宮﨑真紀のレビュー一覧

  • 肉は美し

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    動物感染症のパンデミック後の世界
    食糧危機による人の飼育、屠畜の合法化された世界。
    とても興味がそそられるテーマで即購入。
    表紙のイラストもいいですね。

    淡々と語られる異常な世界の描写
    徐々に壊れていく主人公。

    最後の1ページは声が出てしまいました。

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    2026年04月19日
  • 肉は美し

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    ネタバレ

    翻訳ものは苦手なのにスルスル読めた。未来の人間を家畜とし育て人間の肉を食べることを合法化した世界。肉工場のマルコス・テホや、工場で働く人々が狂っていく様子が冷静に描かれ惨状が浮かぶのに読みたい欲が勝る。テホは子を失い妻と別居、父の介護費用に取り繕い屋の妹、様々の問題を抱えながら更に「頭(家畜化された人間)」を飼育せずジャスミンと名付け妊娠させる。そこから潮目が変わるのか、ではなく出産したジャスミンを「家畜なのに人間みたいな目をした」事で殺める。読みながらクールー病、狂牛病を調べた…ここまで日常とかけ離れると本当に読書で気分転換できる。

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    2026年03月17日
  • 肉は美し

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    けっこうグロテスク。動物虐待のシーンもあるので注意かも。
    致死性のウイルスが蔓延し、動物の肉が食べられなくなってしまったと世界いう設定。カニバリズムなのだが、生きた動物を殺してその肉を食らうということを日々受け入れていた自分には強く刺さった。生物多様性や食糧難への備え等もろもろ考慮した上でヴィーガンを選択することはできるが、それはあくまでも後付けの言い訳でしかなく、美味しい美味しいと言いながら毎日食べる様々な肉について、私たちが行っていることを想像しながら食べるしかないという重みが残る作品だった。ディストピアSFと評されているが、これがSFではない人もいるんだよなと再認識。

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    2026年03月11日
  • 肉は美し

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    侍女の物語を読んだときのような感覚、それを上回るディストピア小説を書き切る作者のパワーに震えます。映像をイメージするととんでもなくグロテスクだけれど、文章だとすんなり読めてしまう←私が異常?マルコスとその家族だけがまともな人間として機能しているようです。それでも最後には堕ち切る、狂気の中に身を置かなければ生きられない。ディストピアは人間の闇を見せてくれます。

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    2026年03月02日
  • 骨は知っている――声なき死者の物語

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    スコットランド出身でイギリスの女性法医学者が自身の経験や知見を読み物としてまとめたもの。
    女性解剖学、法医学、猟奇殺人、ミステリーといった要素が詰まっている。完全殺人は可能なのかというのは一般の人が思い浮かべるものだが、実際は様々な知見や技術が用いられるのだとわかる。
    いったい誰がこんなことを?という事件が解決に結び付く経路などを詳しく書いており、ミステリー読み物の要素もある。
    被害者があまりに可哀想な場面もあるので心の弱い人は読む前に注意した方が良い。

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    2026年02月14日
  • 肉は美し

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    恐ろしいけど面白い。動物が疫病で死滅した後に、人間の家畜化が合法化された世界を描くディストピア小説。作者がヴィーガンらしく、肉を食べる周りの人達を見ながら考案したであろう、思考実験的な内容で、本当に世界がこうなったら恐ろしい。
    人間の部位を遠回しに呼んで不快感を和らげる工夫だったり、人間の肉をランク付けしたり、ルールメイクだったり、凄まじいリアリティ。
    全体で200P程度しかないので時間はあまりかかりませんが、ただひたすら暗い憂鬱な世界観が進んでいき、最後どうなるんだろうと気になったところに、衝撃の最後の一行で急に裏切られ、ひっくり返ります。「1984年」以来の衝撃です。
    まあただ皆さんにお薦

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    2026年01月25日
  • 肉は美し

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    ディストピアの中のディストピア。
    しっかりと作り込まれた設定、
    主人公を三人称で書くことでより一層、不気味さ、冷徹さが増している。
    最後の一言でやっぱり人間ってこうだよねって思った。

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    2026年01月24日
  • 秘儀(下)(新潮文庫)

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    軍事政権と民主化への移行が共存する二十世紀後半のアルゼンチン。闇を崇拝する教団を舞台に、〈霊媒〉を巡る愛と死と狂気の物語が展開する。政治的激変期に於ける国の暗部がホラー要素と融合する。上巻はやや冗長に感じるが、下巻の視点変更から一気に速度を増し、ラテンアメリカ史を呑み込みながら運命が収束していく終盤は言葉を失う。重厚で理知的な幻想文学。

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    2026年01月12日
  • 肉は美し

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    ニク ニク ニックン
    ニク ニク ニックン

    ニク ニク ニックン
    ニク ニク ニックン
    肉大好き〜♪

    お肉大好き1Qです!

