西村由美のレビュー一覧

  • ふたごの兄弟の物語 上

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    すごーく面白い。親以外には見分けのつかないふたごの兄弟が、その外見を利用したり、賢い頭脳をつかったりして、冒険をする。

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    2011年06月26日
  • 王への手紙 上

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    オランダ児童文学
    日本では2005年岩波少年文庫で出版されましたが、現地では1962年初版

    2004年にオランダの児童文学賞「石筆賞」が50周年を迎え、過去50年の石筆賞受賞作の中から「石筆賞の中の石筆賞」が選ばれました。数々の受賞作品を抑えて堂々選ばれたのが1963年のトンケ・ドラフト "De brief voor de koning" だったそうです。

    この度翻訳の運びとなったきっかけはこの「石筆賞の中の石筆賞」受賞ともいえますが、直接の経緯は訳者のオランダの友人が、役者にこの作品を勧めたからということです。(あとがきより)


    恥ずかしながらオランダの地名・歴史に乏しいため、的外れな部分もあるかと思いますが、ご容赦ください

    〈あらすじ〉
    舞台は中世風の架空の国、ダホナウト王国。主人公ティウリは父の勇者ティウリのような立派な騎士になることを夢見て、騎士叙任式に臨むべく最後の修行を仲間とともに礼拝堂で行っていた。そこへある一人の見知らぬ老人がやってきて助けを求められる。ティウリは悩んだあげく、規則を破って礼拝堂を抜け、老人の言葉に従って森の中で白い盾の黒い騎士と出会う。瀕死の騎士から重要な使命を任されると、ティウリは隣国ウナーヴェン王国へと旅立った

      

    過去50年の受賞作の中から選ばれただけあって秀逸の一品
    指輪物語やゲド戦記などと比べると、一部の描写がやや簡略しているようにも思えるが、
    それを上回る、むしろ長すぎない丁度よい分量が読みやすさの一因であり、
    決して短くない分量が読後の達成感も味あわせてくれる。

    読みどころは魅力ある登場人物たちと、飽きさせないストーリー展開にある。
    ティウリは、父勇者ティウリの息子なだけあって正義感に溢れ誠実な若者で、まさに主人公にふさわしい。けれども彼はまだ経験浅い騎士見習いであり、その技量はまだまだ未熟である。当然幾たびの困難が彼の前に立ちはだかるわけだが、彼はそれを知恵と機転を働かせ、彼の誠実さに魅かれる友人たちの助けによって乗り越えていく。特別な力が与えられているわけでもなく、天才でもない、「騎士見習い」ということを除けば、現代にも通じる等身大の若者である。それが舞台が中世であろうと架空の国であろうとリアリティーを感じさせ、読者の好感を勝ち取るこの作品の魅力ではないだろうか。

    また旅の途中で出会うティウリの生涯の友人ピアックは、山で育った明るく純粋な心の持ち主で、たった一人で重要な使命を帯びたティウリの心の支えとなる。ティウリに手紙を渡したエトヴェネム騎士は、物語の中ではむしろあっけない最期を遂げるが、彼の友人たちによる語りから、エトヴェネム騎士という一人の人物とその生涯が浮かび上がる。もちろん彼の友人たちリストリディン騎士やベンドゥー騎士も個性ある魅力的な人物だ。

    隣国の王へ手紙を届ける、とう一見シンプルなプロットは、作者の綿密で広大な世界観によって困難と危険に満ちた手に汗握る冒険物語へと姿を変える。各文庫の冒頭に記載された、森や町だけでなく道や川まで詳細に書き込まれた地図を見れば、この物語がどれだけ繊細に織り込まれているかが一目瞭然であり、未読の読者はこれから繰り広げられる冒険に胸躍らされることだろう。誰にも言ってはならないティウリの背負った密命が、ティウリだけでなく読者を疑心暗鬼にさせ、旅を一層困難なものにし、物語の魅力に花を添える。


    文庫ではなく、単行本での出版を強く望む一品である。

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    2010年01月22日
  • ネコのミヌース

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    「本物のオランダ女王を超える女王」と称えられている児童文学作家の作品。
    気が弱くて恥かしがりやの新聞記者ティベは「ちゃんとした記事を書け」と編集長に怒られました。
    ニュースネタを捜そうととりあえず外に出てみたら、なんと雨。
    公園のベンチで雨宿りをしていると、大きなイヌに追いかけられた何かが木に登るのが見えました。
    たまたま一緒にいた、かつての恩師スミット先生は「ネコだ」といいましたが……
    本国オランダで2001年に実写映画が公開され、2004年春に日本上陸。

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    2009年10月04日
  • かくれ家のアンネ・フランク

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    アンネの幼少時から収容所で亡くなるまで、アンネの目線プラス、その時代背景や刻々と変動する戦争の状況なども書かれていて内容がわかりやすく文章も読みやすい。
    また、ユダヤ人を匿った人たちの勇気ある姿に感銘を受ける。

