舌を抜かれる女たち

舌を抜かれる女たち

ビジネス・実用
1,760円 (税込)

8pt

4.8

メドゥーサ、ピロメラ、ヒラリー・クリントン、テリーザ・メイ…。歴史上長らく、女性たちは公の場で語ることを封じられ、発言力のある女性は忌み嫌われてきた。古代ギリシア・ローマ以来の文芸・美術をひも解くと、見えてくるのは現代社会と地続きにあるミソジニーのルーツ。軽やかなウィットをたずさえて、西洋古典と現代を縦横無尽に行き来しながら、女性の声を奪い続けている伝統の輪郭をあぶり出す。

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  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    社会・政治 / 社会問題
  • 出版社
    :
    晶文社
  • タイトル
    :
    舌を抜かれる女たち
  • タイトルID
    :
    809905
  • ページ数
    :
    136ページ
  • 電子版発売日
    :
    2020年06月19日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    11MB

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舌を抜かれる女たち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    女性におおやけの場で発言する権利がなかった時代があったとはつゆほども知らなかった。
    訳者さんのスキルが高すぎるのか、すごく読みやすかった。イラストもかなり挿入されていて、短時間で読めた。

    0
    2025年07月12日

    Posted by ブクログ

    読んでよかった。そして、どこかで見かけた本のような気がするが……思い出せない。ネットだったろうか。新聞の書評だったろうか。どちらで見かけていてもおかしくはないが、思い出せない。



    『女性の発言がどれだけ公の場から排除されてきたか』という事が書かれている。
    講演の内容を本にしてあるので、読みやすい。ただ、知らない物語(神話)について知っている前提で書かれているところもあるのでそれについては、自力で調べるしかない。

    それらを抜いても、伝えたい事はわかる。繰り返し「女性の発言がどう排除されてきたか』『女性の発言はどう受け止められてきたか』『女性はどのような時にだけ発言が認められたか』が書かれている。





    第一部『女が発言すること』
    『オデュッセイア』の中で「黙れ、女は人前で発言してはならぬ」というシーンからの考察から書かれている。西欧文学には詳しくないが、最初は丁寧に説明が入っているので、入りやすい。古代ギリシア・ローマ時代から女性は公の場での発言が認められてなかった事が説明されていく。
    女性の発言が認められていたのは2つだけ。
    『死の直前の発言』と『限定的な範囲内の利益のための発言』

    少し前に『米騒動』の映画があって、それは女性たちから始まったと言われているけど。
    これも『家族が食べる米すらない』というとても身近で【限定的な範囲の利益】の発言だな……と思った。これも別に女性の発言が通ったわけではなくて、切実な日常の訴えをしたのがたまたま女性でその影響が男性にも及ぶものだったから通じただけかもしれない。と、本を読んで思ってしまった。



    本に戻る。
    『変身物語』では『レイプされた女性が告発をしようとするのを防ぐために、レイプ魔は舌を切った』という物語があると言う話が出てくる。ここまで来ると本のタイトルの「舌を抜かれる女たち」がここから来ている事が分かる。

    女性の発言者たちは、両性有具者とされたり変人とされたりしている。
    また、低い声は勇敢さを高い声は臆病さを表してきたとも示している。ここからは、様々な例を引き合いにして女性の発言がどのように見られてきたかという事が書かれていく。

    ネット上でのあれこれも混ぜて、女性の発言を奪い、茶化し、脅迫してくる男性たちの姿が描かれている。
    ただしそれは、男性だけではなく女性自身も女性の発言に対して同じような信用が出来ないイメージを抱いているという……事でもある。
    一部を読んでもまだ『どうしたらいいか』は分からないが、うっすらと形が見えてきたような気がする。



    第二部『女がパワーを持つということ』
    「フェミジニア――女だけのユートピア』著:シャーロット・パーキンス・ギルマンの物語についての考察から始まっている。
    それは女性だけの国に男性がやって来て、国が壊れていくという物語。

    女性が女性の力を信じていないという話。
    女性が大学教授を想像するとき、女性を想像する事は難しい。その地位にいる女性が少ないからや固定観念が邪魔をするから。
    女性が発言をする時は男性のような格好になり、男性のように声を低くする。世界の『女性リーダー』たちはそうしている。
    この辺りの例では『ヒラリー・クリントン』や『アンゲラ・メルケル』などが出てくる。