    みなさんクリスマスにチキンは食べましたか?
    もしかしたら、鶏肉が食べれるのは今のうちだけかもしれませんよ
    いや、鶏肉だけに限らず牛に豚にあらゆる肉が食べれるのは今のうちかもしれませんよ

    なぜなら近い将来、世界がこのような状況に陥るかもしれないからです

    ①世界規模で動物に致死性のウイルスが蔓延

    ②人間への感染が疑われるためあらゆる動物
     が殺戮 

    ③この世界から肉がなくなる

    ④人々は動物性たんぱく質を欲しがる

    ⑤だけど肉がない

    ⑥と、思ったら肉あるやん

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    2025年12月25日
  • 秘儀(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    上巻からの勢いで下巻へ。物語は不穏さを増し、不気味で不安をかき立てる描写が続く。あまりに生々しく、想像すると吐き気を覚えるような場面が延々と続き、正直、嫌悪感を拭えなかった。
    自分の子を守るために別の子を犠牲にしたフアンの選択は、結局のところ教団のやっていることと何が違うのだろう。腑に落ちない点はいくつもあるけれど、最後まで読者を離さない力があり、読み終えてみればやはり面白かった。アルゼンチンの歴史や背景をもっと知っていれば、より深く理解できたのかも。時間を置いて、もう一度読み返してみたい一冊。

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    2025年12月23日
  • 肉は美し

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    ネタバレ

     パンデミックにより動物がほぼ淘汰され、人間を食肉用として家畜化することが合法化された近未来、食肉処理会社で働く男の姿を通して描かれたディストピアSFホラー。常識、倫理観、感情を激しく揺さぶられる一作。

     動物感染症の蔓延によって畜肉の食用が不可能となってかつてない食糧危機が世界を襲う。動物性蛋白質を求めた一部の間で移民や貧民を狙う人肉の闇取引が横行する。食肉需要を充たそうとする圧力に押され、食肉用としてヒトを飼育・繁殖・屠畜することが合法化され、それらのヒトは〈頭〉と呼ばれていた。主人公マルコスは〈頭〉を解体し加工した〈特級肉〉を卸す食肉処理工場の重役だったが、待望の赤ん坊を喪い、妻とは距

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    2025年12月28日
  • 寝煙草の危険

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    アルゼンチン作家のホラー短編集。ちっちゃな天使を掘り返す/湧水池の聖母/どこにあるの、心臓/肉が特に印象に残っています。幽霊、降霊術、悪魔、ゾンビといった類のものから、人間の嫌な部分、狂気の行き着く果てを描いた作品も。不穏でじわじわと足元から怖さが忍び寄る感覚。子どもや女性を主役に据えた作品が多い。面白いです!

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    2025年12月18日
  • 肉は美し

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    食人とそれにまつわる社会の有り様と主人公がいかに壊れているかの描写を積み重ねるけれど、個人的には食人はあくまでモチーフでやりがいのない仕事、妻との不和、親や妹との乖離等、普遍的なテーマを扱った作品と感じた。
    食人はわかりやすく人が人を搾取する構造だけれど、現実社会でも人が人を搾取する、モノ扱いすることはいくらでもあるし、食人が合法化されていない現実社会でも主人公のように壊れる人は沢山いるよなと思う。
    公私ともに現状に不満を抱えている今読めて良かった。

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    2025年11月26日
  • 肉は美し

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    人肉を食べることが合法化された世界で、食糧となるために生まれてきた人間と、そうではない人間を分けるものは何か。そんなことを考えた。

    人肉が食べられる状態に加工されるまでの過程は、今まで自分たち人間が鶏、豚、牛などの動物にしてきたことと全く同じように描かれている。食糧となるために生まれ、肉が美味しくなるような餌を与えられ、状態を管理され、一定の基準に達したら血を抜かれて内臓は抜き取られ、部位ごとに体を切り分けられる。これが人間が動物たちにしてきたこと。いざ人間がその対象になると、その全てがおぞましく思える。