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    2025年08月09日
  • ゆきのもりのおくりもの

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    女の子 ソフィーの夢。
    クリスマスには、きらきらした 心が躍るような そんな時間を…。
    雪が降る町、どの 家も 明るく楽しげな時間を過ごしているような時、女の子の家はとても静かでお父さんは仕事に大忙し。

    翌日、クリスマスの朝、北欧の夜明け前のまだ暗い朝。
    外なら、素敵なことに出会えるかもしれない☆+*
    そんな期待を持って、ソフィーはひとり家を抜け出し、不思議で特別な時間を体験することになる。

    北欧のまだ暗い朝、不安を煽る白い雪が激しく降って、その後特別な時間が始まって、少しずつ白が光の役割になって、ソフィーの心が、色と反映してる状態から、一転して対照的な状態になったところが、とても面白く感じました。

    クリスマス近くに、また手に取りたいと思いました。

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    2025年05月08日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    わたしにはとても面白かったが、子どもウケするかというと、なんとも…。
    子供にはちょっと肩透かしの印象になりそう。

    冒険ではなく、冒険に辿り着くまでを冒険にした物語。
    やや不思議な小学校についてもあんまり説明はない。
    日本でいえば、フリースクールみたいなものか。

    あのトンケ氏がこんな不思議なガイド役の女性になって、物語に登場しているということが、私には大きなことだった。

    主人公とパパのことも、一応は好転してホッとしたけど、日本社会から見ればこれってけっこう酷い状況なのは変わりないし、モヤモヤしないとは言えない。

    それでも、こういう小さなものを積み重ねる物語が私は好きだし、物語は良いものだと信じる人たちが作った本である、と読んでいる間に始終感じていられたのは心地よいと思えた。

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    2025年03月25日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    自動車コーナーで、心惹かれるタイトルの本を探すのは、まさに宝探しだなと思う。
    タイトルの言葉、表紙の絵、見ていてワクワクします。

    中に出てくる子どもたちと一緒に、冒険している気分です。といっても、心の冒険。未知のものに出会うワクワクは怖いけれど、向き合えばちゃんと力になる。大人の立場、子どもの立場、それぞれを、自分だったらどうするかなと考えると面白い。

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    2025年03月07日
  • ゆきのもりのおくりもの

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    モノトーン多めのページちょっぴり物悲しく読んでいたら、ラストに「わぁーーー」っと。
    静かな静かな冬の夜。

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    2025年02月09日
  • ゆきのもりのおくりもの

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     しずくさんのレビューからこの絵本を知りました。クリスマスに間に合いましたっ!!しずくさん、ありがとうございます。

     この絵本はソフィーという少女が主人公です。舞台は冬の北欧、明日がクリスマス!なのに、大好きなパパは忙しくて…ソフィーは自分のための素敵なことが外にあるかもしれないとコートを着て出かけます。そこで出会ったのは、優しい目をしたヘラジカと動物たち、そして湖のほとりにひとりぼっちでたたずむ小さなモミの木…。

     とっても自然豊かな北欧のクリスマス、雪、氷、星、オーロラが丁寧に描かれています。そしてソフィーが、また可愛い!!ソフィーの小さな冒険っ!思いやりと優しさを感じさせてくれるストーリー展開には、ほっこりさせられます♡

     クリスマスにぴったりな絵本で大満足です!毎年、この時期読めるといいなっ(*´∀`*)

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    2024年12月18日
  • ゆきのもりのおくりもの

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    5歳孫娘にクリスマスプレゼントする絵本を探す。
    以前は恐竜大好きだったのに、最近はすっかりプリキュアに入れ込んでしまった孫娘。久しぶりに会った彼女は髪も長く伸ばし当世風の女の子、いわゆる可愛い女の子に変身しつつありました。ばぁばとしては嬉しさの反面残念な気持ちもあり複雑な心境。

    静謐な雪の世界が描かれた絵本。明日はクリスマスなのにパパは仕事で大いそがし。単身世帯なのだろう、ひとりぼっちのソフィーはすてきなことを探しにでかけると、吹雪の中でやさしいヘラジカに出会い、大きな森へたどりつく。ソフィーは、青く凍った湖のほとりにぽつんと立つ小さなもみの木を見つけます。かざりも光もなく一人ぼっちで立っているもみの樹を見て、ソフィ―は閃いた。もみの木にとびっきりの贈り物をあげよう。森の動物たちに呼びかけてそれぞれが見つけたたからものでもみの木を飾りつけた。光る木の枝や赤や青い実、落ちている鳥の羽、光り輝くつららなど。もみの木は見違えるようにきれいになってきらきら輝き始めたのだけれど、ソフィーはしょんぼり。すると枝の間からカサカサ音がして現れたのは・・・・
    最後のページには、天にオーロラがめらめらと燃えるように伸びていて、まるで火山の爆発のよう。そして左端に飾り付けられたもみの木が小さく光り輝くように描かれていました。
    最後のページに合点できる不思議な納得感を覚えました。この絵本は孫娘より私のような大人にしみじみと響く。自分のために買おうと決めました。