    けど、私はエジプトの『ハトシェプスト』を思い出してしまった。詳しいわけではないケド、以前テレビで見ていた時に『男性のような髭』をつけていたとあったから。他にも男性のように振る舞ってエジプトを統治していたと。これもたぶん、『女性は男性のように振る舞わなければ統治者(リーダー)になれない』ということなのかなと。



    本の話に戻る。
    他にも女性だけの部族『アマゾネス』の話が載っていた。これが事実かそうでないのかはよく分からなかったが、現代ではほぼ否定されて想像の産物という事らしい。アマゾネスも男のように振る舞う女たちの部族で、『男性のように振る舞わなければ統治は出来ない』という話ではないかというのは、なるほどと思えた。

    『ブラック・ライヴズ・マター』が三人の女性から始まった。と言うのも初めて知った。女性たちのパワーはいろんな形で新しく動いている。でもその動きは、小さい。
    最後に最初の『フェミジニア』の話に戻って、三人の男のうちの一人との間に男の子が生まれた……という話で物語は終わっているとなっている。

    強固な『男性の統治者』というイメージは覆りそうにないという事かなと思う。





    この後は『あとがき』が続いている。
    内容は『女性の失敗は徹底的に攻撃される』という話。
    これを読みながら、確か呪術廻戦で『女の子は完璧でなくてはいけないの』……だったかな。そんなセリフがあったなぁと思った。
    失敗が許されないというのは、私も感じる。でも同時に、男たちは『女は泣けば済むと思っている』という風にも思っているのを知っている。

    さらに『#Me Too』の事が書かれていた。

    ここで驚いたのは、レイプ被害の告白をしていることだ。
    それについて、当初は『レイプではない。誘惑したのは私の方』とすら語っていたという事。

    理由は「疲れていて、拒否をしなかったから」

    でもそれを話して聞かせた人の中には『受け身の動詞ばかり使っているのだから、あなたは完全に無力だった。だから、やっぱりレイプよ』と指摘した。とある。
    これ、それを言えるのはすごいなと思ってしまう。

    男だけではなく女性自身すらも『拒否しなかったならば同意』と思ってしまう価値観の中で、『受け身ばかり』『無力だったからレイプ』と言えるのは『合意のない性行為がレイプである』という認識がなければ言えない。
    さらにこういう性行為をレイプと言ったところで『でも拒否しなかったんだろ』という人間たちが一定数いる。
    自分自身ですら『レイプ』と認めたくなくて、「自分で誘った」などと思いこもうとする。

    彼女自身はトラウマと言えるようなトラウマは見当たらないが、それでも「怒り」はあると。つまり、やりたくてやったわけではない。という事。

    レイプの告白とそれについてのあれこれの後は、『男たちはどう思っているのか』についての考えが書かれている。実際にどう思っているのかは分からない。本には「彼女がやりたがっていた」「流れに乗っただけ」と言い訳をしているのでは?と書かれている。



    最後に『今こそきっぱり言いましょう、「彼女はちっともやりたがっていなかった!」とある。男たちの物語を変えるには『訴え続ける』しかない。



    男……と言ってしまうと広すぎるが、一部の男たちが勝手な妄想の中で生きている。それが現実の女性に加害を行うという事実はある。



    という本だった。
    読んでみて良かった。無駄に長い感想になってしまった。
    そして、訳者のあとがきで本の全てがまとめられている。
    上記の私の感想を読むより、『訳者あとがき』を読むのをお勧めする。



    『語る事がパワーになる』
    疑問を常に持ち続けて、考え続ける大切さ。



    最後まで素敵だった。

    0
    2023年12月16日

    Posted by ブクログ

    ギリシャ神話からヒラリークリントンまで、女性が発言することへの抵抗、妨害。
    いやいや、この長い屈辱の歴史が容易に変わるわけがない。あきらめずに続けなければ。

    0
    2023年05月20日

    Posted by ブクログ

    人類が文字を発明して残してきた情報には、こんなにも男性優生の思想がこびりついていたとは。そしてその物語を読んできた自分の中にも、無意識下の影響を発見する。

    権力の構造を変えていく、という主張がとても刺激的だった。
    1人1人の意識や行動のアップデートを行わないと未来には繋げられない。古典(過去)と現代は紛れもなく繋がっているのだから。

    0
    2020年09月06日

舌を抜かれる女たち の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    社会・政治 / 社会問題
  • 出版社
    :
    晶文社
  • タイトル
    :
    舌を抜かれる女たち
  • タイトルID
    :
    809905
  • ページ数
    :
    136ページ
  • 電子版発売日
    :
    2020年06月19日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    11MB

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  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
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