これ、どこからチョイスしたのか分からん…。でも、興味深い内容だったからまあ良い。いかにも容疑者チックな表紙で、中身もそっち系かな、と思ったけど(なりすまし事件を起こした真犯人、みたいな)、違ってました。一義的には、精神科患者になりすまし、実際の入院生活を体験し、その暗部を告発する、というもの。ただ本作の場合、途中から別の顔を見せ始めるのがポイント。なんと、論文捏造の方向に話が展開していくことに。これは作者自身も狙っていた訳じゃないらしく、その動揺ぶりがうかがえる語り口も魅力的。読み応えのあるノンフ作品でした。