常に親近感が湧いて勇気や希望さえ感じた。

かし、そんな生活も続かずついに、隠れ家にドイツ兵が来て連れて行かれた時には、ゾッとした。強制収容所に移動する列車の様子が家畜同然で、人類史上最悪の犯罪であるナチスドイツによるユダヤ人大虐殺のユダヤ人側からみた悲惨な様子が描かれていて、とてもショックだった。

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2024年03月27日

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