    動物の場合と唯一異なるのは、食糧となる人間と、そうではない人間とで生殖ができること。

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    2025年11月23日
  • 秘儀(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    自らの命を永らえさせる為に生贄を捧げ続ける〈教団〉とそれに利用され使い潰される〈霊媒〉という構図と、〈教団〉から子を守ろうとする父、という構図が重層的になった壮大なダークミステリーとして、非常に満足のいく終わり方だった

    上巻における主人公が退場したことで、今巻は誰が主人公なんだろうと開いたらロサリオだったことには驚いた
    それぞれの部ごとに視点が異なっているため、同じ事件に対して多角的に描写され、それに伴い〈教団〉の内部事情やアルゼンチンの政治状況など、これでもかと言うくらいに物語を膨らませることで、終盤にかけてどういう風に終わるのかとページをめくる手が止まらなかった

    上巻がフアンvs〈教団

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    2025年11月10日
  • 秘儀(上)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    謎の儀式を行い〈闇〉と接触することを本懐とする〈教団〉、そして〈闇〉を呼び出すことが出来る力をもつばかりに〈教団〉に振り回される霊媒のフアンとその息子ガスパルを主軸として展開する、この世の暗い部分を全て詰め込んだかのような作品

    序盤に二人で旅行に出かけるシーンは、何か違和感がありつつも和やかな感じだったのに、タリに会ってからはエログロのオンパレードという具合でびっくりした
    フアンがガスパルのことを愛しているのはよく分かるんだけど、病気で今にも死にそうだという焦燥感や敵の強大さが起因してるのか、愛情表現が大変にバグってる
    しかもこの小説、敵の本拠地に行っても一部を除いてエグい描写ないのに、ホー

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    2025年10月19日
  • なりすまし――正気と狂気を揺るがす、精神病院潜入実験

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    この本は閉鎖病棟の実験による不完全な論文が影響を与えた精神医療改革の光と影を追い続けた。
    著者は精神医療の傲慢さやいい加減さを認めつつも、なお精神医療が発展して、将来信頼にこたえてくれると信じている。
    精神科病院の実態だが、まるで刑務所の囚人のような閉鎖病棟に普通の人が入っても、出た時には精神病になっているんじゃないかというくらい、ヤバい場所だとわかる内容。
    一方で、社会心理学から精神科病院の質を調べるために偽装患者として潜入することは、不要な治療、不要な検査を受けたりしてしまうという点で、非常にリスクがあると感じた。
    詳細はぜひ本書で確認してほしい。
    映画を見ているようなスリリングな展開力で

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    2025年08月18日
  • 救出の距離

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    不穏さと曖昧さが漂う不条理ホラー。真相に近づくラストにもはっきりとした描写はなく、どこに怖さを感じるかは読者に委ねられる。分かりづらい展開なのだがあっという間に読み進めていた。新しいホラーの形ともいえるだろう。

    #日本怪奇幻想読者クラブ

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    2024年11月15日
  • 救出の距離

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    わが子を愛おしく想う母性と社会問題への警告と呪い… アルゼンチンのサスペンスホラー #救出の距離

    ■きっと読みたくなるレビュー
    アルゼンチンのサスペンスホラー、芸術性の高い文芸作品ですね。母娘の絆がメインのお話なんですが、なにやら忌まわしい雰囲気たっぷりで、さらには社会問題への怖い警告も含まれています。

    本作の導入、いきなり意識があるのかないのか、何が起こっているのかさっぱりわからないところから始まる。得体のしれない恐ろしさに包まれながら、ひたすら少年の声との会話を下敷きにしながらストーリーが進行するんです。この二人の語り口調がまるで魔術や呪文のようで、非日常の世界に引きずりこまれていくこ

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    2024年10月21日
  • 兎の島

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    鳥を始末させるために小島に放たれた兎の異様な変容を描く短編の表題作を始めとして、幻想と現実が入り交じった不可思議なシチュエーションの短編が集められた作品集。

    わけのわからなさ、きわめて難解な風景の中から仄見える、現実で抱える恐怖や哀しみが時折スパイスとなって胸に刺さってくる、そんな話が多いように感じました。

    そのわけのわからなさにまったく感応できないままのお話もあったのですが、その置いてけぼり感というか、何を見せられたのだろうという茫然とした感覚もまた面白いものだな、とも自分は感じられました。なかなか不思議な後味のある短編集でした。

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    2024年10月14日