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騎士になるための最後の試練の夜に,思いがけず重大な使命を与えられた少年ティウリは,隣国へと旅立つ.謎めいた隠者,陰険なスパイ……手に汗にぎる,オランダの人気冒険小説.
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Posted by ブクログ
王道の少年冒険小説。王道を侮るなかれ。 旅の目的は、隣国の王へ秘密裏に手紙を届けること。 道中、手紙を届けさせまいと邪魔をする敵や、旅の目的を話せない主人公を訝しむ人に足止めされつつも、一つ一つクリアして、仲間や道具を手に入れながら目的地を目指す。 極々シンプルなストーリー展開だけど、道中の危機をど...続きを読むう乗り越えるのか、無事に手紙を届けられるのか、ハラハラドキドキしながら読み進めた。 一つの難題を超えると、信頼出来る仲間が増えていくのも飽きさせない。騎士や隠者、街の人々に王、魅力的な人が多くいる。特に騎士はかっこいい… 語り口はいま流行りの児童書に比べれば、単調で堅苦しく感じるかもしれないけど、そのシンプルさが物語の展開を際立たせているように思う。 なので、絶対映像化作品も面白いんだろうな、と思いつつ、この語りでの良さとは別物なんだろうなという気がしている。 同著『白い盾の少年騎士』でティウリとピアックの旅はまだ続くようなので、そちらも読みたい。
上巻はティウリが一人で頑張っている様子に胸が痛くなりもしましたが、下巻はピアックの存在が緊張感をやややわらげてくれた気がします。 ティウリが無事使命を果たせたときは心からホッとし、あとは安心して楽しく読めました。 読み応えはありますが、細かく分かれているので少しずつでも読み進められると思います。...続きを読む 高学年以上の男女問わず、勧めたいです。
今まで読まなかったのが惜しい位の児童文学。日本で刊行されたのが割と最近というのが信じられない位の名作です。 自分が子供の頃に読めたら尚良かったのに。今どきのライトノベルが逆立ちしても太刀打ち出来ない、良質の児童文学です。もっと子供たちに読まれたらいいなあ。
ただただ面白く純粋に先を読みたい一心で読み進めました。 ティウリとピアックのなんとも微笑ましい友情とともに冒険の後半が描かれ、生きていく事の厳しさと正しい心を持つ事の大切さを教えてくれた物語だと思いました。
『王への手紙』の下巻。 上下合わせると800ページ近い作品ですが、読み進めていくうちに、ページをめくる速度が上がってしまうような、力のある作品です。 続編の『白い盾の少年騎士』がすごく気になる終わり方をしています。
旅が終わった。先を予感させる伏線。度々現れる危機。成長したティウリ。正義と誠実である大切さ。読み終えた満足感、充実感が大きい。中学生向け。
P.73 下巻 「ぼくを信じて、助けてください。助けてもらえないと、ほんとにたいへんなんです!」 えーーー。もっと根性ある方がいいよ!若いんだし、怖いもんなしな感じでいっちゃえよ! なんて思いつつも、誰にも明かせない極秘の任務。しかも突如降りかかってきた初任務。そしてツテもない他国への旅路。なにや...続きを読むら命の危機もある。16才。 ティウリはよくやった!もうちょっと根性を見せてくれなんて思ったわたしは不届者だ。
王への手紙を携えたティウリは、山で暮らす少年ピアックと共にウナーヴェン国王の元へ急ぐ。馬で移動中に敵の気配を感じるシーンは緊張感があり手に汗握る展開だったが、街の入り口で乞食に変装した敵と対峙するシーンは現実味がなくあっけなく感じた。 下巻の中盤で目的を達成し、残りは帰路を描くというストーリーも斬新...続きを読む。 しかし児童文学だけあって優しく温かい読後感だった。
上巻から引き続き。 主人公ティウリと、旅の仲間となった山の少年ピアックの冒険が、豊かな情景描写やテンポの良いリズムで描かれた作品です。 ストーリーの展開としてはファンタジーの王道として、安心して楽しむことができますし、1962年の作品ではあるものの決して「古い」という感じもないと思います。 エンディ...続きを読むングがややご都合主義的な部分があるようにも感じましたが、少年文庫の古典作品としての魅力を損なうものではありませんでした。 「騎士」としての使命をどのように果たしてゆくのか、他者から(形式的に)認められるかどうかが問題なのではなく、自分が何を大切に生きるかということが最も重要なのだ、というメッセージがしっかりと伝わってきます。 小説として楽しみながら、自身の生き方についても考えさせられる、”課題図書”として出すにも適した本だと感じました。
オランダの女性作家による名作、下巻。 何より読後感が爽やか。色彩と景色が目に浮かぶよう。登場人物たちはややステロタイプだけども、いささかも作品の魅力を減じていないと思う。レリーフみたいにシンプルに輪郭がくっきりして美しい。 ちなみに挿絵も著者によるもの!!!
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