井原忠政のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ三河雑兵心得シリーズも9巻目。
茂兵衛が上田の合戦で殿軍となり部下を助けるべく奮戦の後に討ち死にしたか。。。というところで終る。
次巻もあるので捕らえれて生き延びるのだろうな、と。
一気に読ませる面白さは健在で飽きることが無い。
戦国合戦の下層階級である雑兵たちのリアル。
そこには救いも無いが主人公の明るさや思いやり、人間関係の面白さが楽しめる。
まあそんなことは実際は無いよな、と思う処もあるがそこはそれ物語。楽しめればOK。
作品紹介・あらすじ
茂兵衛、上田に死す!? 信濃の沼田領の帰属をめぐって真田昌幸と対立が深まり、家康は出兵を決意する。出陣した茂兵衛は、逃げ遅れた部下を助けようとした -
Posted by ブクログ
もう死にかけの寅八を見捨てて行こうという部下に対して茂兵衛が言う。
好きや嫌いじゃねえ、もしお前が寅八みたいになっても、俺はお前を連れて帰るよ。息があるうちは絶対に見捨てられねえ。仲間が連れて帰ってくれる、そういう安心感がなけりゃ、戦なんかやってられない。足軽10人で組を作るってのは、つまりはそういうことだ。
茂兵衛は倒した敵から首を取らないできた。それは、敵は倒すまでが敵であり、死んだ相手はもはや敵ではないということだ。首を切るのは死者に対する冒瀆であり、首が無ければ手柄の証拠にならず、出世できないとすれば、それならそれでよかった。いや、出世はしたいが、別の方法でするといった。