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    2024年12月07日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    様々な特性を持った子達が、先生と作家の出すちょっと変わった問題を考えながら、自分を見つめ、他の子を理解していくお話。
    最終的にコスモポリタン国に入る事ができる。
    なるほど、コスモポリタンってそういう意味なのね。
    小学校高学年2024課題図書だけど登場人物10人の子達の特性がわりかし、はっきり書かれてるあたり、小学生に読解できるかなぁ…とちょっと思った。
    ボリュームも少なく、会話が多く読みやすいけれど、奥が深い。
    中学生でもよい。
    担任の先生の子どもたちへの会話対応が素敵だった。

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    2024年09月21日
  • 王への手紙 下

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    P.73 下巻
    「ぼくを信じて、助けてください。助けてもらえないと、ほんとにたいへんなんです!」

    えーーー。もっと根性ある方がいいよ!若いんだし、怖いもんなしな感じでいっちゃえよ!
    なんて思いつつも、誰にも明かせない極秘の任務。しかも突如降りかかってきた初任務。そしてツテもない他国への旅路。なにやら命の危機もある。16才。
    ティウリはよくやった!もうちょっと根性を見せてくれなんて思ったわたしは不届者だ。

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    2024年09月10日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    2024読書感想文課題図書
    やっと課題図書っぽい作品に出会った気がする
    子どもに読ませてたいし大人もしっかり考えさせられる、考えるべき本
    オランダの国事情を差し引いても国境のない共通課題がこの作品にはある。特別支援教育(情緒)に興味がある大人にも勧めたい。
    小学生たちはどんな感想を綴るのかな、審査が楽しみだし全国で選出された作品が有ればぜひ読みたい

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    2024年09月09日
  • 王への手紙 下

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    王への手紙を携えたティウリは、山で暮らす少年ピアックと共にウナーヴェン国王の元へ急ぐ。馬で移動中に敵の気配を感じるシーンは緊張感があり手に汗握る展開だったが、街の入り口で乞食に変装した敵と対峙するシーンは現実味がなくあっけなく感じた。
    下巻の中盤で目的を達成し、残りは帰路を描くというストーリーも斬新。
    しかし児童文学だけあって優しく温かい読後感だった。

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    2024年08月31日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    ドアの向こうがよく分からなかったが面白かった
    明かされる前はドアの向こうはどう何なんだろう?とワクワクした

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    2024年07月20日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    2024年読書感想文課題図書 高学年
    このお話は、実話を元に作られています。
    1978年、作家を夢見る19歳のリンデルトは、有名な児童文学作家だったトンケの家を訪ねます。
    トンケは児童養護施設で過ごしたことがあり、また、教育に困難を伴う子どものための学校に通った経験がありました。
    また、1982年にパスポートそっくりの本が社会問題となって、法務省が本の回収に乗り出したとき、二人は実におもしろい対応をしたのです。
    さあ、現実と空想とユーモアが入り混じる本の世界へ行ってみてください。

    普通の異世界へ行くお話とは一線を画す設定がよかった。あとは、このお話のもとになった実話のエピソードがすごく楽しかった。トンケ・ドラフトの本は読んだことがないので、読んでみたい。

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    2024年06月26日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    "変わった子が通う学校” というのが何なのか、何故なのか、が語られておらず、気になるところです。物語内ではみな、普通の子どもたちなので。
    先生は素晴らしいですね。子どもたちがのびのびと生活できているので。

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    2024年06月19日
  • ふたごの兄弟の物語 下

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    双子の兄弟の物語は大人になっても続きます。
    読み終わってみると、幼少期の経験や文字通り通ってきた道というのは人生を通して影響を与えるものだと感じました。大学受験前や就職前の方にもお勧めできる小説です。

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    2024年02月15日
  • ドアのむこうの国へのパスポート

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    教育に困難をともなう子の学校。作家とのやり取りを通じて、ドアのむこうの国へのパスポート申請書を書いたり、その連邦にありそうな国のビザを自分で考えて書いたりという授業が楽しい。

    でも何よりも子どもたちが楽しみにしているのは、先生にお話を読んでもらうこと。そういえばわたしも6年生のときの先生がお話を読んでくれるのがすごく楽しみだった記憶がある。

    でもってこのパスポート申請書やビザのくだりは実際に起きたエピソードをもとにしていることが巻末のあとがきに記されていて、これもまた楽しかった。

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    2023年11月14日
  • ふたごの兄弟の物語 上

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    誰も見分けることができないほどソックリなふたごの兄弟が繰り広げる、奇想天外な冒険譚。
    ワクワクする話ばかりで、元気がもらえる。

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    2023年08月23日